高齢者によくみられる病気のひとつ「便秘症」とは?訪問介護で気を付けたいポイント

便秘症

 

くらたろう
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今回はで高齢者によくみられる病気の一つ「便秘症」について訪問介護で気を付けたいポイントを解説します!

 

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高齢者によくみられる病気のひとつ「便秘症」とは?

女性介護士と男性利用者

 

便秘症は排便回数が週に3回以下で排便困難の状態にある場合を指します。排便困難とは、例えば毎日排便があっても残便感が常にある状態などです。

つまり毎日でていても便秘症な人もいるということですね。

便秘のメカニズムを説明しておきましょう。

口から肛門までを消化管と言い、長いトンネルのような構造になっています。口から入った食べ物は消化され様々な臓器に吸収されて栄養分となります。その栄養分が吸収された残りカスが便です。

便は腸のなかでコロコロ転がりながら水分を吸収して肛門に向かい、最終的に排泄されます。

この長いトンネルの中で何か障害が起こると便が渋滞する便秘となるわけです。

 

また「便秘」と言っても医療的に見れば様々な原因があり下記のように分別されています。

 

  • 慢性便秘・・・加齢などにより腸の動きが弱くなっていることや、生活習慣から便秘が慢性化しいている状態
  • 一時性便秘・・・環境変化からのストレスで便秘になります。例えば高齢者であれば施設入所が原因で便秘になることもあります。
  • 機能性便秘・・・ストレスや加齢に伴う便秘です。腹筋の筋力低下によって腸の動きが悪くなり便秘を引き起こします。たとえば高齢者であれば寝たきりの方に起きやすい便秘であるといえます。
  • 直腸性便秘・・・便意を感じにくくなることによって起きる便秘です。
  • けいれん性便秘・・・大腸が緊張し痙攣することで便が移動しにくくなることで便秘を引きおこします。ストレスが原因の一つであるといわれています。
  • 薬剤性便秘・・・薬の作用で便秘になることを指します。抗ヒスタミン薬、医療用麻薬、鉄剤などで起こることがあります。

 

くらたろう
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中でも一般的に多い便秘は機能性便秘ではないでしょうか?

ストレスや運動不足、不規則な生活によって引き起こされたり、加齢に伴って運動量の減少や筋肉の衰えなどで便秘をきたすものです。

また高齢者では他に病気があり、治療のために飲んでいる薬の影響も加わって余計に便秘になってしまう場合もあります。

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2016年の厚生労働省の発表によれば国内で便秘の症状を訴える人は約450万人、潜在患者を含めると1700万人の方が便秘に悩まされています。

便秘症の症状

便秘の症状としてはお腹が張る膨満感、便が硬くスッキリ出ない残便感、お腹が空かない、硬い便をいきんで出した為に痔になる、出血する、腹痛、吐き気、ひどくなると冷や汗や意識を失って倒れこんでしまう場合もあります。

軽い症状であれば自宅で対処できるものもありますが、便が長く腸に居座る事で、どんどん水分が吸収されてしまい硬くなってしまうと言う悪循環に陥ってしまいます。

 

便秘症の一般的な治療法

便秘で病院に行ったらどんな処置がまっているのか、不安と恥ずかしさでなかなか足が向かない。と言うお話はよくある事です。

必ずではありませんが、レントゲンで腸の中にどのくらいの便があるのか確認し、症状や便秘の日数、便の量によって適切な治療を行います。

便秘症の治療は「排便の促進」と「薬物療法」を行います。

排便リズムが崩れているのでリズムを取り戻せるように治療を行います。

  • 下剤や浣腸で直腸にたまっている便を出す
  • 腹圧体操や腸の蠕動運動うながすような運動
  • 腹部マッサージ
  • 便秘薬の使用

治療薬としては

  • 便の水分を増やす薬・・・酸化マグネシウム、パントシン、ピーマスなど
  • 腸の粘膜を刺激する薬・・・プルセニド、アローゼン、ラキソベロンなど
  • 漢方薬・・・桂枝加芍薬等、大建中湯、桂枝加芍薬大黄湯など
  • 座薬・・・新レシカルボン、テレミンソフト
  • 浣腸薬・・・グリセリン浣腸液

などが一般的とされています。

 

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あまりに溜まっている便が多い場合、便を出している最中に血圧が下がって意識を失う状態になるのを防ぐため、点滴をしながら便を掻き出すと言う大掛かりな処置になる事もあります・・・

ですから症状が軽いうちに相談して便が出るサイクルをつくる事が重要なのです。

 

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「便秘症」について訪問介護で気を付けたいポイント

ひらめいた女性

 

便秘症に利用者に対して訪問介護で気を付けたいポイントを下記にまとめています。

 

  • 調理時は食物繊維の多い食品を使用し行う。また朝食をしっかりとってもらうように促す。
  • 朝のケア時に便器に座ってもらい、習慣をつける。
  • できることは利用者自身におこなってもらい、適度に体を動かすように促す。
  • 適度に水分摂取をしてもらう。
  • 排便チェック。便の状態や量、痛みの有無の確認。
  • 浣腸を行う場合、浣腸による迷走神経反射による血圧低下に注意する。
  • 便の回数や状態に変化があった場合は主治医などと医療連携を図る。

この辺りをヘルパーは意識しながら利用者のケアを行うと良いでしょう。

食物繊維を多く含む食品の例としては

  • キャベツ、大根などの野菜類
  • りんごなどの果物
  • イモ類
  • キノコ類
  • 海藻類
  • こんにゃく
  • アロエ
  • プルーン
  • 穀類
  • 豆類
  • ごぼう

ちなみに食物繊維は水溶性食物繊維と不溶性食物繊維のどちらかに偏ってはいけません。両方をバランスよく調理に利用しましょう。

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また注意してほしいのは、毎日排便がないからと言って便秘症とは限らないということです。

残便感もなく規則正しく数日おきに排便があるのであれば病的でないことも多いです。

利用者の状態をよく観察し、状況に応じた適切なケアを行っていきましょう!

 

 

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まとめ

今回は高齢者によくみられる疾患「便秘症」について解説しました。

高齢者の約三割は便秘症だといわれているぐらい、訪問介護で出会う利用者は便秘症である可能性が高いです。

便秘は心理面でも大きな影響を及ぼしますので十分な注意が必要です。

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