施設介護と在宅介護の介護現場での違いを具体的に解説!【訪問介護】

施設介護と在宅介護は具体的にどう違うの?

 

施設介護と在宅介護、同じ介護職ですが施設と在宅では介護に大きな違いがあります。

これから介護の仕事をしようと思っている方は「老人ホームにしようか在宅介護にしようか・・・」と悩まれる事もあると思います。

今回は実際の現場ではどのような違いがあるのかを見ていきましょう。

 

生活環境のちがい

施設介護

施設はもちろん介護向けに建てられていますので、バリアフリーで車椅子は安全に走行でき、手すりも至るところにあります。

介護に必要な物品に関してもちゃんとした介護用品を使用します。

 

 

 

在宅介護

在宅介護では、今でこそ将来を考えて設計されますが、ケアに行くお宅は車椅子での走行はギリギリだったり、段差だらけ、手すりも後付であればいい方でタンスや壁を支えにする方も多いです。

でも皆さん「慣れた家だからね〜」とどこに手をついたらいいか勝手を体が覚えているようですが、やはりいざとなった時に手が滑ったりして危険なのは確かです。

 

 

また介護用の物品は在宅では代替品を用いたりしてできるだけ利用者さんやご家族の負担にならないよう工夫します。

 

定番は

  • 排泄介助時の陰部洗浄ボトルの代わりにペットボトルの蓋に穴を開け使用。
  • 体位変換などに使うクッションの代わりにバスタオルや座布団を紐でくくって使用。
  • ベッドに敷く防水シーツの代わりにゴミ袋とバスタオルを敷いて代用等

 

生活リズムの違い

施設介護

施設では食事も排泄介助も時間になったら一斉にはじまります。もちろん定時以外にも排泄介助などはありますが、食堂への誘導や端の居室から排泄介助する様子は正直機械作業のように感じることがあります。

起床介助、食事、排泄介助、入浴介助、就寝介助がそれぞれ決まった時間に行われます。そして、その間の時間でも排泄介助やシーツ交換はもちろん、季節に合わせた飾り作りやイベント企画準備、記録などを行います。

 

施設によって違いますが、毎食とおやつの時間にお茶を用意し、必要であればとろみをつけ、食事エプロンを洗って畳み、朝の洗面タオルをクルクル巻いて準備したりもしました。常にせかせかしているイメージを持っている人もいると思いますが、そんな雑用をしながら入居者さんとお話したりまったりとした時間もあったりします。

 

また1日を通して入居者さんの生活を見られるので問題行動と呼ばれる徘徊、大声や暴力等の原因を見つける事もできたりします。

 

例えば入居者さんに、寝たきりで管を通して胃に直接栄養を送る胃ろうをされている方がいました。その方は胃ろうのチューブを抜いてしまうからミトンと呼ばれる指なし手袋を着用してましたが、手先が器用だった為抜いてしまうことが続きました。

詳細は割愛しますが、色々な検討や対策を重ね、最終的にはタオルを畳んで下さり、排泄介助と胃ろうを入れる時間以外はミトンを外す事が出来た事が出来、表情もとても柔らかく明るくなりました。というような事例も経験できます。

 

 

 

在宅介護

在宅では利用者さんの生活リズムにあわせて予定を組まれていて、ケア中は個人のペースに合わせられます。ただし、時間に限りがあるため、場合によっては声掛けや介助で少し急いでいただく事はあります。

一対一のケアなので時間全てを利用者さんのためだけに使えますが、1日を通しての生活を見守る事は出来ません

1人の時に何をしてどんな表情で過ごしているのか計り知ることはできません。

 

そのため、ケアの際は小さな変化を見逃すわけにはいきません。利用者さんによっては週1のケアなので、小さな変化を見逃し1週間後までそのままで重大な事に繋がりかねません。ヘルパーの洞察力がとても重要になってきます

 

 

緊急時の対応

施設介護

緊急時に施設では他の職員や看護師をすぐに呼び、複数人で対応出来ます。転倒している場合で明らかに動かしても大丈夫だけど1人で上手く起こせなければ手伝ってもらえます。

 

 

 

在宅介護

在宅では施設のようにはいきません。まずは事務所に連絡します。事務所に居るサービス提供責任者などが駆けつけてくれて起き上がる介助をします。

また、必要であれば事業所から看護師や医師に連絡し、対応を仰ぎます。

でもそれは訪問看護や訪問医師が入っている場合で、ご自分で通院されてる方の場合は迷ったら救急車を呼ぶことになります。

 

 

メリットとデメリットは?

施設介護も在宅介護も、それぞれメリットとデメリットは存在します。

 

施設介護

施設介護は住み慣れた家を離れ、施設に入居者が順応していく。慣れるまでに時間を要す事は多々ありますが、物理的な面では楽になります。

 

在宅介護

在宅介護は住み慣れた家で、今までの生活を出来るだけ崩さず、その上で必要物品を揃えたり住宅改修を行う。環境を利用者さんにあわせていくのです。

 

でも、どちらの介護も快適かどうかを最終的に決めるのは介護する側にかかっている場合も少なくありません。

 

施設では「こんなに良くしてもらって施設に来て良かった」

在宅では「こんなに良くしてもらって家で生活出来てて良かった」

と言われることが多くあります。

 

人生の大先輩である入居者さん、利用者さんは、ヘルパーの笑顔の裏にある真実をしっかり見ています。

 

気持ちは態度に表れます。

大先輩方への気遣い、声掛けの仕方、介護を楽しんでしているかどうか。

介護する側が敬い、心から介助できていればそれが信頼へと繋がるのでしょう。