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認知症ケア専門士の取得方法と活かし方を解説。メリットとデメリットは?

 

認知症ケア専門士の取得方法

 

みなさんは認知症に関する資格は結構たくさんあるのはご存知ですか?

知らない方も多いでしょうが、実は民間の資格で言うと、認知症ケア指導管理士や認知症ライフパートナーなど様々な認知症に関する資格が存在しています。

その中の一つである認知症ケア専門士は日本認知症協会が認定している民間資格です。

 

今回は

 

認知症ケア専門士の特徴と取得方法

認知症ケア専門士の活かし方

認知症ケア専門士のメリット・デメリット

 

を他の資格と比較しながら解説していきます!ぜひ参考にしてみてください。

 

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この記事を書いた人

ヘルパー会議室編集部

くらたろう

30代男性。大阪府在住。東証一部上場企業が運営する訪問介護事業所に3年従事し、独立。事業所の立ち上げも経験。訪問介護の経験は11年目、現在も介護現場に自ら出つつサービス提供責任者として従事している。ヘルパー・サ責の学ぶ機会が少ないことに懸念を抱き、2018年に訪問介護特化型ポータルサイト「ヘルパー会議室」を設立。

【保有資格】 訪問介護員2級養成研修課程修了/介護職員基礎研修修了/社会福祉士/全身性ガイドヘルパー/同行援護従業者養成研修修了  
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認知症ケア専門士の特徴。資格内容や認知度はどの程度?

 

ノートを持っている女性

認知症に関する資格は認知症ケア専門士以外にも

冒頭でも触れたとおり「認知症ケア指導管理士」「認知症ライフパートナー」があります。

それぞれの資格ごとに特徴があり認知度も全然違います。

そのため、今回は認知症ケア専門士の特徴を他の資格とを比較してみていきましょう!

 

 

認知症ケア指導管理士の特徴

  • 認知症の事について広く浅い知識で認知症のケアについて指導することに観点を置いています。
  • 2年ごとの更新制ですが掛かる費用は比較的安いです。
  • 認知度は低く介護職でさえ知らない人の方が多いのが現状です。

 

認知症ライフパートナーの特徴

  • 認知症の人とのコミュニケーションやレクリエーションなどに観点を置いた実践向けの資格です。
  • 認知度は低いですが、資格の認知度よりも実践で使えるという意味では使いようがあるでしょう。
  • 認知症ケアについてコミュニケーションやレクリエーションの方向からアプローチしたい方向けの資格です。

 

認知症ケア専門士の特徴

  • 5年毎の更新制で間に講演や事例検討会の参加や論文投稿などの方法で単位を集める必要があります。
  • 認知症に関する民間の資格では最も認知度が高いです。
  • 比例して資格保持に掛かる費用も最も高いです。
  • かなり学術的な資格です。認知症ケアに学術的な方向からアプローチしたい方に向いています

 

こうしてみるとそれぞれの資格に特徴がありますね~!

では次は認知症ケア専門士の取得方法を見ていきましょう!

 

 

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認知症ケア専門士の資格を取得する方法

初心者ハートマーク

 

認知症ケア専門士の資格を取得するためにはまず受験要件を満たしておく必要があります。

 

認知症ケア専門士の受験要件

認知症ケア指導管理士や認知症ライフパートナーには、受験要件はありません。

それに対して認知症ケア専門士の受験要件は、認知症ケアに関する業務に3年以上従事していることです。

この期間分の勤務証明を就業先に書いてもらわなければなりません。

 

認知症ケア専門士の試験の概要

受験要件を満たし証明も書いてもらえる場合は、試験の中身が気になることと思います。

ただ認知症ケア専門士の試験は結構長い道のりです・・・

認知症ケア専門士の試験は第1次試験と第2次試験に分けられています。

 

第1次試験

第1次試験は4科目のマークシート式筆記テスト
(認知症ケアの総論、各論1.2、認知症ケアの資源で各科目50問)

第1次試験は、4科目全て合格点に達していなければなりませんが、第1次試験としては不合格でも合格点に達している科目は、向こう3年に限って再試験を免除されます。

第1次試験に合格すると、第1次試験の合格通知に論文のテーマが同封されてきます。

論文のテーマは事例2つに関するもので、あなたであればどのようなケアを展開するか理由も付して一定文字数以下で答えなさいという内容です。これを期限内に郵送しなければなりません。

 

 

第2次試験

第2次試験はディスカッション

ディスカッションでは6人1グループに割り振られ順番が来ると別室に移動し、その部屋の前でテーマを提示されます。5分間考える時間が与えられ、入室します。

1人ずつ1分で自己紹介とテーマに関する事を話します。これは1分経つときっちり切られますが短すぎてもいけません。

全員1分の持ち時間を話した後は、ディスカッションを始めます。

試験官は、ディスカッションを聞いていますが、進行には関わらないため自分から積極的に話そうと加わらなければなりません。

 

第2次試験は、持ち時間に話した内容とディスカッションで話した内容に加えて、事前に提出している論文の内容で、認知症ケアの資質を総合的に判断するとされています。

同じ年の同じ会場でもグループによっていくつかテーマがあるのでどんなテーマが当たるか分かりませんが、私のグループは「尿意を訴えた利用者に対してどの様に対応しますか?」というものでした。

 

ちなみに1発合格でも願書の提出から上記の試験を終えて、認定を受けるまでの間は10ヶ月位です。

 

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認知症ケア専門士はどのように活かせば良い?

よしっ!のポーズの介護士女性

 

いざ認知症ケア専門士を取得したは良いものの実際に資格を活かすことができなければ意味がありません。

認知症ケア専門士は下記の3つの活かし方があります。

  1. 認知症ケア事例ジャーナルを現場で活用する
  2. 認知症ケア専門士は営業ツールとしても使える
  3. 認知症ケア専門士は転職に有利にはたらく

 

それぞれを見ていきましょう!

 

① 認知症ケア事例ジャーナルを現場で活用する

認知症ケア専門士を取得すると、無料で認知症ケア事例ジャーナルという情報誌が定期送付されてきます。認知症ケアの事例を豊富に入手できますので介護現場で活用することができます。

ちなみに認知症事例ジャーナルは認知症ケア専門士以外だと定価2000円弱もしますのでかなりお得です。

 

② 認知症ケア専門士は営業ツールとしても使える

認知症ケア専門士は名前や属する事業所名や事業所の電話番号などがネットに掲載してもらえるので、営業ツールに活用することができます。

認知症ケア専門士の数はまだ多くないので、これだけで事業所が結構目立ちます。

ちなみに「認知症ケア専門士がいます」というステッカーも貰えますので何かと有効活用できます。

 

③ 認知症ケア専門士は転職に有利

認知症ケア専門士は他の資格に比べて認知度が高いので転職の際に役立ってくれます。

先ほど説明した②のとおり営業ツールにもなりますので、運営者目線で考えても認知症ケア専門士を雇用するメリットは十分にあるのです。

 

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認知症ケア専門士のメリットとデメリット

メリットとデメリット

 

認知症ケア専門士を取得するとメリットもありますが、デメリットも存在しています。

今回は私の実体験から正直にメリットとデメリットを解説していきます。

 

認知症ケア専門士になると得られる2つのメリット

認知症ケア専門士の取得すると得れるメリットは下記の2つです。

  1. 今まで入ってこなかった情報が入ってくるようになる
  2. 市場価値が上がる

 

それぞれ詳しく見ていきましょう!

 

メリット①今まで入ってこなかった情報が入ってくるようになる

個人のメリットとして1番大きいのは、いくつかのルートから情報が入ってきやすくなることです。

先ほども少し触れましたが、認知症ケア専門士にはワールドプランニング発行の「認知症ケア事例ジャーナル」という雑誌が3ヶ月に1度送られてきます。

この雑誌にはテーマに沿った事例を細かく記されています。

認知症ケアの取り組みのヒントになると同時に介護業界の流れや認知症ケアの流れなどの情報が定期的に入ってくるようになります。

認知症ケア専門士は、5年ごとの更新制でして5年の間に「論文を発表する」「講演や事例検討会に参加する」「ウェブで講義を受ける」などで単位を取得して一定以上の単位数を集めなければなりません。

この講習や講演に定期的に出席する機会がシステム化されていることでも、情報が入って来やすくなります。

 

他にも講演や講習では色々な人に会うことによって刺激になったり、外からの情報に定期的に触れていることによる意識の高さによって、職場での評価が上がる一面もありますよ。

 

メリット②市場価値が上がる

認知症ケア専門士は読んで字のごとく、認知症に関する専門的な知識を持っているため認知症の利用者やその家族に対してプロフェショナルな対応ができるようになります。

そして認知症ケア専門士を取得することは認知症ケアに関する一定の見識と介護感を持っている証明になるため市場価値が上がります。

 

私の個人的な見解ですが、もし面接に来た方が認知症ケア専門士を取得していたら「おっ!すごいな」と思います。

正直なところ介護福祉士よりも驚きます。

それぐらい認知症ケア専門士はプロフェッショナルなイメージがあるのです。

 

 

認知症ケア専門士になることで生じる1つのデメリット

認知症ケア専門士になることで生じる最大のデメリットは、やはり金銭的・時間的な負担が発生する点です。

 

上にも書いた通り、認知症ケア専門士は更新制の資格で単位を集めなければ保持し続けることは出来ません。

この単位を集める為の講演や事例検討会に参加費が3千円から1万円掛かります。

会場までの移動費用や車の場合は駐車料金なども別途掛かり、地方在住の場合は余計にバカになりません。こ

ネットで受講できる講義を受ける方法は千円で済みますが、付与される単位数あたりに対する費用は割高で、年間で獲得できる単位数に上限があります。

 

私財の掛からない単位取得方法として論文の投稿がありますが、一定単位数以上は講演や事例検討会に参加・ネットでの講義受講から単位を取得しなければならない規則になっています。

 

また試験合格後に初回のみ払う認定料以外に、更新時に掛かる更新料・証明写真代や郵送費などの細かい費用などを足すと、地方在住の場合ですと、1年間あたりに平均すると1万円程度です。たかが1万円と思われたかもしれませんが、資格手当の支給対象でも無い資格を維持するために、低給料の介護職が負担する金額としては、それなりの金額です。

 

時間的な負担は、これも地方在住なので会場に出向くまでの移動距離が長い分時間も掛かりますので、1年間あたりに平均すると10時間位です。

土曜日の昼間に講演や事例検討会が行われるので、休みを取って参加するのは一苦労です。

 

当たり前といえば当たり前の話なのですが、たぶん皆さんが思っている以上に金銭・時間的な負担がかかります。

認知症ケア専門士を取得する際はメリットとデメリットを天秤にかけて慎重に検討してくださいね!

 

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まとめ

今回は認知症ケア専門士について徹底解説しました。

取得までは結構な期間を要しますが、取得するメリットは十分にある資格です。

デメリットも正直にお伝えしましたが、金銭的・時間的負担が掛かっても、介護職として現状に満足しない為の刺激や情報が定期的に入ってくるので、認知症ケア専門士を更新し続けるメリットは大きいと思います。

 

下記は認知症ケア専門士の公式サイトですので気になる方は覗いてみてください。

>> 認知症ケア専門士の公式サイトこちら

 

※転職に役立つ資格情報を知りたい方は下記をどうぞ。

 

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