喀痰吸引等研修ってどんなことをするの?内容を徹底解説!【介護資格】

喀痰吸引等研修で学ぶこと

 

認定特定行為業務従事者の研修の内容は、口腔からの吸引・鼻腔からの吸引・気管切開の吸引・経鼻経管栄養・胃瘻です。第1から3号認定まで類型があり、1と2は不特定多数の者に行えます。その違いは、認定の行為が全てか否かです。第3号は特定の者にだけ行えます。

 

この研修で扱う行為は、いずれも生命又は身体に危害が及ぶ恐れのある行為で、生命には至らなくても感染症にかかるという事態も起こり得ます。

この為、喀痰吸引等研修の内容は多岐に及びます。

 

人体の作りと観察

 

喀痰吸引等研修では、空気の流れや二酸化炭素の交換の仕組みなど人体の作りを学びます。

これは、人体の作りを理解していないと、吸引や胃瘻・経鼻経管栄養で発生するリスクと、観察しなければならない理由を理解できない為です。同時に人工呼吸器についても習います。

 

 

例えば、

たかが吐き気と侮ると吐瀉物が詰まったことによる窒息や、横隔膜の刺激による肺の圧迫による呼吸困難により、酸素飽和度が急落し最悪の場合は亡くなります。鼻腔管の固定が外れているのに、少しくらい外れているぐらいと思って注入すると最悪の場合は、亡くなります。

理由は、胃に注入物が流れず、肺に入ることによる窒息です。

 

 

この2例だけでなく観察項目は多岐に渡ります。

  • 顔色と口唇色にチアノーゼが無いか
  • 口腔内と鼻腔内に傷や出血は無いか
  • 嘔気と嘔吐は無いか
  • 鼻腔管はしっかり固定されているか、又は上がってきていないか
  • 体位はずれていないか
  • チューブに破損はないか
  • 腹部の膨満感は無いか
  • 胃瘻の周囲に発赤、出血、びらん、不良肉芽は無いか

 

というのが対象者自体に関する項目です。

 

 

これ以外にも、本人の注入食か・吸引圧は適切な値で設定されているか・滴下は早すぎないか・手洗いと消毒は適切なタイミングで行われているかなどは最低限必要な観察です。

観察項目とその理由が人体の作りから分かっていると、逆もまた説明がつくので、これは非常に大事な内容です。

 

 

忘れがちですが利用者への説明と同意と、大人だけで無く子供の場合にも触れられます。

清潔と不潔の取り扱い、消毒と滅菌の違い

 

清潔と不潔の取り扱い、消毒と滅菌の違いも学びます。これは、感染症の予防のためで手洗いから完全な清潔操作に至るまで、幅広いです。

手洗いなども薬品にブラックライトでどれくらい残留しているかを実験するなど本格的です。気管切開の吸引の場合は絶対に習得していないといけません。理由は、気管切開をしている場所は、無菌に近い場所であるからです。

 

吸引チューブの袋を開けて、中に入っている滅菌手袋を清潔操作で付けてそのまま何処にも触れずに吸引しなければなりません。

 

 

救急蘇生法

 

そして、医行為を扱う最悪のリスクは亡くなることですから、救急蘇生法も学びます。

これは、消防署から本物の救急救命士を呼んで習います。この中には、どのくらいの早さで胸骨圧迫を行うのか、AED使用時などに胸骨圧迫を途切れさせないための交代方法、安楽且つ安全な姿勢、AEDの使用方法などが含まれており、私生活でも役に立つ内容になっています。

 

救急蘇生法を適切な方法で行う場合とそうでない場合で、救命率はかなり変わります

気道に滞留している異物の除去の仕方も習います。

 

 

万一の時の身を守る方法

 

業務上の行為で人が死傷すると、急変が吸引や経管栄養・胃瘻によるものでないと証明出来なければ責任を問われます

これは、刑事上の責任も同様で介護福祉士等の資格は剥奪になりますから、しっかりと覚えておいてくださいね。

 

 

面倒かもしれませんが記録に残してください。どの医師の指示、どの看護師の指示でその行為を何時に行ったのか、吸引や経管栄養・胃瘻の前・最中・後に上記の観察項目はどうだったのか、を文章で記録しておきます。

 

 

特変なし・いつもと変わりありませんなどは、証拠能力が無いので注意してくださいね。

一々面倒でも、顔色・口唇色にチアノーゼ無く、、。ときちんと文章を残してください。この場合は、観察した証拠として認められます。

 

 

 

筆記テストと技術試験

 

ここまでくると、実地前の器具・物品の使用方法と注意点を習い、筆記テストと技術試験を人形で行います。

 

その後、自施設で口腔内吸引を10回・鼻腔内と気管カニューレは20回、経鼻経管栄養と胃瘻も20回です。

これを7割以上且つ最終3回を合格基準で行えた場合に修了とされ、書類を研修機関に送付します。

 

以上が喀痰吸引等研修の内容で修了すると認定証が交付されます。

尚1号と2号研修の講義は50時間で演習は別時間ですが、第3号研修は講義と演習が合わせて9時間で済みます。但し、重度訪問介護従事者養成研修と併せて行う場合は20時間半掛かります。