訪問介護は利用者のお宅に訪問して一対一でサービス提供を行います。そのためヘルパーは身だしなみを整えた上で訪問する必要があります。
誰でもそうですが、自分の家に不潔な人が来たら嫌ですし、身だしなみは人としてのマナーでもあります。
ただ

身だしなみを整える」ってどうやって整えたら良いねん!?
と思っている方も多いでしょう。

そこで今回は訪問介護における
■身だしなみの整え方のポイント
■身だしなみと質の高い介護の提供はつながっている
について解説していきます。
ぜひ参考にしてみてください!
「身だしなみ」の整え方のポイント
身だしなみを整えるようにして下さいと言われても、人によってはどういったことが身だしなみを整えることに繋がるのか分からない方もいるかと思います。
ここでは身だしなみを整えるとはどんなことなのかについて紹介していきます。
服はきちんと着用する
ヘルパーは私服と制服で分かれます。登録ヘルパーは私服の事が多いのですが、正社員のヘルパーの場合はほとんど制服でしょう。
なんにしても衣類はきちんと着用するようにしましょう。例えば、上着のボタンがあれば閉めておく、ズボンはしっかりと腰まで上げて着用するようにするなどです。
もちろん靴はかかとを踏まずに履くことも大切になります。
自分なりにアレンジした服の着方は、人によっては身だしなみが整っていないと言われる可能性が高いですので、注意しておきましょう。
ひげ、髪について
男性であれば髭は剃っておきましょう。最近ではビジネスマンでも髭を生やす方もいますが、高齢者にとって髭はいくら整えていても抵抗があるものです。
また、女性男性に限らず髪の毛についてもしっかりと整えておくことが必要になります。
女性であればくくれる長さであればくくっておく、くくれない長さであれば耳にかけておくなどの配慮が必要になります。
男性であれば寝ぐせなどに注意しましょう。いくら服装を整えていたとしても、髪が乱れていると良い印象は与えません。
匂いについて
利用者の方々は臭いを敏感に感じていますが臭いを直接注意してくれることはほとんどありません。気を使いますよね。
なので最初から臭いには注意しておくことが大事です。
身だしなみと匂いは若干離れていますが、注意しておかなければいけません。おむつ交換や移乗介助の際は高齢者に接近しますので、きちんと匂いについても配慮が必要になります。
最近では匂いが付いている柔軟剤などが流行っていますが、人によって苦痛に感じることがありますので使用しない方が無難です。
また、たばこを吸っている方は、非喫煙者にとっては非常に鼻についてしまいますので注意しておきましょう。
「身だしなみ」を整えることは良い介護の提供につながる
訪問介護のヘルパーが身だしなみを整えることは、質の高い介護サービスの提供において重要な要素の一つとなっています。
理由としては下記の2つがあげられます。
- 身だしなみを整えることで精神的な張りがでる
- 身だしなみを整えることで高齢者から良い印象を得られる
それぞれ見ていきましょう!
精神的に張りが出る
身だしなみを整えて介護を続けていくと、精神状態に良い影響がでます。毎回仕事に入るたびに身だしなみを整えることによって、 『身だしなみを整える=介護をこれから行う』 という気持ちの切り替えが出来ます。
例えば、朝起きて身支度をして眠気が残るまま介護をしていると事故も起こりやすいですし、気持ちがまだ仕事に切り替わっていないまま仕事をする事になります。
これから仕事をするという気持ちを切り替える為にも、身だしなみを整えておくことが、仕事に切り替わるスイッチの働きをしてくれるのです。
高齢者からも好印象を与える
身だしなみをきちんと整えておくと、高齢者や家族から好印象を持ってもらうことが出来ます。特に直接介護を受ける高齢者とは身体介護などで近づくこともありますので、清潔感を持っておくと高齢者に対して不快感を与えることはなくなるでしょう。
高齢者には様々な人がいますので、清潔じゃないといけない人は少ないかもしれませんが、少なくとも不潔の介護士よりも清潔な介護士の方が好まれる傾向にあります。
特にヘルパーの場合は、他人の自宅で介護を提供していくことになりますので、身だしなみが整っていないヘルパーが来ることに抵抗を持つ方もいます。

やっぱり「身だしなみ」って大事ですね・・・私も気を付けよう・・・
身だしなみを整えることによって事業所が活気づいた事例

ある訪問介護事業所では身だしなみを整えることに力を入れる取り組みをした所、事業所全体が活気づいて、高齢者の評判が良くなった事例があります。
それでは見ていきましょう!
事例について詳しくご紹介
ある訪問介護事業所では、ヘルパーが多数在籍していましたが、高齢者からのクレーム、家族からのクレームに頭を悩ませていました。ヘルパーのモチベーションも下がり、それによってさらにクレームが増えるという悪循環がありました。
事業所の所長は、仕事に張りを持ってもらうために身だしなみを整える取り組みを積極的に行ったのです。まず改革したのは制服の貸与です。制服の貸与をして皆が同じ身だしなみなることをしました。
また、仕事に入る前に事業所の職員に身だしなみチェックをしてもらい、チェック体制を作りました。
最初は「なんでこんなことをしないといけないのか」という反発もありましたが、徐々に慣れていき身だしなみを整えることが当たり前になってきました。するとクレームなどが減っていったのです。
これは「きちんと身だしなみを整えることによって、仕事に気持ちが入りやすくなった」という声が多かったので、その影響かと思われます。また、制服を着用することによって外部からの目にも気にしだして、事業所外での振る舞いもきちんとしたものとなりました。
まとめ
上に挙げた事例のような出来事は往々にしてあります。
身だしなみを整えるとメリットが非常に多いことが分かりますね。対人援助を行うヘルパーとしてきちんと身だしなみを整えて、相手に不快感を与えないようにすることが大切です。
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