訪問介護のヘルパーとして働いていると必ずと言ってよいほど出会う利用者さんがいます。
その一つが
「お風呂に入らない、着替えもしない利用者さん」です。
ヘルパーさんが入浴を勧めても嫌がり拒否、せめて着替えだけでも・・・と思いますがなかなか着替えもしてもらえない。
そのため異臭を放ち、衛生環境が非常に劣悪な状態になってしまう・・・
というような利用者さんは結構多く存在しますよね。
利用者本人は「自分は汚くない!手も顔も洗っているし!」と言うこともしばしば。ヘルパーからすると「絶対洗ってないやん!!」と、せめて下着だけでも着替えてもらいたいものです。
今回はそんな訪問介護でよくある
「お風呂に入らない、着替えもしない」利用者へ
どのように支援を行い清潔な環境にしていけば良いのかを解説していきます。
対応方法は気長に、長期的に作戦を立てていくしかない
高齢者の一般的な傾向として、様々な感覚が鈍くなってくるため、においにも鈍感になってくる傾向にあります。さらに自分のにおいは自分では分かりにくいです。
他人からすると強烈に臭っていたとしても、当の本人である高齢者からすると全く気にする程度ではないと感じていることも多く、ヘルパーさんと利用者さん本人とのにおいに対しての意識の違いは大きいのです。
習慣的に不潔な状態になれてしまった人は急に全面的に変わってもらうことは非常に困難です。
まずは手浴・足浴から始めてみましょう
前述した通り、不潔な状態に慣れ切っている利用者にいきなり入浴は難しいことが多いです。
そのため、まずは「清潔の快感」を思い出してもらえるような支援が必要です。
それが、手浴・足浴となります。
手だけ、足だけという具合に徐々に徐々に進めていき、最後に入浴に持ち込むといった長期的な作戦を立てて進めていきましょう!
身体の状態をもう一度観察してみることも大事
利用者さんが入浴をしなくなったり、着替えなくなったりという状況になってしまうまでには様々な理由が存在します。
昔から風呂嫌いという方もいますが、ひょんなことから着替えに対して億劫になっている理由がわかることもあります。
例えば、関節が痛むため着替えをするのが億劫になっている利用者や、疾患から嗅覚が鈍りにおいに鈍感になっている利用者もいます。
このように身体の状態変化から入浴や着替えをしなくなって今う利用者もいるので、もう一度利用者さんを観察しなおしてみることも大事です。
まとめ
今回は「お風呂にはいらない、着替えもしない利用者さん」への対応を解説しました。
- 入浴は短期決戦ではなく気長に長期的な作戦を立てる
- 「清潔の快感」を思い出すことから徐々に進めていく
- 身体状態の変化から入浴や着替えをしなくなっているかもしれない
がポイントです。
今回の話は本当に良くある事で、現場で活躍しているヘルパーさんはあの手この手で利用者さんの清潔を保持しようと努力されていると思います。