ALS(筋萎縮性側索硬化症)の方への支援で大事にしたい5つのポイント。【訪問介護技術】

 

 

世の中には様々な難病が存在します、筋ジストロフィーや結節性硬化症、パーキンソン病、アンジェルマン症候群、スタージウェイバー症候群などなど・・・

訪問介護の現場では難病を抱えた利用者の介護をすることも当然ながらあります。

ですがそんな時にどのように関わって良いか分からない・・・といった話を良く耳にします。

 

そこで今回は難病の一つALS(筋萎縮性側索硬化症)の方の支援で大事なポイントを解説していきたいと思います!

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ALS(筋委縮性側索硬化症)とは

 

ALSの定義

ALSは

主に中年以降に発症し、一次運動ニューロン(上位運動ニューロン)と二次運動ニューロン(下位運動ニューロン)が選択的にかつ進行性に編成・消失していく原因不明の疾病である。病勢の進展は比較的早く、人工呼吸器を用いなければ通常は2~5年で死亡する事が多い。(厚生労働省より引用)

 

またALSは、難病に指定されています。

 

難病とは

  • 発病の機構が明らかでなく
  • 治療方針が確立していない
  • 希少な疾病であって
  • 長期の療養が必要とするもの

とされています。

その中でも、指定難病とは、難病のうち、以下の要件をすべて満たすものを、患者の置かれている状況から見て良質かつ適切な医療の確保を図る必要性が高いものとして、厚生科学審議会の意見を聞いて厚生労働大臣が指定となっています。

  • 患者数が本邦において一定の人数に達しないこと
  • 客観的な診断基準(又はそれに準ずるもの)が確立していること

とあります。国が定める基準に基づいて医療費助成制度の対象としている難病が、「指定難病」

とされています。

(厚生労働省指定難病検討委員会より)

 

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 ALSの特性とは?

 

ではALSとはどういった特性を持った難病なのでしょうか?

ALS発症からの経過と精神面について

主に出生時ではなく、途中で発症する難病です。

その為

体が徐々に動かなくなるという「精神的ダメージ」と「難病の受容」がとても大変かつ重要です。

 

当たり前のよう、日常生活をしている方がある日、体の異変に気付き通院したら、診断が出たという方もいます。

出来ていた事が出来なくなる。特に男性は、仕事をして家族を養う状態から仕事が出来なくなり、介護を必要とする状態になる為、自尊心が傷つく事が多いです。

その為、イライラして暴言を吐いたり行動が粗暴になる事も多いと聞く為、家族ぐるみでALSについて学ぶ必要があります。

 

ALSは進行性の難病

ALSは進行性です。初期症状としては主に手足のしびれ・力が入らなくなる・筋肉がやせ細るという事が多いです。

その為、始めは異変を重大に捉えずに、受診時には病状が進行しているという場合もあります。

 

進行のスピードには個人差が大きいです。発症しても、何年も仕事を続けられる方や、5年程で人工呼吸器を付けなければ生命を維持できない方もいらっしゃいます。

発症すると全身の筋肉が弱くなる為

  • 運動の障害
  • コミュニケーションの障害
  • 嚥下の障害
  • 呼吸器の障害

があらわれます。しかしながら、目の筋肉は保たれる事が多いのも特徴です。

 

運動障害としては、手の筋肉低下により物を持つ力が下がり包丁等も持てなくなる。

足の筋肉低下により、歩行が出来なくなり、杖・歩行器・車椅子・電動車椅子が必要になる事があります。

 

言語でのコミュニケーションが難しく・・・

コミュニケーション障害としては、口の筋肉低下により、発語が難しくなる事により言葉でのコミュニケーションに難しさがあらわれます。

嚥下障害としては、口・下・喉等嚥下に必要な筋肉の低下により食事を飲み込みづらくなったり、咀嚼が難しくなる事もあります。

状態によっては、経管栄養を要する方もいらっしゃいます。

 

呼吸器障害について

呼吸器の障害としては、呼吸筋が弱くなる事により呼吸が難しくなり人口呼吸器を付けなければ呼吸が保たれなくなる事もあります。

 

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ALSの方が受けられるサービスとは?

 

医療費助成サービス

指定難病で、厚生労働省の定めた範囲の状態の場合、医療費に対する助成制度があります。

 

難病についての相談先

難病情報支援センターは、各都道府県にあり難病に対して包括的な相談に応じています。

難病についての不安や悩み・制度的な相談を行う事ができます。

ご本人のみならず、ご家族の方からの相談も行う事ができます。

 

福祉サービス

難病のある方は、各種障害手帳を取得して福祉サービスを受ける方もいらっしゃいます。

医師の診断が必要ですが、状態によって手帳取得ができる場合があります。

手帳取得が出来れば、総合支援法での福祉サービスを利用出来ます。

また、仕事においても障害者手帳があれば障害者雇用により仕事に対して配慮を求める事も

できます。

障害者法定雇用率が上がってきている現在は、就労サポートも各自治体で行っている為、初期の段階で進行がゆっくりの場合は仕事に就く事ができる可能性が大いにあります。

その為には、障害者として仕事に就くという事に対して前向きに捉える必要があります。

 

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ALSの方への支援で大事な5つのポイント!

 

ALSの方の関わり方や支援ポイントを5つ紹介します。ぜひ参考にしてみてください!

 

ポイント① 先行き不安な気持ちに寄り添う精神的なケア

体がだんだん動かなくなるという先行き不安な気持ちに寄り添い、精神的に支える事が必要です。

受容と言う言葉を使うと、簡単に聞こえがちですが、ご本人の受容・家族の需要とそれぞれ必要になります。

特に、小さいお子さんが居るご家庭では、「公園に連れて行ってくれない。遊んでくれない。」と周りの友人と比べて話す事もあります。

その為、ご本人のみならず小さなお子さんに対しても精神的なケアが必要です。

 

家族に見せる顔と介助者に見せる顔が違う事もあります。介助者だからこそ話しやすいこともある為、本人の話に十分耳を傾けて傾聴することを心がけましょう。

ポイント② 本人が思ったように身体が動いていないことを理解した介助。

特に、初期状態ではALSの病状と利用者本人の頭の状態が合っていなくて段差で躓く事もあります。

要するに利用者が思っているようには身体が動いていないため、ズレが生じ転倒につながることがあるということです。

 

車椅子では、自走(自身で車椅子を操作して移動する)についても慣れていなかったり、筋力の低下により上手く操作ができない事もあります。特に、道路は水はけの為にかまぼこ型になっている為移動する場合はまっすぐ走っているつもりでも、外側にそれてしまう傾向があります。

 

自分で出来るという気持ちを極力傷つけない為、また中途障害である為介助されるのに慣れていないと、急に車椅子が動くと驚き転落の危険性が高まります。介助者は特にご本人に介助する事を伝えた上で行う必要があります。

 

ポイント③ 嚥下の状態は毎回確認しながら食事介助を

食事に関しては、病状が進むと発語が困難になったり嚥下障害になる為、食事中にものを詰まらせないよう配慮が必要です。

進行性の難病の為、介助者は前回介助した時は大丈夫だったからと安心せずに

日々ご本人の状態が変わり得るという高い意識の下、毎回嚥下の状態を確認しながら介助を行う必要があります。

 

嚥下状態の変化があった場合はは、家族や医師と情報を共有し治療に役立てましょう。介助者の情報は時に治療に有効になる事を忘れないようにしましょう。

 

ポイント④ 衣服やシーツが「しわ」にならないように注意しましょう

ALSが進行していると自身で寝返りや体位移動が困難になってきます。介助者が体位移動や更衣介助を行う際に「しわ」が出来ていると本人自らその「しわ」を直すことが出来ません。

これは私たちが思っている以上にストレスになります。

また体位移動の介助を行った場合も、本人にとって窮屈な体制になってしまっている場合があります。

本人自ら体位を変えることが出来ませんので、その体制のまま長時間過ごさなければならないとなると、かなりのストレスになりますので十分な配慮が必要になります。

 

余談ですが、高齢者と違い、ALSの方は、褥瘡(床ずれ)が出来にくいという特徴があります。解明されていませんが、一説には皮膚の状態に理由があるのではないかと言われています。

 

ポイント⑤ ALSの方に有効なコミュニケーションツールの情報を知っておきましょう

前述のとおりALSの病状が進行すると言葉でのコミュニケーションが難しくなってきます。

現在では、IT化が進み、目の動を読み取る事でコミュニケーションを図れるものもあります。

皆さんは分身ロボットOriHimeを知っていますか?

 

OriHime eye(オリヒメアイ)は、眼や指先しか動かせない重度肢体不自由患者のための意思伝達装置です。透明文字盤をデジタル化したシンプルな操作方法で、PC操作をスムーズに行えます。
ALS患者や難病の方々と協力して開発した視線入力装置によって、透明文字盤を使うように文字を入力し、読み上げることができます。ひらがなや身体部位など基本的な文字盤の他、履歴機能や、自作文字盤の登録も可能です。また、分身ロボットを接続して、インターネット経由で操作することできます。(オリィ研究所HPより引用)

 

ALSは目の筋肉は影響を受けにくい為、このOriHime eye(オリヒメアイ)をコミュニケーションとしては有効です。

このように昔では考えられなかったようなことが現実的に可能になってきている時代です。

介助者はALSを治療することはできませんが、情報を知っておくことで支援に役立つことが必ずありますのでチェックしておきましょう。

 

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まとめ

ここまで、ALSの定義・特性・サービス・支援のポイントを解説してきました。

それはあくまでもベースとなるものです。ALSの方も、血液型・性格・育ってきた環境がそれぞれ違います。

また、家庭環境もさまざまです。特に、人生の途中で難病が発症するという状況を受け入れるのには、時間も努力も必要です。

まずは、難病について知識と高め、個々の方について理解する。

そして、自尊心を傷つけないよう配慮し介助や支援を行いましょう。

支援は、与えるものではなく、必要や希望(ニーズ)に応じて行うものです。

必要性があるから支援を行いますが、もちろん支援者自身も喜びを感じられます。

 

ヘルパー / サービス提供責任者
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