うつ病の人への支援で知っておきたい5つの関わり方の基本。

 

 

 

うつ病というと現在では世間的にも浸透していて、皆さんの身近な人のもうつ病の方はいるのではないでしょうか?

また支援者として私は訪問介護を行っていますが、うつ病を抱えながら生活されている利用者は多く存在します。

ですが「うつ病」に対しての知識もなく、どのように関わっていけば良いのか分からないと、はれ物に触るように関わってしまう支援者もいます。

そこでうつ病の人へ支援者としてどのように関わるのが良いか、を今回の記事を通して学んでいきましょう!!

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うつ症とは?

 

うつ病は、気分の落ち込みや喜び・興味の減退などの症状が長い間持続し、日常生活にも支障をきたすようになった状態です。

 

また、精神的、身体的ストレスが重なる等様々な理由から脳の機能障害が起きている状態のため、ストレスの対処が出来なくなり、心身に負荷が明かる悪循環が起きてしまいます。

 

うつ病の症状について

抑うつ状態がほぼ一日中あって長期間続くことがうつ病の代表的な症状になります。

症状には様々ありますので、

今回はうつ病の症状を知る診断基準としてDSM-ⅣとICD-10を紹介していきます。

 

DSM-Ⅳ 大うつ病エピソードの診断基準(精神障害の診断と統計マニュアル第4版/アメリカ精神医学会)

下記の項目で5つ以上の項目が該当し、診断直近まで2週間以上続いているため、苦痛を感じて日常生活に支障があると医師が診断した場合にうつ病と診断されます。

ただし、「抑うつ気分」または「興味または喜びの感情が少なくなる」の2項目に関しては、どちらかは必ず該当しなければなりません。

また、物質依存(薬物、アルコール等)や身体疾患で処方されている薬の副作用等で下記の症状がある場合には診断基準に該当しないことがあるので、うつ病を疑って診断を受ける際には受診時に処方されている薬の情報を医師に伝える必要があります。

 

  1. 抑うつ気分がある
  2. 興味や関心、意欲、喜びの感情が少なくなる
  3. 痩せる、食べない、過食、太る(1ヶ月で以前の体重の5%以上の変化がある)
  4. 不眠、睡眠過剰がある
  5. 心身落ち付がないで焦燥感がある、心身が制止してしまう
  6. 疲れやすく、無気力感がある
  7. 自責心があり、価値観を感じない
  8. 思考力、決断力、思考力の低下
  9. 希死感情がある

 

ICD-10(国際疾患分類/WHO)の診断基準

下記の10項目のなかで何項目が当てはまるかで、軽症、中等症、重症に分類されます。

  • 軽症: 1~3で2項目、3~9で2項目該当し、各々の症状が軽い場合
  • 中等症:1~3で2項目、3~9で4項目該当し、社会/日常生活が困難な場合
  • 重症: 1~3のすべて、3~9で4項目以上該当し、症状が重く社会/日常生活が不可能。妄想や幻覚が伴うこともある。
  1. うつ気分
  2. 興味や喜びの喪失
  3. 疲労感の増加
  4. 自信の喪失
  5. 無価値感や罪責感
  6. 自殺など死を繰り返し考える
  7. 将来に対する不安や悲観的な考え
  8. 思考力、集中力、決断力の低下
  9. 体重と食欲の変化
  10. 不眠や過眠など、睡眠の変化

 

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うつ病の治療法は?

 

うつ病の治療は、以下の項目で経過していきます。

  • 急性期: 診断、治療を開始する時期
  • 継続期:症状がほぼ無くなる時期
  • 維持期:安定した状態が保たれる時期

自己判断で服薬を中断してしまうと治療経過が前進せず、ぶり返してしまい後退することもあるので治療経過の見守りが大切です。

 

うつ病の治療法として、薬物療法や性格や精神療法によるアプローチがあります。

環境の影響が強い場合は精神療法や状況に応じたハード面、ソフト面の環境整備を行うことが効果的になります。

薬物療法と精神療法は併せて行うことが効果的です。

医師だけでなく、カウンセラーやその他の専門職種との連携が治療の過程では重要です。

 

薬物療法では、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)やセロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害剤(SNRI)、ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ剤(NaSSA)等の抗うつ薬が使われます。他にも三環系抗うつ薬や四環系抗うつ薬と呼ばれるものもあり、症状に合ったものを用います。副作用では頭痛、下痢、嘔気等があります。

妊婦や妊娠中の人は胎児への影響を考えながら薬物療法を行うことになります。また、授乳がある産褥期うつ病の人は抗うつ薬が母乳に出てしまう可能性があるので、授乳は主治医と相談をしながら行うことが求められます。

 

精神療法では、物事の考え方や受け止め方を修正していく認知療法、本人が現在抱えている対人関係に焦点を当てて支援者との話し合いのなかで本人自身がその問題点に気付き解決していく対人関係療法等があります。

 

 

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うつ病の人へ支援者として知っておきたい5つの関わり方

 

ではうつ病の方にどのように関わっていけば良いのでしょうか?

今回は支援者が押さえておきたい5つの基本的な関わり方を挙げていきます!

 

「焦らずに取り組むことが大切」を意識したアプローチ

うつ病では心身の休息が大切になってきます。

急性期には嫌な状況から物理的、時間的な距離を取って心身を休ませることが治療の面でも重要です。

規則正しい生活を意識して、継続期や維持期には体力が低下しないように適度な運動を無理のない範囲で行うことも大切になります。

無理強いをさせるアプローチではなく、うつ病についての理解を持ちながら本人の生き方を尊重して焦らずに取り組むアプローチが求められます。

 

話を聴く。そして、共感する。

うつ病で心身に負担がある時に支援者が関わる時、まずは本人の話を聴いて気持ちに寄り添い、共感することが求められます。

関わりのなかで求められる支援の具体的な内容が見えてきます。本人だけでなく、家族や関わっている人たちの話を聴くことも本人への支援に繋がります。

 

 

希死感情による身辺整理は要注意

自殺を考えている人は身辺整理のような行動を行うことがあります。

また、焦燥感や自己肯定感が低い言動が続いている時は自殺リスクが高まっている時になるので見守りや支援体制を整えていくことが必要です。

 

 

言葉の選択に意識を持つ

「励ます」「支援者の主観的な意見ばかりを話す」「責める」「無理に行動を強いる」等のような言動は本人の精神状態を悪くしてしまうことがあるので控えましょう。

意識した言葉の選択が支援者に求められます。

本人が自身の意思を引き出せるように見守りながら支援するアプローチが大切です。

 

 

ハード面、ソフト面の環境にアプローチをする

うつ病での治療の過程で、過去の経験を引きづってしまい治療が思うように進まないことがあります。

その際には本人や本人を取り巻く環境を変えていくことも必要になる場合があります。

精神療法で物事の捉え方を変えることや、関わってくれる人を作る、生活環境を変化させることを支援するということです。

必要に合わせて社会資源を活用していくことも本人と相談しながら決めていきましょう。

 

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おわりに

うつ病の治療では早い段階で専門機関へ相談、受診に繋げることで治療効果が高くなります。

「うつ病はこころの風邪」と言う人もいます。うつ病は風邪のように多くの人が発症するリスクがあるという解釈もできますが、うつ病の症状は風邪とは比較にならない心身の負担があります。

また、治療には長い時間が求められ、日常生活への影響も大きいです。

本人だけでなく、周囲の人の理解、協力も治療は欠かせません。支援者としての姿勢や様々な資源を活用したアプローチを行いながら、専門性を磨き高めていきましょう。

最後までお読みいただきありがとうございました!少しでも参考になればと思います!

 

【今回の参考資料】

•厚生労働省 知ることから始めよう みんなのメンタルヘルス

•公益社団法人 日本精神神経学会

 

 

ヘルパー / サービス提供責任者
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