【5分でわかる】訪問介護でおこなう「身体介護」を現場にそった形で解説。

訪問介護の身体介護

 

 

訪問介護の身体介護って具体的に何をするんだろう・・・不安だわ。

 

訪問介護は初心者だし施設で行ってるような介助とはやっぱり違うのかな?

 

身体介護って人の体に触れる行為ですし、不安ですよね。

それに、訪問介護ならではの身体介護ってあるしね。

 

てことで今回は

現役サ責の私が、訪問介護の身体介護について現場にそった形で分かりやすく解説していきます!

ちなみに身体介護の算定についても解説しておくので勉強しておきましょう。

 

 

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本記事の信頼性
  • 介護業界11年目のちょいベテランで現役の管理者兼サービス提供責任者が執筆しています。
  • 保有資格:ヘルパー2級、基礎研修、社会福祉士、同行援護、全身性ガイドヘルパー、ほか
  • 制度などの解説記事は「厚生労働省の一次情報」をもとにしています。

 

訪問介護の「身体介護」では具体的になにをするの?

身体介護集

 

訪問介護でおこなう身体介護は厚生労働省が発表している老計10号(平成30年改正版)に基準が示されています。

要約すると、身体介護には大きく分けて下記の3つの介助が該当します。

 

3つの介助
  1. 利用者の身体に直接接触しておこなう行為
  2. 自立支援・重度が防止のための見守り的援助
  3. 専門的知識や技術をもっておこなうサービス

 

ちょっとややこしいですね。少し深掘りして解説していきます。

 

 

1. 利用者の身体に直接接触しておこなう行為

これはイメージしやすいかもしれません。一般的にホームヘルパーが行ってそうなイメージですね。

排泄介助、食事介助、全身清拭、入浴、身体の整容、口腔ケア、体位交換、服薬介助、移動・移乗の介助、外出介助(通院介助)

などが該当します。

 

 

排せつ介助

排泄介助は身体介助の基本的な支援になります。

訪問介護でおこなう排泄介助は

  • トイレへ誘導し排泄介助を行う
  • ベッド上でのおむつ交換

のパターンが大半になります。

おそらくイメージしやすい一般的な介護ではありますが、施設介助とは異なる部分が意外と多いです。

 

〇訪問介護では備品関係は自宅にあるものを使用する

 

施設では排泄介助に必要な備品はすべてそろっていますが、在宅介護で同じような備品をそろえようと思うと金銭的な負担が大きくなってしまいます。

経済的な事情がある利用者も多く、自宅にあるもので揃えていく必要があります。

清拭タオルなどは通常のタオルを使用しているケースもありますし、陰部洗浄をする場合は簡易的なプラスチックの入れ物やペットボトルに穴をあけて使用している場合が多いです。

陰部洗浄ボトルなどの介護用品はたくさん存在しますが、金銭的に負担の無いようにすることも在宅の介護では大事になります。

 

〇訪問介護では必ずしも介護に適した環境が整っているわけではない

 

施設では環境が整っているため身体介護がしやすい体制になっています。ですが在宅での介護では利用者ひとりひとり家などの環境が異なっているため介護に適した環境が整っていないことも多くなります。

例えば

介護ベッドを使用しているところがほとんどですが、経済的な事情によって通常のベッドを利用しているところも少なくはありません。

またトイレまで誘導する際も、道中やトイレ内が狭くて適正な介助をするスペースが取れない、ということもしばしばあります。

これは排泄介助以外でも言えることですが、工夫や慣れが必要なのです。

 

〇訪問介護は施設介護よりおむつ交換の回数が少ないので注意が必要

 

施設でのおむつ交換は大体1日に5~6程度の回数になりますが、訪問介護でのおむつ交換は多くても1日に3回~4回です。

利用者によっては家族がおむつ交換をすることもありますが、独居の利用者の場合はどうしてもおむつ交換の回数は少なくなります。

つまり、おむつを当ててから次の交換までの時間が、長時間空くことになるということです。

例えば、夕方にオムツ交換をして次に変えるのは、翌日の朝というケースも結構あります。

そのためオムツをしっかりと当てておかないと翌日の朝訪問すると多量に尿漏れしている場合もありますので注意が必要です。

 

 

入浴介助

入浴介助は介護中の事故も多く、身体介護の中でも難しい部類に入ります。

排泄介助と同じように施設介護と訪問介護での入浴介助は大きく異なります。

 

〇浴室の構造が利用者によって違うため注意が必要

 

自宅での入浴になりますので、利用者さんによって浴室の構造が大きく異なります。浴室の広さや浴室の床がタイル張りで冷たい、浴室がかなり深い、浴室暖房が有る無し、などなど・・・

そのため浴室によって介助手順も変わります。

浴室の床が冷たければ入る前にシャワーを流し温めて置いたり、浴槽が深く利用者さんが跨ぐことが難しい場合はバスボードを使用したり、浴槽内が滑りやすければ滑り止めマットを使用したりと自宅の浴室環境によって適した介助が必要になります。

 

〇訪問介護では重度の利用者は入浴介助を利用しない

 

訪問介護では基本的に歩行がある程度可能な方が入浴介助を利用されます。

重度の方は「訪問入浴」という入浴専門のサービスがありそちらを利用するケースが多いです。

 

〇訪問介護では出来ない部分だけを手伝う介助が大半

 

入浴については大きく分けると2つのパターンに分別できます。

着替えや浴槽への出入り、洗身介助などの入浴全般に関わる介助と、できない部分だけを手伝う介助の2つがあります。

訪問介護での入浴介助に関しては、できない部分だけを手伝う介助が大半です。

例えば、半身麻痺の方の場合は、着替えの介助や浴槽への出入りを一部だけ介助するなどです。全介助が必要な場合は訪問入浴で対応するというパターンが多いと言えます。

施設や病院の入浴は施設や病院のやり方が重要視されますが、自宅では今までの慣れ親しんだ浴室なので本人なりの入浴の仕方や体の動かし方があります。

それに沿った形で入浴介助を行うことも訪問介護では重要なポイントになります。

 

訪問介護の入浴マニュアルを作成しましたのでご参考ください。

>>入浴介助マニュアルをみる

 

 

食事介助

食事介助も身体介護の一つに入ります。

訪問介護では食事介助は調理とセットになっていることが多く、生活援助で調理をした後に、身体介護で食事介助をするというパターンが多いです。

食事介助を行う場合は、一人暮らしの方が多いといえます。食事介助は他の介助に比べると介助者の負担が少ないため、家族がいる場合はサービスを利用せずに家族が行うということが大半です。

ただ、訪問介護で行う食事介助はあまり時間がかけられないのも現実としてあります。

その方に合した食事形態を作り、食事介助のペースを決めていきますので時間制限のある中、やや難易度は高いといえます。

 

 

口腔ケア

口腔ケアは主に義歯洗浄、口腔内の清潔保持、舌洗浄、唾液腺刺激の4つを目的として行います。

訪問介護の場面では食事介助のあとに口腔ケアを行うことが多いです。

 

下記でより詳しく解説してますので良かったらご参考ください。

>>口腔ケアの4つの目的と実践方法

 

 

全身清拭

利用者の清潔保持のために清拭を行います。

訪問介護では利用者が下記の状態にある時に全身清拭をおこないます。

  • 発熱などで入浴できない状況
  • 疾患などにより体力低下が著しい状況
  • 入浴を拒否していて清潔の保持が課題となっている状況

入浴ができる状態の利用者であれば基本的に入浴を優先することになります。

 

清拭については下記で詳しく解説していますので良かったら参考にしてみてください。

>>訪問介護の「清拭」で注意するべき3つのポイントを解説

 

 

整容

整容は利用者の日常生活にハリを持ってもらうためにも必要な介助となります。

髪を整えたり、髭剃りや爪切りなどを行います。

 

より詳しく下記で解説してますのでご参考ください。

>>訪問介護の「整容」とはどんなサービス?

 

更衣介助

更衣介助はその名の通り、利用者の衣服の着脱を行います。

訪問介護で行う更衣介助は、排泄介助や入浴介助、清拭などとセットで行う場面が多いです。

他にも外出前に準備として更衣介助を行うこともあります。

 

新人のホームヘルパーは片麻痺の利用者の更衣介助で焦ることも多いので良かったら下記を参考にしてみてください。

>>更衣介助の手順とポイント。疾患・障害別に事例解説

 

 

移乗介助

移乗介助の定番はベッド~車いす、または車いす~ベッドへの移乗となります。

移乗介助はヘルパーへの負担が大きい介助ですので、力任せに介助を行うと腰を痛めてしまうこともあるので注意しておきましょう。

移乗介助の際はボディメカニクスを利用した介助を行い、ヘルパー自身の負担も軽減していく必要があります。

 

ボディメカニクスを利用した移乗介助の方法を下記で解説してますので良かったら参考にしてみてください。

>>ボディメカニクス理論に基づいた車いすの移乗方法

 

 

通院介助

通院介助ではホームヘルパーが利用者と一緒に病院へ同行します。

利用者によっては医師の話を理解できないことも多いので、検査結果や医師からの指示をホームヘルパーが利用者の代わりに聞くこともあり、ケアマネや家族に報告する非常に大事なケアとなります。

 

ただし通院介助は「基本的に院内介助の報酬算定が難しい」などの注意しておくべきポイントがありますので下記の記事を参考にしてみてください。

>>訪問介護の「通院介助」とは?間違いやすい算定方法も解説

 

 

外出介助

訪問介護でおこなう外出介助は銀行へ同行したり、スーパーなどへ買物の同行をしたりします。

その中でも買物同行はかなり多いサービスとなります。

身体機能の低下で買物に行きたくてもいけない。歩くことはできるが荷物を持てないので買物が出来ないといった利用者が利用しています。

 

※買い物同行についてより詳しく知りたい方は下記をどうぞ。

>>訪問介護の「買物同行」とは?上手く行うための事前準備とメリットを解説。

 

※外出介助の範囲を知りたい方は下記をどうぞ。

>>訪問介護で行う「外出介助の範囲」はどこまで?

 

 

服薬介助・確認

利用者によっては認知症状などにより自身で服薬ができない方もいます。服薬介助や確認はかなりの頻度で行われるサービスのひとつになります。

調理→食事提供→服薬介助・確認

の流れは非常に多いです。

利用者によっては何種類もの薬を服用していることも珍しくなく、朝・昼・夕・寝る前等のいつ、どの薬を飲むのかをホームヘルパーは知っておく必要があります。

 

服薬介助については下記でより詳しく解説してますので良かったら参考にしてみてください。

>>訪問介護で行える「服薬介助・確認」の範囲と注意ポイント

 

 

2. 自立支援・重度化防止のための見守り的援助

これは正確には

「利用者のADL・IADL・QOLや意欲の向上のために利用者と共に行う自立支援・重度化防止のためのサービス」

といいます。長すぎなので「見守り的援助」という人が多いですね。

 

自立支援やADL向上のために安全を確保しつつ、常時介助できる状態での見守りを行います。

例えば

  • 利用者と一緒に手助けや声掛け、見守りをしながら行う掃除、整理整頓。(安全確認の声掛け、疲労の確認を含む)
  • ベッド上からポータブルトイレなどへ利用者が移乗する際に、転倒防止のため付き添い、必要に応じて介助を行う

などの行為は身体介護として取り扱われています。

 

より詳しく知りたい方は下記を参考にしてみてください。他にも具体例がありますので・・・

>>訪問介護の「見守り的援助」とは?定義や注意点を解説

 

 

3. 専門的知識・技術をもっておこなうサービス

これは正確には

「その他専門的知識・技術をもって行う利用者の日常生活上・社会生活上のためのサービス」といいます。

 

例えば、特段の専門的知識を要する調理が該当します。

調理は生活援助でしょ?言いたくなると思いますが

嚥下困難の方に対する流動食の調理」などは身体介護としておこなうことになっています。

 

より詳しく知りたい方は下記を参考にしてみてください。特別食の具体例を他にもあげてます。

>> 『専門用調理』とは?特別食の具体例も解説

 

身体介護の算定方法で注意しておきたい3つのこと

算定方法で注意したい3つのこと

 

訪問介護のサービス区分は身体介護中心型と生活援助中心型に分けられていて

今まで解説してきた身体介護が中心となるサービスを「身体介護中心型」といいます。

身体介護中心型の算定については

間違って算定してしまうと利用者の不利益になるのはもちろん、事業所も指摘を受けることになるので、基本は抑えておきましょう。

 

 

1. 身体介護と生活援助が混在する場合は、組み合わせた加算として算定

身体介護が中心となる支援を行った後に続いて所要時間20分以上の生活援助を行った場合など

身体介護と生活援助が混在する場合は、組み合わせた加算として算定しなければなりません。

 

例)身体介護が中心となる支援を50分行い、続いて生活援助を20分以上45分未満行った場合

 

誤った算定)身体介護396単位+生活援助183単位=579単位

正しい算定)身体介護396単位+生活援助加算67単位=463単位

 

このように続いて行った生活援助をそのまま算定するのではなく、加算として算定しなければならないので、気を付けましょう。

 

これはサービスコードでいうところの身体2生活1のことですよ~。

 

2. 若干の生活援助を行う場合も身体介護中心型として算定

「身体介護でサービスにはいってるんだから生活援助を提供しちゃダメでしょ?」

と、よく勘違いされやすいのですが、生活援助を少しの時間も行ってはいけないわけではありません。

ただし、若干の生活援助をおこなう場合は身体介護のみとして算定することになっています。

 

例)簡単な調理の後(5分程度)に食事介助を行う(50分程度)場合

この場合は所要時間30分以上1時間未満の身体介護として算定され、生活援助は算定することができませんので注意しておきましょう!

 

 

3. 20分未満の身体介護中心型について

身体介護中心型には20分未満のサービス提供で算定できる区分があります。いわゆる身体01、身体02のことです。

もとは早朝・夜間・深夜の時間帯に限定されていた支援で、行える事業所も限られていましたが、平成15年の改定で日中の時間帯での提供が可能となり、すべての事業所でも支援することが可能になりました。

短時間の身体介護になりますが、内容としては利用者の生活にとって定期的に必要となる支援を想定しています。

  • 排泄介助
  • 体位交換
  • 起床・就寝介助
  • 服薬介助

などの支援を指します。

 

下限となる所要時間は定められていない

20分未満の身体介護中心型に関しては

「何分以上の支援を行わなければならない」という下限が設けられていないので

単純に20分未満であれば算定することが可能です。

しかし、相応の理由が必要になるのはもちろん、支援の内容が利用者の安否確認や健康チェック、それに伴う若干の身体介護の場合は算定することができないので気を付けましょう。

 

20分未満の身体介護である身体01、身体02について詳しく知りたい方は下記どうぞ。

>>訪問介護の「身体01」「身体02」とは?算定要件、実施するメリットを解説。

 

まとめ

今回は訪問介護で行う身体介護について解説しました。実際の現場にそった形にはなっていると思いますので参考にしてみてくださいね。

また当サイトではホームヘルパー・サービス提供責任者の初心者向けに業務マニュアルを無料で公開しています。

良かったら下記から参考にしてみてください!

※ホームヘルパー向けはこちら

※サービス提供責任者向けはこちら

 

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