サ責の仕事内で管理者がやっていいこと

  • このトピックには2件の返信、2人の参加者があり、最後ににより2025年3月9日 21:41に更新されました。
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    • #30005

      emily
      参加者

        訪問介護事業所で管理者をしています。専任ではなくヘルパー兼務、サ責は兼務しておりません。
        事業所を立ち上げてまだ2年弱の新参者で、私も含め訪問介護未経験者のサ責2人と運営しています。
        こちらで白本も購入し、サイトも拝見しながら日々勉強させていただいています。

        本題に入ります。

        サ責と管理者では業務内容が異なることは承知しているつもりですが、管理者が行ってもいいサ責業務はありますか?
        例えば…
        1,モニタリング(ケアマネへの報告書作成含む)
        2,アセスメント(シートの作成を含む)
        3,担当者会議への参加(会議録作成も含む)
        4,サ責が作成して計画書を利用者さんへ説明する  などです。

        上記にあげた例以外でも、管理者が行っていいサ責業務があれば教えていただけたら幸いです。

        ただ…サ責の仕事をしたいのであれば(仕事がをする時間があるかどうかは別として)サ責の登録だけでもしておいた方が無難でしょうか?

      • #30010
        くらたろう
        くらたろう
        キーマスター

          白本ご購入いただき誠にありがとうございます。
          介護保険の訪問介護におけるサ責の責務については、指定基準(うち運営基準)を白本の巻末資料に載せていますので、そちらも確認してみてください。
           
          ※注)指定基準(基準省令)は、各都道府県ごとに条例として別に定められており、また基準や基準の解釈通知の解釈および取り扱いが自治体ごとに異なる場合がありますので、基本的に各自治体への確認をお願いしております。
           
          順に解説します。
           
          ①モニタリングについて
          ⇒モニタリングとは運営基準第24条第5項に規定されている「訪問介護計画の実施状況の把握」のことを言います。(加えて目標の達成度や満足度等の評価も当サイトの書式では入れこんでます)
          このモニタリング、第5項に「サービス提供責任者は~(略)当該訪問介護計画の実施状況の把握を行い~(略)」と規定されていますので、サ責が行うべき責務であり、管理者等が代わりに行ってよいものではありません。
           
          ②アセスメントについて
          ⇒アセスメントとは利用者の解決すべき課題を明らかにすることであり、運営基準第24条第1項に規定されている訪問介護計画の作成する際に「(略)~利用者の日常生活全般の状況及び希望を踏まえて~(略)」の部分がこれにあたります。
          そして、訪問介護計画の作成はサービス提供責任者の責務ですから、その前段階にあたるアセスメントは当然ながらサービス提供責任者が実施すべきであり、アセスメントシートの作成においても同様であると考えます。
           
          ただし、基準上、アセスメントおよびアセスメントシートをサービス提供責任者が作成しなければならない等の文言はありません。また初回のアセスメントで利用者の情報・状況をすべて把握し、アセスメントシートをすべて埋めることは中々難しいです。ですので、可能な範囲で初回のアセスメントシートをサービス提供責任者が作成し、実際に現場に入っているヘルパー等が見聞きした情報を後から追記していく等により対応している事業所は結構あるかなと思います。
           
          ③担当者会議について
          ⇒運営基準第28条第3項にサ責の責務8項目が示されており、そのうちの三に「サービス担当者会議への出席等により、居宅介護支援事業者等と連携を図ること。」と規定されていることから、サ責の出席が原則ではあります。
          ですが、基準上、担当者会議への出席「等」と記載されており、担当者会議への出席やその他の方法により「居宅介護支援事業者等と連携を図ること」が本規定の趣旨になります。ですので、本規定を読み解くと絶対にサ責が出席しなければならないわけではないと考えられ、サ責以外にも管理者やヘルパーが出席することも可能だろうと考えられます。(頻回の20分未満の身体介護を実施する場合はサ責の出席が必須です)

          とはいえ、サービス担当者会議では利用者の現状や新たな課題等を的確に伝え、情報を共有し、さらに会議後には訪問介護計画を変更したり、変更したサービス内容・手順・留意事項等をヘルパーに伝達したり、スケジュール調整したりなど重要な業務が発生する場合がありますので、やはり担当のサ責が出席するべきと言えるでしょう。
           
          ④サ責が作成して計画書を利用者さんへ説明する
          ⇒運営基準第24条に規定されているとおり、訪問介護計画の作成および利用者または家族への説明および利用者の同意・交付の一連の業務はすべてサ責の責務になりますので、管理者が代わっておこなうことはできません。
           
          ⑤サ責の責務8項目について
          ⇒先にお伝えした8項目を列記しておきます。(これにプラス訪問介護計画の作成・実施状況の把握・計画の変更・説明・同意・交付)
          ——
          一 指定訪問介護の利用の申込みに係る調整をすること。
          二 利用者の状態の変化やサービスに関する意向を定期的に把握すること。
          二の二 居宅介護支援事業者等に対し、指定訪問介護の提供に当たり把握した利用者の服薬状況、口腔くう機能その他の利用者の心身の状態及び生活の状況に係る必要な情報の提供を行うこと。
          三 サービス担当者会議への出席等により、居宅介護支援事業者等と連携を図ること。
          四 訪問介護員等(サービス提供責任者を除く。)に対し、具体的な援助目標及び援助内容を指示するとともに、利用者の状況についての情報を伝達すること。
          五 訪問介護員等の業務の実施状況を把握すること。
          六 訪問介護員等の能力や希望を踏まえた業務管理を実施すること。
          七 訪問介護員等に対する研修、技術指導等を実施すること。
          八 その他サービス内容の管理について必要な業務を実施すること。
          ——
           
          ※ちなみに上記8項目は、サ責一人ひとりが8項目すべてを実施しなければならないわけではなく、複数のサ責を配置している場合は、サ責間で分担して行うことも可能です。

           
          ⑥補足
          ⇒白本は基本管理者がサ責を兼務することを前提で作っているのですが、白本内で管理者単体が行える業務で言うと、契約関連や請求業務、事故等の緊急時対応などになるかなと思います。
           
          >>ただ…サ責の仕事をしたいのであれば(仕事がをする時間があるかどうかは別として)サ責の登録だけでもしておいた方が無難でしょうか?
          ⇒一般的に管理者はサ責を兼務する場合が多く、どの程度の規模の事業所か分かりませんが、そうしておいた方が業務を進めやすいとは思います。私自身もそうです。

        • #30021

          emily
          参加者

            くらたろう様、丁寧にわかりやすくご教示いただきありがとうございました!
            白本を読み、しっかり勉強していきたいと思います。
            サ責兼務については、事業所内で検討していきます。

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