【全部わかる】サービス提供責任者の完全業務マニュアル【有料級です】

サービス提供責任者完全業務マニュアル

 

 

会社からサービス提供責任者になってほしいと言われた。

でも私に務まるのか不安すぎる・・・

初心者向けに仕事内容を分かりやすく教えてほしい!

 

初めてのサービス提供責任者って不安ですよね。

仕事を教えてもらえる機会もないので無理もないです。

ですが、未経験でも基礎的なことからしっかり学べばサ責は誰でもできます

 

てことで今回は現役サ責である私が

初心者向けにリアルな現場で役立つ『サービス提供責任者の完全業務マニュアル』を作成しました。

かなり長くなってしまいましたが有料級の内容になっていると思います。

では行きましょう!

 

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本記事の信頼性
  • 介護業界11年目、現役の管理者兼サービス提供責任者が執筆しています。
  • 保有資格:ヘルパー2級、基礎研修、社会福祉士、同行援護、全身性ガイドヘルパー、ほか
  • 制度などの解説は「厚生労働省の一次情報」をもとにしています。
  1. 【全体像】サービス提供責任者のリアルな仕事内容
    1. ①「ヘルパー」に対する業務
      1. 仕事の調整(シフト作成)
      2. 「サービス状況把握」と「情報共有」
      3. 指導・助言
        1. 同行訪問
        2. ヘルパー研修
    2. ②「外部機関」に対しての業務(ケアマネなど)
      1. ケアマネジャーとの連携
      2. 他サービスとの連携
      3. 「担当者会議」や「退院前カンファレンス」の出席
        1. 担当者会議
        2. 退院前カンファレンス
      4. 利用者獲得の「営業」
    3. ③利用者に対しての業務
      1. サービス訪問(代行訪問)
      2. 新規利用者の契約
      3. アセスメント
      4. 新規利用者のサービス訪問
        1. 理由1.サービス内容を固めるため
        2. 理由2.利用者にヘルパーサービスに慣れてもらうため
        3. 理由3.初回加算を算定するため
        4. 理由4.ケアマネに安心してもらうため
      5. モニタリング・評価
      6. スケジュール調整
      7. 苦情・クレーム対応
    4. ④ 事務的な業務
      1. 帳票書類の作成
      2. 「サービス実績票」の作成と報告
      3. 保険請求業務
  2. 【リアルにイメージできる】サービス提供責任者の業務フロー
    1. ①『一ヵ月』の業務フロー
    2. ②『新規の利用申し込み~サービス利用開始まで』の業務フロー
  3. サービス提供責任者が知っておくべき7つの必須知識
    1. ① 訪問介護の範囲について
    2. ② 訪問介護サービスの時間、曜日、頻度の変更について
    3. ③ 事故発生時の対応方法
    4. ④ 訪問介護費の算定
    5. ⑤ 「人員、設備、運営」3つの指定基準
    6. ⑥ 実地指導対策
    7. ⑦ 訪問系の障害福祉サービス
  4. 最後に

【全体像】サービス提供責任者のリアルな仕事内容

 

サービス提供責任者は訪問介護の中心的ポジション

社内的にも対外的にも、サービス提供責任者の能力が事業所の評価に直結する

 

ということをこれからサービス提供責任者として働く方は理解した上で読み進めてください。

 

最初に少しビビらすようなことを言いましたが、これはガチです。

でも安心してくださいね。サ責ノウハウを丁寧に説明していきますので何度でも読み返して学んでいきましょう!

 

サービス提供責任者の仕事については厚生労働省により定められています。

それは下記のとおり。

 

  1. 指定訪問介護の利用の申込みに係る調整をすること。
  2. 利用者の状態の変化やサービスに関する意向を定期的に把握すること。
  3. サービス担当者会議への出席等により、居宅介護支援事業者等と連携を図ること。
  4. 訪問介護員等に対し、具体的な援助目標及び援助内容を指示するとともに、利用者の状況についての情報を伝達すること。
  5. 訪問介護員等の業務の実施状況を把握すること。
  6. 訪問介護員等の能力や希望を踏まえた業務管理を実施すること。
  7. 訪問介護員等に対する研修、技術指導等を実施すること。
  8. その他サービス内容の管理について必要な業務を実施すること。

 

指定居宅サービス等の事業の人員、設備及び運営に関する基準(厚生省令第37号) より抜粋

 

はい。ややこしいですね・・・(苦笑)

基本的にはこの通りですが、サービス提供責任者の実態とは異なります。

本マニュアルではリアルな現場に沿った形で分かりやすくしたいので

サービス提供責任者の仕事を下記4つに分類しました。

 

  1. 「ヘルパー」に対する業務
  2. 「外部機関」に対する業務(ケアマネなど)
  3. 「利用者」に対する業務
  4. 「事務的」な業務

 

ヘルパーさんは基本的に利用者に対してのみの仕事ですが、サ責になると仕事内容の幅が広がります。それぞれを見ていきましょう。

 

 

①「ヘルパー」に対する業務

サービス提供責任者はヘルパーに対して下記3つの役割を担っています。

 

ヘルパーに対しての業務
  1. 仕事の調整(シフト作成)
  2. 「サービス状況把握」と「情報共有」
  3. 指導・育成

 

仕事の調整(シフト作成)

 

ヘルパーに対して「サービス訪問」を割り振る業務です。

通常、訪問介護事業所は数名のサービス提供責任者と常勤ヘルパー、多数の登録ヘルパーで成り立っています。

サービス提供責任者は常勤ヘルパーと登録ヘルパーに対して仕事の調整をします。

 

そのためには各ヘルパーの状況や特徴を把握することが大切です。

具体的には

  • 稼働が可能な時間帯
  • 訪問可能なエリア
  • 得意不得意な仕事
  • 性格

などを考慮した上で、バランスよく調整する能力が求められます。

シフト作成については下記でかなり詳しく解説してますのでご参考ください。

>> 【8つの戦略】訪問介護の「シフト作成」完全ガイド

 

本当にさまざまなヘルパーさんがいます。まずはヘルパーさんの人となりを知ることから始めましょう!

 

 

「サービス状況把握」と「情報共有」

 

サービス提供責任者は「利用者の状態」や「サービスの状況」を常に把握しておく必要があります。

利用者に一番近い所でサービスを常に提供しているのはヘルパーの方々になります。

そのためヘルパーと連絡を密にとり、新鮮な情報を吸い上げます。

 

またサービス状況の把握と同時に『サービス方針・内容・細かいルール』などに変更があった場合は

サービス提供責任者から各ヘルパーへ伝達し、情報を共有します。

「情報の共有」を徹底することで『統一したサービスの提供』につながります。

 

「ヘルパーAさんは○○してくれたのに、ヘルパーBさんは○○してくれてない!」ってことが訪問介護では起こりがちです。多くの原因は『情報の伝達不足』なことが多いので注意しておきましょうね!(勝手に暴走してしまうヘルパーさんもいますが・・・)

 

 

指導・助言

 

ヘルパーに対しての指導・育成はヘルパーへの「指導・育成」完全マニュアルでも解説していますが

ざっくり言うと下記の2つを行います。

 

  1. 『同行訪問』
  2. 『ヘルパー研修』

 

同行訪問

同行訪問はサービス訪問にサービス提供責任者が同行して、ヘルパーへの指導を行います。

いわゆるOJTです。

訪問介護は一対一で利用者にケアに当たるため、同行訪問はかなり大事です。

 

イメージとしては2~3回程度、同行訪問をしてヘルパーが独り立ちしていきます。

ただし、独り立ち後も「仕事を時間内に終わらせることが難しい」「利用者からの苦情が多い」といったこともあるのでその都度フォローしていきます。

 

 

訪問介護では新人ヘルパーさんは特にこまめな指導、助言が必要です。

放置していると、いつのまにか自己流のケアをしてしまい将来的に取り返しのつかないことになります・・・泣

 

ヘルパー研修
訪問介護はヘルパーのスキルアップ研修を実施する義務があります。
ヘルパー研修は月に1回開催し、不参加者には個別に研修を行います。
基本的には、厚生労働省が定めている「必要研修項目 + 事業所独自のテーマ」を題材とします。

 

【必要研修項目】
  • 認知症及び認知症ケアに関する研修
  • プライバシーの保護の取り組みに関する研修
  • 接遇に関する研修
  • 倫理及び法令遵守に関する研修
  • 事故発生又は再発防止に関する研修
  • 緊急時の対応に関する研修
  • 感染症・食中毒の予防及び蔓延防止に関する研修

※訪問介護の研修計画の立て方について知りたい方は下記をどうぞ。

>>訪問介護事業で行うべき研修計画の立て方とは?

 

【事業所独自の研修テーマ例】

  • 調理実習
  • 身体介護(オムツ交換など)の実技研修
  • フレイルについて
  • 障害について

などヘルパーが実際の現場で困っていることをテーマにすると良いです。

※ヘルパー研修会のネタ作りについては下記を参考にしてみてください。

>>【ヘルパー勉強会】ネタ作りの方法と定番テーマ【使える】

 

訪問介護において研修を行う目的はヘルパーのスキルアップだけではありません。

『普段は顔を合わすことがないヘルパー同士が交流できる唯一の機会にもなる』

ということを覚えておきましょう。

 

 

②「外部機関」に対しての業務(ケアマネなど)

 

まず在宅介護はチームケアで成り立っていることを理解しておきましょう。

チームの一員である訪問介護ではサービス提供責任者が多職種と連携をとりながらサービスを提供していきます。

 

外部機関に対しての業務
  1. ケアマネジャーとの連携
  2. 他サービスとの連携
  3. 「担当者会議」「退院前カンファレンス」への出席
  4. 利用者獲得の「営業」

 

 

ケアマネジャーとの連携

 

基本的に在宅介護はケアマネージャー(以下ケアマネ)を中心にサービスが円滑に回っていきます。

そのため、サービス提供責任者とケアマネの連携は必須となります。

サービスの開始から終了まで、利用者の状態変化などあらゆることに対してケアマネと連携をとりながら進めていきます。

 

ケアマネへの「報告の仕方」を下記で詳しく解説してますのでご参考ください。

>>【ダメなサ責からの脱却】ケアマネへの「報告」の仕方を5step解説

 

他サービスとの連携

 

サービス提供責任者はケアマネ以外にも多職種とのやりとりも行います。

  • 訪問看護
  • 訪問リハ
  • デイサービス
  • 在宅医
  • 福祉用具
  • 薬剤師

などの多職種が利用者の状態に応じて連携を図ります。

他にも複数の訪問介護で利用者のサービスを提供する場合は、訪問介護同士で連携を取り合うこともあります

>>【他職種との連携業務】サ責が知っておくべき連携の必要性と2つの基本

 

※通常はケアマネを通して他の事業所と連携を図っていくことになりますが、直接連絡し連携をとる場面もあります。(このあたりはケアマネにもよります。)

 

「担当者会議」や「退院前カンファレンス」の出席

 

担当者会議
担当者会議では利用者宅に家族、ケアマネ、その他サービスに関わる職種が集まります。
サービスを開始するにあたり、各職種がどのような役割を持って支援をするのかを共有する会議になります。

下記で深掘りしてますのでもっと知りたい方はどうぞ。

>>サービス担当者会議とは?「開催の流れ」と「サ責が準備しておきたい5つのこと」

 

 

退院前カンファレンス
入院している利用者が退院する際に病院内で行われます。
カンファレンスでは利用者の病状に関しての事柄を医師や看護師が説明し、在宅復帰するにあたって大事なことを共有する場になります。

 

 

入院していた利用者さんの場合はカンファレンス後に在宅復帰→自宅で担当者会議→サービス開始の流れが一般的ですね。

 

利用者獲得の「営業」

 

訪問介護の利用者の依頼元は主にケアマネジャーです。

そのため利用者獲得のため居宅介護支援事業所へ営業を行います。

 

「営業って緊張するし何を話していいか分からない・・・」って方も多いと思います。

下記で訪問介護の“営業戦略”や“実践方法”を解説してますので参考にしてください。

>>【完全攻略】訪問介護の「営業」ガイド【利用者獲得にもう悩まない】

 

 

③利用者に対しての業務

 

訪問介護事業所にとって顧客である利用者に対して、サービス提供責任者が担う役割は下記のとおりです。

 

利用者に対しての業務
  1. サービス訪問
  2. 新規利用者への契約
  3. アセスメント
  4. 新規利用者へのサービス訪問
  5. モニタリング・評価
  6. スケジュール調整
  7. 苦情・クレーム対応

 

 

サービス訪問(代行訪問)

 

サービス提供責任者は現場のサービス訪問も行います。

そのため生活援助や身体介護など一通りの業務をこなしていく必要があります。

また、ヘルパーの体調不良による欠員やシフト調整が困難な場合、穴埋めとしてサービス提供責任者が代行訪問をします。

他にもいわゆる「困難ケース」などの難しい利用者は、ヘルパーに訪問させれないことも多くサービス提供責任者が受け持つこともあります。

 

 

サービス提供責任者はヘルパーよりもサービス訪問は少ないですが、なんやかんやで1日に1~3件程度は訪問している事業所が多いです・・・

 

新規利用者の契約

 

訪問介護の契約では

  • 契約書
  • 重要事項説明書
  • 個人情報使用の同意書(都道府県による)

の3点セットを持参し、利用者との契約を締結します。

契約業務を「苦手」としているサービス提供責任者は多いです。

ノウハウを教えてもらう機会が少ないため無理もないですが、ポイントを押さえておけば大丈夫です。

下記でまとめてますので参考にしてみてください。

 

 

アセスメント

 

アセスメントは利用者の状態や生活環境といった『情報を収集・分析』して生活するうえでの『課題』を明らかにするために行います。

初回面談の時に実施し、以降は状態変化などがあれば再アセスメントしていきます。

このアセスメントで可視化された課題を訪問介護計画書に反映させるのでかなり重要です。

 

アセスメントのポイントを下記で深掘りしてますので参考にしてみてください。

>>【すぐつかえる】訪問介護のアセスメントの実践手順を5stepで完全解説

 

 

新規利用者のサービス訪問

どこの事業所も新規利用者へのサービスはサービス提供責任者が行うことが多いです。

理由は主に4つあります。

 

理由1.サービス内容を固めるため

新規利用者のサービスは、実際にスタートすると当初の予定通りに進むことは中々ありません

  • 身体面では考えていた以上にADLが高い場合や低い場合
  • 生活面では利用者なりのこだわりや要望がある

など実際にサービスを始めてみないと分からないことも多いです。

ある程度サービス内容を固めてからヘルパーへ引継ぎます。

 

理由2.利用者にヘルパーサービスに慣れてもらうため

サービス開始当初は

  • 「誰かの世話になる」ことに気をつかう(特に高齢者)
  • 介護保険サービスとして「できること・できないこと」への理解が乏しい

などの状況になりがちなので、サービス提供責任者が「ヘルパーサービス」への理解を促します。

 

理由3.初回加算を算定するため

初回加算はサービス開始月内にサービス提供責任者が訪問することで取得できる加算です。

詳しくは「訪問介護の初回加算とは?2つの算定要件と知っておきたい3つのこと」を参考にしてほしいのですが、算定要件として、サービス提供責任者の訪問が必須となっています。

 

そのため新規利用者はサービス提供責任者が訪問するのが一般的になっています。

 

理由4.ケアマネに安心してもらうため

ケアマネからすると新規利用者の状態やサービス経過状況などを特に知りたいと考えています。

そのためサービス提供責任者が直接サービスを提供し、新鮮な情報を報告することでケアマネから信頼を得やすくなります。

ヘルパーからの報告だけでは分からないことも多く、やはり直接見てみないと知りえない情報もあります。

 

 

初回のサービス状況の報告書を作成しケアマネに渡すとさらにグッドです。訪問介護事業所によっては初回訪問報告書を作成し提出している所もありますよ。

 

モニタリング・評価

 

モニタリングはケアプラン&訪問介護計画の『支援目標の達成度を評価する』ということです。

そのために

  • 月に一度、担当利用者宅に直接訪問してサービス状況を把握する
  • サービス実施記録に目を通して状況を把握する

の2点を行います。

 

サービス状況を把握した上で、支援目標に対しての現状評価を行います。

毎月末に各利用者の「モニタリング報告書(サービス状況報告書)」を作成し、月初にはケアマネに提出します。

 

モニタリング報告書の作成は利用者の人数が多くなってくるとマジで大変です。

担当利用者が30人を超えるとキツくなってくるのでポイントを押させえて時短しましょう!

 

>> 【時短テク】訪問介護の「モニタリング報告書」書き方ガイド【記入例あり】

 

 

スケジュール調整

 

利用者の状態は常に変化し続けますので、予定していたスケジュールが変更になることは日常茶飯事です。

  • サービスの時間・曜日変更
  • サービス回数の増減
  • 入退院によるサービス再開・中断

など突発的なスケジュール変更への調整をサービス提供責任者が行います。

 

調整時に注意したいのは『シフト抜け』です。

下記でシフト作成について詳しく解説してますのでご参考ください。

>> 【8つの戦略】訪問介護の「シフト作成」完全ガイド

 

慣れていない方だと突発的なスケジュール変更はめちゃくちゃ焦ります。

なので「スケジュールの変更は当然のようにあるもの」だと認識しておくと良いですよ。

 

 

苦情・クレーム対応

 

利用者から見たサービス提供責任者は「偉い人」です。

つまりヘルパーの上司的な存在だと認識している利用者が多いです。

そのためヘルパーに対しての苦情は基本的にサービス提供責任者が対応することになります

 

下記にリアルな苦情事例と対応方法をまとめてますのでどうぞ。

>> 訪問介護でよくある「苦情・クレーム事例」と「対応手順」を5ステップで解説

 

 

④ 事務的な業務

 

訪問介護ではさまざまな書類を作成したり、請求業務を行ったりと事務的な業務がかなりあります。

その主となるのはサービス提供責任者になります。

 

事務的な業務
  1. 「帳票書類」の作成
  2. 「サービス実績票」の作成と報告
  3. 「保険請求」業務

 

 

帳票書類の作成

 

サービス提供責任者は下記の書類を作成し、利用者ごとにファイリングし保管しておく必要があります。

 

  1. アセスメントシート
  2. 緊急連絡票
  3. サービス担当者会議議事録
  4. 支援経過記録表
  5. 訪問介護計画書(介護予防計画書)
  6. 手順書・見取り図
  7. 通院記録
  8. モニタリング報告書
  9. 事故報告書・ヒヤリハット報告書
  10. 苦情報告書

 

書類作成はめちゃくちゃ多いです。

一度作ったら終了ではなく利用者の状態等に応じて更新していく必要もあります。

 

必要な書類の概要を下記でまとめてますのでこちらを参考にしてください。

>>【全37種】訪問介護でそろえるべき「帳票書類」一覧まとめ

 

※当サイトでは帳票の無料テンプレートを提供しています。必要な方は下記からどうぞ。

>>訪問介護の「帳票書類」「お役立ちツール」の無料ダウンロード

 

 

「サービス実績票」の作成と報告

 

訪問介護サービスを『いつ・どの程度利用したのか』を月初にケアマネに報告する必要があります。

この書類を「サービス実績票」といいます。

 

下記は実際のサービス実績票です。

サービス実績票①

サービス実績票②

 

月末にサービス実施記録をもとに『予定と実績の突合作業』を行い、サービス実績票を作成します。

基本的には介護請求ソフトに入力するだけでOKですが、ミスがあると保険請求が通らなかったり、関係機関に迷惑をける可能性があるので慎重に行います。

 

注意

サービス実績票は月初1日~3日までにはケアマネに提出しましょう。ケアマネはサービス実績票をもとに予定表との差異がないかを確認して「給付管理業務」を行います。

 

 

保険請求業務

 

保険請求は先ほど説明したサービス実績票をもとに「介護給付費請求書・明細書」を作成し、1日~10日までに国民健康保険連合団体に請求を行います。

介護請求ソフトに入力し、電子請求します。

 

注意

保険請求書類を国保連がチェックし、エラーがあった場合は請求が通らず返ってきます。これを「返戻」といいます。返戻となった請求は、原因を調べて翌月に再請求する必要があります。

 

請求業務について下記で深掘りしてますのでどうぞ。

>>【図解】訪問介護の介護保険請求マニュアル【専門家が0から解説】

 

 

請求業務は大手企業であれば事務職員が行っていることが多いのですが、小規模のところはサービス提供責任者が担っていたりします

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【リアルにイメージできる】サービス提供責任者の業務フロー

 

サービス提供責任者業務の全体像を解説してきましたが、リアルにはイメージできないですよね。

ここではリアルな仕事の流れにそった下記2つの業務フローを紹介していきます。

 

  1. 一ヵ月の業務フロー
  2. 新規申し込み~サービス利用開始までの業務フロー

 

 

①『一ヵ月』の業務フロー

 

一ヵ月の業務フローは下記のとおりです。(事業所によって差はありますが大体こんな感じです)

 

月初(1日~3日)月初1日~3日までには

  • モニタリング報告書
  • サービス実績票

 

をケアマネに提出します。

サービス実績票に不備があれば、すぐに修正してケアマネに再提出します。

提出方法は「郵送、FAX、直接手渡し」などがありますが、個人的には直接手渡しが◎。理由としては営業になるため。

手渡しするときに利用者の様子などを伝えればケアマネからの信頼度も増します。新規利用者の獲得に可能性がUP!

(※ケアマネによっては提出方法を指定される場合もあるので柔軟に対応してください。)

月初(10日まで)月初1日~10日(23時59分まで)に国民健康保険連合団体に「介護給付費請求書・明細書」を電子請求します。

(※10日を過ぎると受け付けてもらえないので要注意)

毎週の中頃週の中頃に次週分シフトを作成します。

訪問介護は時間・曜日変更が多いので日々スケジュール調整が必要です。

なので一月分のシフトをまとめて作成することはできません。

週の中頃に次週分のソフトを作成して、各ヘルパーに伝達する流れになります。

(※シフトは管理者が作成する事業所も多いです。)

月末月末20日~31日には

  • モニタリング報告書の作成(担当利用者分)
  • サービス実績票の作成

 

の2つを作成します。

サービス実績票は、サービス実施記録をもとに作成しますので、登録ヘルパーなど事業所に出勤しない従業員には早めに提出するように指導しておきます。

(※サービス実績票は管理者or事務員が作成するパターンが多いです)

日々行う業務 

  • サービス訪問(1日2~3件程度)
  • 代行訪問(ヘルパー欠員時)
  • 新規利用者の契約
  • ヘルパーと同行訪問
  • モニタリング(月1回)
  • アセスメント
  • 帳票書類作成(書類は溜めないように)
  • サービス担当者会議
  • クレーム対応
  • スケジュール調整
  • ヘルパー研修(月1回)
  • ヘルパーとの情報共有(電話、メール、LINEなど)
  • ケアマネなどとの情報共有(電話、FAXなど)
  • 利用料の集金(自動振替ではない場合)

 

などを一ヵ月の中で行います。

(※月によっては無い業務もあります)

 

 

②『新規の利用申し込み~サービス利用開始まで』の業務フロー

 

利用申し込み~サービススタートまでの流れは下記のとおりです。

 

  • STEP1

    新規利用の申し込み

    訪問介護サービスの利用申し込みは、ケアマネからの依頼がほとんどです。

    性別、住所、利用者の状態(疾患やADL等)、希望曜日・時間帯、希望サービス内容を相談受付票にそって確認していきます。

    >> 訪問介護の「サービス申し込み」対応ガイド

     

  • STEP2

    事前情報の収集

    新規利用者の場合、サービスを受けることが決まると、ケアマネから利用者基本情報やアセスメントをもらいます。

    利用者基本情報
    • 氏名、性別、住所など
    • 被保険者情報、認定情報
    • 生活状況
    • 日常生活自立度
    • 病歴・主治医
    • 利用者や家族の意向

    など

    アセスメント
    • ADL、IADL
    • 健康状態
    • 認知機能
    • 居住環境
    • 問題行動
    • 介護力

    など

     

    この情報をもとに初回担当者会議までに分析し、訪問介護として確認しておきたいことを整理します。なにごとも準備が大事です。

     

  • STEP3

    アセスメントと契約

    利用者宅にて事前情報をもとに訪問介護ならではの視点でアセスメントを行い、必要なことを確認していきます。

    また契約は、利用者が疲れてくることも多いですが後々トラブルにもなりかねませんので、伝えるべきことはしっかり伝えましょう。

    ただし状況を応じて契約に要する時間を短縮するなどの配慮は必要です。

     

    初めての居宅訪問ですので、顔合わせを兼ねてます。今後の信頼関係にも影響してきますので清潔感と好感度を意識して、心証をできるだけ良くしておくことが大事です。

     

  • STEP4

    サービス担当者会議への出席

    利用者宅で行われるサービス担当者会議に出席し、多職種で意見交換を行い、サービスの方針や内容が正式に決定します。

    またアセスメントと契約で事前訪問をすることもあれば、初回の担当者会議で初めて利用者と対面するということもあります。

     

  • STEP6

    訪問介護計画書の作成

    担当者会議が終わるとケアマネが作成するケアプランが正式決定しますので、そのケアプランをもとに訪問介護計画書を作成します。

    短期目標や長期目標を設定し、サービス内容、サービス曜日時間を利用者及び家族に説明します。

    これに同意していただいて初めて訪問介護サービスがスタートします。

    >>訪問介護計画書の簡潔な書き方。記入例を知る

     

  • STEP7

    サービス開始と手順書の作成

    初回のサービスはサービス提供責任者が訪問することが望ましいです。

    ケア時間内で、何にどの位の時間をかけ、物品はどこにあって、どのような手順で行なうのかを記載する「サービス手順書」を作成します。

    >> サービス手順書とは?作成時の4つのポイント

    また、初回訪問が完了したら、ケアマネに初回訪問の様子を報告しましょう。

    新規の利用者さんの場合は初回訪問時に作業を確認しながら行っていきます。

    そのため手順書が後になる事も多くなります。サービス開始前に詳しい手順書は作れないのです。

     

  • STEP8

    ヘルパーの選定と同行訪問

    利用者が訪問介護サービスに慣れてきて、ケア内容も固まってきたらヘルパーの選定を行います。

    利用者の状態や意向、ヘルパーの能力、稼働可能曜日時間、性格などを考慮しながら検討します。

    選定が完了したらサービス提供責任者とヘルパーで同行訪問を開始します。

     

    またヘルパーに欠員があった場合でもシフトが回っていくように、代行のヘルパーも準備しておくことが必要です。

    例えば週3回の利用者であれば、3回とも別のヘルパーを選定するといったような状態にしておくと欠員があった場合に代行がしやすくなります。

    このようにあらかじめ想定してヘルパーを選定してくことが大事なのです。

     

    訪問介護事業所によっては初回訪問からヘルパーとサービス提供責任者が同行訪問することもありますが、私としてはオススメしていません。

    また同行が終了して独り立ちしたヘルパーへのフォローも忘れないようにしましょうね!

     

  • STEP9

    「モニタリング」サービス実施状況の把握と評価

    • 介護目標に対する進歩状況
    • 利用者満足度
    • 新しいニーズの確認

    の三点を中心に評価を行います。

    このままのサービスで良いのかを検討し、必要であればサービス内容の変更を行うこともあります。

    ケアプランの変更があるようであれば、step4から同じようなフローで業務が行われます。

     

リアルにイメージができたでしょうか?

少なくとも現役サ責の私はこのような流れで仕事をしています。

 

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サービス提供責任者が知っておくべき7つの必須知識

 

私の実体験から、サービス提供責任者が知っておくべき必須知識を7つ厳選しました。

 

7つの必須知識
  1. 訪問介護サービスの範囲
  2. サービスの時間、曜日、頻度の変更
  3. 事故発生時の対応方法
  4. 訪問介護費の算定
  5. 「人員、設備、運営」3つの指定基準
  6. 実地指導対策
  7. 訪問系の障害福祉サービス

 

 

① 訪問介護の範囲について

 

訪問介護は介護保険サービスですので、法的に「できること」「できないこと」が定められています。

認められていないサービスを実施してしまうと、実地指導時に行政指導を受ける可能性もあるので注意が必要です

また、どのようなサービスが認められているのかを知っておくことで、ヘルパーへの指導や訪問介護計画の立案に役立ちます。

 

※身体介護の範囲は下記を参考にしてください。

>>【5分でわかる】訪問介護で注意すべき「医療行為の範囲」とは?

>> 訪問介護で行う「外出介助の範囲」はどこまで?

 

※生活援助の範囲は下記を参考にしてください。

>>【すべて分かる】訪問介護の「できること」「できないこと」生活援助の範囲をQ&A解説

 

 

② 訪問介護サービスの時間、曜日、頻度の変更について

 

訪問介護の現場ではサービス時間や曜日、頻度の変更はかなり多く、毎日のように起こることもあります。

予定を変更すること自体は悪いことではありませんが、4つ注意してほしいことがあります。

 

  1. ケアマネジャーに必ず報告する
  2. 変更が続く場合は訪問介護計画書の再作成をする
  3. 支援経過記録に変更した経緯を残しておく
  4. 他サービスと重ならないようにする

 

この4つに注意して変更するようにしてください。

下記でより詳しく深掘りしてますのでご参考ください。

>> 訪問介護サービスの「時間、曜日、頻度の変更」で注意したい4つのこと

 

 

③ 事故発生時の対応方法

 

介護は人を相手にしている以上、「事故」が発生してしまうことがあります。

事故対応をするのもサービス提供責任者の仕事のひとつとなります。

場合によっては市町村に届け出なければならないこともありますので知識を持っておきましょう。

 

下記で事故対応について詳しく解説してますのでご参考ください。

>> 訪問介護の「事故対応」完全マニュアル【事故発生時にすべき6つのこと】

 

 

④ 訪問介護費の算定

 

訪問介護費とはサービス提供に対しての支払われる介護報酬のことで、各サービス単位に地域単価を掛けることで算出します

ただし、訪問介護費の算定には様々な要件と注意点がありますので必ず把握しておきましょう。

>>【訪問介護の介護報酬】算定の仕組みと注意したい9個のポイント

 

 

⑤ 「人員、設備、運営」3つの指定基準

 

訪問介護は【人員基準】【設備基準】【運営基準】の3つの指定基準を満たすことを法令で定められています。

基準違反すると最悪の場合「指定取り消し」などの重い行政処分を受ける可能性があります。

 

そのため、サービス提供責任者は指定基準をひと通り理解しておかなければなりません。

特に「運営基準」については現場業務にかかわる内容が多いので必須です。

>> 【すべて分かる】訪問介護の指定基準(人員、設備、運営)を完全解説

 

 

⑥ 実地指導対策

 

訪問介護は、開所から6ヵ月~1年以内、遅くとも指定更新までには1度は行政から実地指導が入ります。

実地指導では法令を遵守し、正しく訪問介護事業は運営されているかを行政の職員が来訪しチェックされます

 

実地指導時の対応は管理者やサービス提供責任者が行うので、実地指導の知識・対策をしっかり学んでおきましょう。

下記に実地指導マニュアルを公開してますので参考にしてください。

>>【完全版】訪問介護の実地指導対策マニュアル【すべて解説】

 

 

⑦ 訪問系の障害福祉サービス

 

訪問介護では障害福祉サービスの「居宅介護」「重度訪問介護」などを一体的に行っている事業所が多いです。

障がい者を相手にしたサービスですので、制度の仕組みや考え方が異なります。

 

※障害福祉サービスについては下記マニュアルをご参考ください。

 

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最後に

今回はサービス提供責任者の業務マニュアルをお伝えしました。

サービス提供責任者になりたいか迷っている人は本記事を参考にして一度チャレンジしてみてくださいね。

 

当サイトではホームヘルパーの初心者向けにも業務マニュアルを無料で公開しています。

あわせてチェックしてみてください!

 

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