【令和6年度改定対応版】サービス提供責任者向け教材「サ責白本」の再販を開始しました 》

訪問系障害福祉サービスの令和6年度報酬改定まとめ|居宅介護・重度訪問介護・同行援護・行動援護の変更内容を詳しく紹介

訪問系障害福祉サービスの令和6年度報酬改定内容

 

令和6年度の報酬改定で、訪問系障害福祉サービスは何が変わったのでしょうか。

調べてみてもイマイチよく理解できません。

 

2024年4月1日に施行された令和6年度の障害福祉サービス等報酬改定。

厚生労働省より数多くの改定事項が示されましたが、介護保険の訪問介護と一体的に訪問系障害福祉サービスを運営している事業所の方々は、双方の改定内容を把握しなければならず、なかなかに大変かと思います。

そこで今回は、令和6年度の報酬改定のうち、訪問系障害福祉サービス(居宅介護・重度訪問介護・同行援護・行動援護)のみに絞って改定事項をまとめました。

事業所としてすべきことを含めてわかりやすく解説します。今般の報酬改定で、かなり重要な変更がいくつかありましたので、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

※本記事は重度障害者等包括支援の改定事項を省略しています。

 

スポンサーリンク

この記事を書いた人

ヘルパー会議室編集部

くらたろう

30代男性。大阪府在住。東証一部上場企業が運営する訪問介護事業所に3年従事し、独立。事業所の立ち上げも経験。訪問介護の経験は11年目、現在も介護現場に自ら出つつサービス提供責任者として従事している。ヘルパー・サ責の学ぶ機会が少ないことに懸念を抱き、2018年に訪問介護特化型ポータルサイト「ヘルパー会議室」を設立。

【保有資格】 訪問介護員2級養成研修課程修了/介護職員基礎研修修了/社会福祉士/全身性ガイドヘルパー/同行援護従業者養成研修修了  
「ヘルパー会議室」コラム内文章の引用ポリシー
コラム記事内の文章の引用については、著作権法第32条1項で定められた引用の範囲内であれば自由に行っていただいて構いません。ただし、引用にあたっては引用する記事タイトルを明記した上で、当該記事のリンクを必ず貼ってください。近頃、ヘルパー会議室コラム記事の無断転載や言い回しを変えただけの文章が散見されています。運営部により定期的にチェックを行っており、無断転載等が発覚した場合は厳正に対処いたしますのでご注意ください。
  1. 訪問系障害福祉サービス「共通」の改定事項
    1. ①:福祉・介護職員等の処遇改善の一本化
    2. ②:意思決定支援の推進
    3. ③:本人の意向を踏まえたサービス提供(同性介助)
    4. ④:障害者虐待防止の推進(虐待防止措置未実施減算の新設など)
    5. ⑤:身体拘束等の適正化の推進(身体拘束廃止未実施減算の見直し)
    6. ⑥:個別支援計画の共有
    7. ⑦:人員基準における両立支援への配慮等
    8. ⑧:障害福祉現場の業務効率化等を図るためのICTの活用等
    9. ⑨:業務継続に向けた感染症や災害への対応力の取組の強化(業務継続計画未策定減算の新設)
    10. ⑩:情報公表未報告の事業所への対応(情報公表未報告減算の新設)
    11. ⑪:地域区分の見直し
    12. ⑫:緊急時対応加算の見直し(地域生活支援拠点等に係る部分のみ)
    13. ⑬:国庫負担基準の見直し
  2. 居宅介護の改定事項
    1. ①:基本報酬の見直し
    2. ②:特定事業所加算の加算要件の見直し
    3. ③:居宅介護職員初任者研修課程修了者をサービス提供責任者とする暫定措置の廃止
    4. ④:通院等介助等の対象要件の見直し
  3. 重度訪問介護の改定事項
    1. ①:基本報酬の見直し
    2. ②:入院中の重度訪問介護利用の対象拡大
    3. ③:入院中の重度訪問介護利用における入院前の医療と障害福祉の連携した支援への評価(入院時支援連携加算の新設)
    4. ④:熟練従業者による同行支援の見直し
  4. 同行援護の改定事項
    1. ①:基本報酬の見直し
    2. ②:特定事業所加算の加算要件の見直し
  5. 行動援護の改定事項
    1. ①:基本報酬の見直し
    2. ②:特定事業所加算の加算要件の見直し
    3. ③:行動援護のサービス提供責任者等の要件に係る経過措置の延長
  6. さいごに:運営規程および重要事項説明書を変更しよう

訪問系障害福祉サービス「共通」の改定事項

訪問系障害福祉サービス(居宅介護、重度訪問介護、同行援護、行動援護)すべてに適用される共通の改定事項は以下のとおりです。

 

 

 

①:福祉・介護職員等の処遇改善の一本化

  • 福祉・介護職員等の確保に向けて、福祉・介護職員等の処遇改善のための措置をできるだけ多くの事業所に活用されるよう推進する観点から、福祉・介護職員処遇改善加算、福祉・介護職員等特定処遇改善加算、福祉・介護職員等ベースアップ等支援加算について、現行の各加算・各区分の要件及び加算率を組み合わせた4段階の「福祉・介護職員等処遇改善加算」に一本化するとともに、今般新たに追加措置する処遇改善分を活用し、加算率を引き上げる。(経過措置区分として、令和6年度末まで現行の3加算の取得状況に基づく加算率を維持した上で、今般の改定による加算率の引
    き上げを行う。)
  • 令和7年度に、職場環境等要件の見直しを行う。

※新加算の「福祉・介護職員等処遇改善加算」は令和6年6月~になります。

算定要件

  • 新加算においては、加算・賃金改善額の職種間配分ルールを統一する。(福祉・介護職員への配分を基本とし、特に経験・技能のある職員に重点的に配分することとするが、事業所内で柔軟な配分を認める。)
  • 月額賃金の改善に関する要件を見直し、新加算Ⅳの加算額の1/2以上を月額賃金に充てることとする。

※それまでベースアップ等支援加算を取得していない事業所が、一本化後の新加算を新たに取得する場合には、収入として新たに増加するベースアップ等支援加算相当分の加算額については、その2/3以上を月額賃金の改善として新たに配分することを求める。

詳しい算定要件および事務手続きについては以下の厚生労働省ホームページを確認してください。

厚生労働省「福祉・介護職員の処遇改善」

加算率

算定項目 居宅介護
同行援護
重度訪問介護 行動援護
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅰ 41.7% 34.3% 38.2%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅱ 40.2% 32.8% 36.7%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅲ 34.7% 27.3% 31.2%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅳ 27.3% 21.9% 24.8%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅴ(1) 37.2% 29.8% 33.7%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅴ(2) 34.3% 28.9% 31.8%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅴ(3) 35.7% 28.3% 32.2%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅴ(4) 32.8% 27.4% 30.3%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅴ(5) 29.8% 24.4% 27.3%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅴ(6) 28.3% 22.9% 25.8%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅴ(7) 25.4% 22.4% 24.0%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅴ(8) 30.2% 22.8% 26.7%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅴ(9) 23.9% 20.9% 22.5%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅴ(10) 20.9% 17.9% 19.5%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅴ(11) 22.8% 17.4% 20.3%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅴ(12) 19.4% 16.4% 18%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅴ(13) 18.4% 15.4% 17%
福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅴ(14) 13.9% 10.9% 12.5%

※上記のうち、福祉・介護職員等処遇改善加算Ⅴについては、令和7年3月31日まで算定可能。

▲一覧にもどる

 

②:意思決定支援の推進

  • 相談支援及び障害福祉サービス事業等の指定基準において、「事業者は、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、利用者の意思決定の支援に配慮するよう努めなければならない」旨明記するとともに、障害福祉サービス等の提供に係る意思決定支援ガイドラインの内容を相談支援及び障害福祉サービス事業等の指定基準や解釈通知に反映させる。

基準省令(指定基準)の変更内容

2024年4月以前 2024年4月以降
第25条(指定居宅介護の具体的取扱方針) 二 指定居宅介護の提供に当たっては、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、利用者の意思決定の支援に配慮すること。
第30条(管理者及びサービス提供責任者の責務) 4 サービス提供責任者は、業務を行うに当たっては、利用者の自己決定の尊重を原則とした上で、利用者が自ら意思を決定することに困難を抱える場合には、適切に利用者への意思決定の支援が行われるよう努めなければならない。

解釈通知の変更内容

2024年4月以前 2024年4月以降
(15)指定居宅介護の具体的取扱方針 ① 基準第25条第2号については、「障害福祉サービスの利用等にあたっての意思決定支援ガイドラインについて」(平成29年3月31日付け障発0331第15号。以下、「意思決定支援ガイドライン」という。)を踏まえて、利用者が自立した日常生活又は社会生活を営むことができるよう、意思決定支援ガイドラインに掲げる次の基本原則に十分に留意しつつ、利用者の意思決定の支援に配慮すること。

ア 本人への支援は、自己決定の尊重に基づき行う。
イ 職員等の価値観においては不合理と思われる決定でも、他者への権利を侵害しないのであれば、その選択を尊重するように努める姿勢が求められる。
ウ 本人の自己決定や意思確認がどうしても困難な場合は、本人をよく知る関係者が集まって、様々な情報を把握し、根拠を明確にしながら意思及び選好を推定する。 
(16)居宅介護計画の作成等 ② 居宅介護計画の作成に当たっては、利用者の状況を把握・分析し、居宅介護の提供によって解決すべき課題を明らかにし(アセスメント)、これに基づき、援助の方向性や目標を明確にし、担当する従業者の氏名、従業者が提供するサービスの具体的内容、所要時間、日程等を明らかにするものとする。なお、居宅介護計画の様式については、各事業所ごとに定めるもので差し支えない。  ② 居宅介護計画の作成に当たっては、利用者の状況を把握・分析し、居宅介護の提供によって解決すべき課題を明らかにし(アセスメント)、これに基づき、援助の方向性や目標を明確にし、担当する従業者の氏名、従業者が提供するサービスの具体的内容、所要時間、日程等を明らかにするものとする。アセスメントに当たっては、利用者が自ら意思を決定することに困難を抱える場合には、適切に意思決定の支援を行うため、当該利用者の意思及び選好並びに判断能力等について丁寧に把握しなければならない。なお、居宅介護計画の様式については、各事業所ごとに定めるもので差し支えない。
(19)管理者及びサービス提供責任者の責務 その中で、サービス提供責任者は、利用者に対してのみならず、従業者に対しても、利用者への意思決定支援の実施の観点から必要な助言指導を行うことが求められる。なお、意思決定支援ガイドラインにおける意思決定支援責任者の役割については、サービス提供責任者の役割と重複するものであるが、サービス提供責任者とは別に意思決定支援責任者となる者を配置した上で、当該者と業務を分担する等の柔軟な運用を否定するものではないことに留意すること。

 

意思決定支援は、障害福祉分野において従来より推進されてきたとても大切な支援の仕組みです。それが、今回の令和6年度の報酬改定により、指定基準や解釈通知に明記されることとなりました。

 

以下が、障害福祉サービスにおける「意識決定支援ガイドライン」です。

サービス提供責任者だけでなくヘルパー等にも研修などを通じて理解を促しておきましょう。

障害福祉サービスの利用等にあたっての意思決定支援ガイドライン

▲一覧にもどる

 

③:本人の意向を踏まえたサービス提供(同性介助)

  • 各障害福祉サービス事業等の指定基準の解釈通知において、「本人の意思に反する異性介助がなされないよう、サービス管理責任者等がサービス提供に関する本人の意向を把握するとともに、本人の意向を踏まえたサービス提供体制の確保に努めるべき」旨明記する。

解釈通知の変更内容

2024年4月以前 2024年4月以降
(15)指定居宅介護の具体的取扱方針 同条第3号については、本人の意思に反する異性介助がなされないよう、サービス提供責任者等がサービス提供に関する本人の意向を把握するとともに、本人の意向を踏まえたサービス提供体制の確保に努めるべきものであること。
なお、把握した本人の意向については、サービス提供記録や面談記録等に記録するとともに、本人の意向を踏まえたサービス提供体制の確保について、人員体制の見直し等を含め必要な検討を行った結果、人員体制の確保等の観点から十分に対応することが難しい場合には、その旨を利用者に対して丁寧に説明を行い、理解を得るよう努めること。

 

この規定は、「異性介助を絶対にしてはいけない」というものではありません

 

人員不足などにより対応が難しい場合もあるかと思いますので、まずは本人の意向をきちんと確認し、それを相談受付票やアセスメントシート、サービス提供記録等に記録しておくこと。そして、人員体制の見直しを検討し、その結果、対応が難しいのであれば、利用者に丁寧に説明して理解を得るよう努めることが重要です。また、利用者への説明の経過と結果を支援経過記録などに記録しておくことも大切になるでしょう。

 

▲一覧にもどる

 

④:障害者虐待防止の推進(虐待防止措置未実施減算の新設など)

  • 令和4年度から義務化された障害者虐待防止措置を未実施の障害福祉サービス事業所等に対して、基本報酬を減算する。
  • 指定基準の解釈通知において、虐待防止委員会(身体拘束適正化委員会を含む。)において、外部の第三者や専門家の活用に努めることや、 障害福祉サービス事業所等の管理者及び虐待防止責任者が、都道府県の実施する虐待防止研修を受講することが望ましいことを明示する。

虐待防止措置未実施減算の算定要件・単位数など

項目 算定要件 単位数
虐待防止措置未実施減算 次の①から③までに掲げる場合のいずれかに該当する事実が生じた場合。

  • 指定障害福祉サービス基準の規定に基づき求められる虐待防止委員会を定期的(1年に1回以上)に開催していない場合
  • 虐待の防止のための研修を定期的(1年に1回以上)に実施していない場合
  • 虐待防止措置(虐待防止委員会の開催及び虐待の防止のための研修の実施)を適切に実施するための担当者を配置していない場合
所定単位数の100分の1に相当する単位数を減算(1%)

 

虐待防止措置未実施減算は、上記算定要件のうち一つでも実施できていない場合に適用されます。

事業所としては、これらが適切に実施されていることが証明できるよう以下の書類を整備しておきましょう。

  • 委員会の名簿
  • 委員会の開催記録(※1)
  • 研修計画、研修の実施記録
  • 虐待防止担当者を配置したことがわかる文書(※2)

※1)各従業者に周知したことがわかる様式にしてください。

※2)職務分担表を整備しておいたり、虐待防止指針や委員会名簿に役職・氏名・担当者である旨を明記しておく等の対応が考えられます。

▲一覧にもどる

 

⑤:身体拘束等の適正化の推進(身体拘束廃止未実施減算の見直し)

  • 訪問・通所系サービスについて、減算額を見直す。

身体拘束廃止未実施減算の算定要件・単位数等

項目
算定要件
単位数
2024年4月以前 2024年4月以降
身体拘束廃止未実施減算 次の①から④までに掲げる場合のいずれかに該当する事実が生じた場合。

  • ①指定障害福祉サービス基準の規定に基づき求められる身体拘束等に係る記録(やむを得ず身体拘束等を行う場合には、その態様及び時間、その際の利用者の心身の状況並びに緊急やむを得ない理由その他必要な事項を記録)が行われていない場合
  • ②指定障害福祉サービス基準又の規定に基づき求められる身体拘束等の適正化のための対策を検討する委員会を定期的(1年に1回以上)に開催していない場合
  • ③身体拘束等の適正化のための指針を整備していない場合
  • ④身体拘束等の適正化のための研修を定期的(1年に1回以上)に実施していない場合
1日につき5単位を減算 所定単位数の100分の1に相当する単位数を減算(1%)

 

身体拘束廃止未実施減算は、先の虐待防止措置未実施減算と同様に、上記算定要件のうち一つでも実施できていない場合に適用されます。

 

事業所としては、これらが適切に実施されていることが証明できるよう以下の書類を整備しておきましょう。

  • 身体拘束に係る記録(※1)
  • 委員会の名簿
  • 委員会の開催記録(※2)
  • 身体拘束等の適正化のための指針
  • 研修計画、研修の実施記録(※3)

※1)身体拘束等の事案が発生していなくても記録様式は整備しておいてください。また本減算は、身体拘束等が実際に行われていたか否かではなく、身体拘束等に係る記録を作成しているか否か、そして、当該記録に「緊急やむを得ない理由について、切迫性、非代替性、一時性の三つの要件すべてを満たし、かつ、組織としてそれらの要件の確認等の手続きを行った旨」が記載されているか否かが重要になります。

 

※2)先の虐待防止委員会と一体的に設置、運営することも可能です。(虐待防止委員会において、身体拘束等の適正化について検討する場合も含む。)

 

※3)先の虐待防止に関する研修において身体拘束等の適正化について取り扱う場合は、身体拘束等の適正化のための研修を実施しているものとみなすことができます。

▲一覧にもどる

 

⑥:個別支援計画の共有

  • 指定基準において、各サービスの個別支援計画について、指定特定(障害児)相談支援事業所にも交付しなければならないこととする。

基準省令(指定基準)の変更内容

2024年4月以前 2024年4月以降
第26条(居宅介護計画の作成) サービス提供責任者は、前項の居宅介護計画を作成した際は、利用者及びその同居の家族にその内容を説明するとともに、当該居宅介護計画を交付しなければならない。 2 サービス提供責任者は、前項の居宅介護計画を作成した際は、利用者及びその同居の家族にその内容を説明するとともに、当該居宅介護計画を利用者及びその同居の家族並びに当該利用者又は障害児の保護者に対して指定計画相談支援(法第五十一条の十七第二項に規定する指定計画相談支援をいう。以下同じ。)又は指定障害児相談支援(児童福祉法(昭和二十二年法律第百六十四号)第二十四条の二十六第二項に規定する指定障害児相談支援をいう。)を行う者(以下これらを総称して「指定特定相談支援事業者等」という。)に交付しなければならない。

解釈通知の変更内容

2024年4月以前 2024年4月以降
(16)居宅介護計画の作成等 ③ 居宅介護計画を作成した際には、遅滞なく利用者に交付しなければならない。 ③ 居宅介護計画を作成した際には、遅滞なく利用者及びその同居の家族並びに利用者に対して指定計画相談支援又は指定障害児相談支援を行う相談支援事業者に交付しなければならない。

また、サービス提供責任者は、サービス等利用計画を踏まえた居宅介護計画の作成等を可能とするため、当該相談支援事業者が実施するサービス担当者会議に参加し、利用者に係る必要な情報を共有する等により相互連携を図るものとする。

④ サービス提供責任者は、他の従業者の行うサービスが居宅介護計画に沿って実施されているかについて把握するとともに、助言、指導等必要な管理を行わなければならない。 ④ サービス提供責任者は、他の従業者の行うサービスが居宅介護計画に沿って実施されているかについて把握するとともに、助言、指導等必要な管理を行わなければならない。
なお、モニタリングに際しても相談支援事業者との相互連携を図ることが求められるものであり、モニタリング結果を相互に交付すること、サービス担当者会議に出席する等の方法により連携強化を図るものとする。

 

これまで、訪問系障害福祉サービス事業所のサ責と相談支援専門員の連携は、介護保険の訪問介護のサ責とケアマネの関係性に比べて弱いものでした。

 

それが、令和6年度の報酬改定により強化されることとなったわけです。

 

サ責は、居宅介護計画(個別支援計画)を作成したら速やかに利用者だけでなく相談支援専門員にも交付しましょう。加えて、モニタリング記録についても、これまでは提出する必要はありませんでしたが、交付してください。(サービス担当者会議の記録も作成、整備しておきましょう。)

 

▲一覧にもどる

 

⑦:人員基準における両立支援への配慮等

障害福祉の現場において、治療と仕事の両立を進め、職員の定着促進を図る観点から、各サービスの人員配置基準や報酬算定における「常勤」要件及び「常勤換算」要件について、以下の見直しを行う。

  •  「常勤」の計算に当たり、職員が育児・介護休業法等による育児・介護等の短時間勤務制度を利用する場合に加えて、「治療と仕事の両立ガイドライン」に沿って事業者が設ける短時間勤務制度等を利用する場合にも、週30時間以上の勤務で「常勤」として扱うことを認める。
  • 「常勤換算方法」の計算に当たり、職員が「治療と仕事の両立ガイドライン」に沿って事業者が設ける短時間勤務制度等を利用する場合、週30時間以上の勤務で常勤換算での計算上も1(常勤)と扱うことを認める。

資料と仕事の両立ガイドラインのダウンロードはこちら

 

従前より「母性健康管理措置による短時間勤務」や「育児・介護休業法による短時間勤務制度」については週30時間以上の勤務で常勤および常勤換算での計算上も1として取り扱いことが認められていましたが、令和6年度より「治療と仕事の両立ガイドライン」に沿って事業者が設ける短時間勤務制度等を利用する場合も認められるようになりました。

▲一覧にもどる

 

⑧:障害福祉現場の業務効率化等を図るためのICTの活用等

管理者の責務及び兼務範囲について

  • 管理者の責務について、利用者へのサービス提供の場面等で生じる事象を適時かつ適切に把握しながら、職員及び業務の一元的な管理・指揮命令を行うことである旨を明確化した上で、管理者は、その責務を果たせる場合であって、事故発生時等の緊急時の対応について、あらかじめ対応の流れを定め、必要に応じて管理者自身が速やかに出勤できる場合にあっては、同一敷地内等に限らず、同一の事業者によって設置される他の事業所等(介護サービス事業所等の他分野のサービス事業所を含む。)の管理者又は従業者と兼務できることとする。

テレワーク

  • 管理者について、介護分野における取扱いに準じ、以下のような措置を講じた上で、管理上支障が生じない範囲内において、テレワークにより管理業務を行うことが可能であることを示す。
    ・ 利用者及び従業者と管理者の間で適切に連絡が取れる体制を確保していること。
    ・ 事故発生時、利用者の状態の急変時、災害の発生時等、緊急時の対応について、あらかじめ対応の流れを定めておくとともに、必要に応じて管理者自身が速やかに出勤できるようにしていること。
    また、人員配置基準等で具体的な必要数を定めて配置を求めている管理者以外の職種又は業務のテレワークに関して、個人情報を適切に管理していること、利用者の処遇に支障が生じないこと等を前提に、具体的な考え方を示す。

障害福祉サービス事業所・施設等におけるテレワークに関する留意事項について 

 

指定申請関連文書、報酬請求関連文書等について

  • 障害福祉サービス等事業者が障害者総合支援法等の規定に基づいて地方公共団体に対して提出する指定申請関連文書、報酬請求関連文書等について、令和5年度中に標準様式及び標準添付書類を作成する。

▲一覧にもどる

 

⑨:業務継続に向けた感染症や災害への対応力の取組の強化(業務継続計画未策定減算の新設)

  • 感染症や災害が発生した場合であっても、必要な障害福祉サービス等を継続的に提供できる体制を構築するため、業務継続に向けた計画の策定の徹底を求める観点から、感染症又は非常災害のいずれか又は両方の業務継続計画が未策定の場合、基本報酬を減算する。その際、一定程度の取組を行っている事業所に対し経過措置を設けることとする。

算定要件・単位数

項目 算定要件 単位数
業務継続計画未策定減算 以下の基準に適合していない場合

  • 感染症や非常災害の発生時において、利用者に対するサービスの提供を継続的に実施するための、及び非常時の体制で早期の業務再開を図るための計画(業務継続計画)を策定すること
  • 当該業務継続計画に従い必要な措置を講ずること
所定単位数の100分の1に相当する単位数を減算(1%)

業務継続計画未策定減算は、令和7年度(令和7年4月1日)から適用されます。

厚生労働省Q&A

質問 回答
問14 業務継続計画未策定減算はどのような場合に適用となるのか。
  • 感染症若しくは災害のいずれか又は両方の業務継続計画が未策定の場合や、当該業務継続計画に従い必要な措置が講じられていない場合に減算の対象となる。
  • なお、令和3年度障害福祉サービス等報酬改定において、業務継続計画の策定と同様に義務付けられた、業務継続計画の周知、研修、訓練及び定期的な業務継続計画の見直しの実施の有無は、業務継続計画未策定減算の算定要件ではないが、その趣旨を鑑み、これらの業務継続計画の周知等の取組についても適切に実施していただきたい。
問15 行政機関による運営指導等で業務継続計画の未策定など不適切な運営が確認された場合、「事実が生じた時点」まで遡及して当該減算を適用するのか。
  • 業務継続計画未策定減算については、行政機関が運営指導等で不適切な取り扱いを発見した時点ではなく、「基準を満たさない事実が生じた時点」まで遡及して減算を適用することとなる。(中略)
  • また、居宅介護事業所等の令和7年4月から業務継続計画未策定減算の対象となるサービスの事業所について、令和7年10月の運営指導等において、業務継続計画の未策定が判明した場合、令和7年4月分の報酬から減算の対象となる。

 

QAに示されているとおり、業務継続計画未策定減算は、BCPの周知や研修、訓練を実施していなくても減算対象となりません。ただし、減算対象にならないだけであって、これらは基準省令により義務付けられているものですから実施しておいてください。

 

また、減算要件に「業務継続計画に従い必要な措置を講ずること」とされていることから、BCPの発動基準に適合した状況が発生した場合、正しくBCPが実行されているか否かを確認されることになるはずです。ですので、その証明として記録を残しておくことが重要になります。

 

加えて、業務継続計画は、「感染症発生時」と「自然災害発生時」の2つを作成する必要があり、一方のBCPしか策定されていない場合は、令和7年度以降減算対象となりますので注意しておきましょう。(双方を一体的にまとめて作成することは可)

 

 

▲一覧にもどる

 

⑩:情報公表未報告の事業所への対応(情報公表未報告減算の新設)

  • ① 利用者への情報公表、災害発生時の迅速な情報共有、財務状況の見える化の推進を図る観点から、障害福祉サービス等情報公表システム上、未報告となっている事業所に対する「情報公表未報告減算」を新設する。
  • ② また、施行規則において、都道府県知事は指定障害福祉サービス事業者等の指定の更新に係る申請があった際に、情報公表に係る報告がされていることを確認することとする。

算定要件・単位数

項目 算定要件 単位数
情報公表未報告減算 当該減算については、法第76条の3第1項の規定に基づく情報
公表対象サービス等情報に係る報告を行っていない事実が生じた場合
所定単位数の100分の5に相当する単位数を減算(5%)

厚生労働省Q&A

質問 回答
問19 情報公表未報告減算の適用要件について、留意事項通知で「・・・
報告を行っていない事実が生じた場合に、その月の翌月から報告を行っていない状況が解消されるに至った月まで・・・(略)・・・減算することとする」とあるが、「報告を行っていない事実が生じた場合」とは、どのような場合を想定しているのか。
  • 「報告を行っていない事実が生じた場合」とは、情報公表対象サービス等情報に係る報告を行っていないことが、都道府県等・事業所において確認された場合に、未報告の時点に遡って減算の対象とすることを想定している。具体的には、関連通知の別添(※)に掲げる必須の報告項目について未報告であることが、指定更新や運営指導等の際に確認され、都道府県等が報告するよう指導したにも関わらず、事業所が報告を行わない場合に減算を適用することとする。
  • ただし、事業所が報告することができないやむを得ない事情(災害等)があった場合には、減算の対象としないこととして差し支えない。
  • また、都道府県等の確認のタイミング等については、各都道府県等の実情に応じて設定して差し支えない。なお、障害者総合支援法施行規則第34条の7第6項等において、都道府県知事は、指定障害福祉サービス事業者等から指定更新に係る申請があった際には、当該事業者から情報公表対象サービス等情報に係る報告がされていることを確認するものとされており、適切に対応すること。
  • 例えば、○県が8月に報告状況を確認し、事業所に確認等をした結果、令和6年4月以前から未報告であることが判明した場合、令和6年4月分の報酬から減算の対象となる。
問20 情報公表未報告減算は、年に1回の更新が必要であるが、新規指定時以降、一度でも公表しており、年に1回の更新が行われていない場合は減算の対象となるのか。
  • 新規指定時以降、情報公表制度に基づく報告を行っていれば減算の対象とはならないが、情報公表対象サービス等情報に変更が生じた場合の更新についても、利用者への情報提供等の情報公表制度の趣旨も踏まえ、適切に対応いただきたい。
問21 新規指定事業所については、いつまでに報告を行っていればよいの
か。
  • 新規指定事業所における報告期限等については、各都道府県等の実施要綱において定められていることから、その実施要綱において定められている報告期限の翌月から減算の対象となる。

▲一覧にもどる

 

⑪:地域区分の見直し

  • 地域区分について、令和3年度報酬改定と同様に、類似制度である介護報酬における地域区分との均衡を考慮し、原則、公務員の地域手当の設定に準拠している介護報酬の地域区分の考え方に合わせることとする。
  • また、平成30年度報酬改定の際に設けられた経過措置(平成30年以前の見直し前の上乗せ割合から見直し後の最終的な上乗せ割合の範囲において設定可能とするもの)を適用している自治体において、当該自治体の意向により、当該経過措置を令和9年3月31日まで延長することを認める。
  • さらに、平成30年度報酬改定時以降に、介護報酬と同じ区分に変更した自治体について、当該自治体の意向により、現行の区分と従前の区分の範囲内で設定することを認める(令和8年度末までの適用)

※令和6年度~令和8年度までの間の地域区分の適用地域については以下を参考にしてください。

【令和6年度改訂対応】訪問系障害福祉サービスの地域区分・地域単価一覧まとめ

▲一覧にもどる

 

⑫:緊急時対応加算の見直し(地域生活支援拠点等に係る部分のみ)

  • 地域生活支援拠点等に係る既存の加算について、関係機関との連携調整に従事する者を配置することを要件に加える。

変更内容

2024年4月以前 2024年4月以降
市町村により地域生活支援拠点等として位置付けられていることを都道府県知事又は市町村長に届け出た指定居宅介護事業所等の場合、1回につき定める単位数に、さらに50単位を加算するものとする。 市町村により地域生活支援拠点等(法第77条第4項に規定する地域生活支援拠点等をいう。以下同じ。)として位置付けられていること並びに市町村及び法第77条第3項第1号に規定する関係機関(以下「拠点関係機関」という。)との連携及び調整に従事する者(以下「連携担当者」という。)を1名以上配置していることを都道府県知事又は市町村長に届け出た指定居宅介護事業所等の場合、1回につき定める単位数に、さらに50単位を加算するものとする。
なお、市町村が当該事業所を地域生活支援拠点等として位置付けるに当たっては、地域生活支援拠点等の整備主体である市町村と事業所とで事前に協議し、当該事業所から市町村に対して地域生活支援拠点等の機能を担う届出等を提出した後に、市町村から事業者に対して地域生活支援拠点等の機能を担うことを通知等により確認するとともに、市町村及び事業者は、協議会(法第89条の3第1項に規定する協議会をいう。以下同じ。)等の協議の場で共有するなど、地域生活支援拠点等に位置付けられたことを積極的に周知すること。
さらに、連携担当者は、緊急時の対応における連携のみではなく、平時から地域生活支援拠点等のコーディネート機能を担う相談支援事業所等の拠点関係機関との情報連携に努めることとし、行政機関や3の⑺の⑤の㈠に規定する拠点コーディネーターとの日常的な情報連携や地域における地域生活支援拠点等に係る会議体や協議会へ積極的に参画すること。 

 

緊急時対応加算の算定要件自体に変更はありません。

この規定は、自事業所が地域生活支援拠点等に位置づけられている場合のものです。

▲一覧にもどる

 

⑬:国庫負担基準の見直し

  • ① 居宅介護の国庫負担基準について、介護保険対象者の区分を追加する。
  • ② 重度訪問介護の国庫負担基準について、重度障害者の単位の見直しや介護保険対象者の区分の細分化を行う。

居宅介護の国庫負担基準

2024年4月以前 2024年4月以降
  • 障害支援区分1 3,040単位( 6,280単位)
  • 障害支援区分2 3,930単位( 7,130単位)
  • 障害支援区分3 5,770単位( 9,010単位)
  • 障害支援区分4 10,850単位(14,040単位)
  • 障害支援区分5 17,380単位(20,570単位)
  • 障害支援区分6 25,000単位(28,230単位)
  • 障害児 9,750単位(13,010単位)

※カッコ内は通院等(乗降)介助あり

  • 障害支援区分1 3,100単位( 6,410単位)
  • 障害支援区分2 4,010単位( 7,270単位)
  • 障害支援区分3 5,890単位( 9,190単位)
  • 障害支援区分4 11,070単位(14,320単位)
  • 障害支援区分5 17,730単位(20,980単位)
  • 障害支援区分6 25,500単位(28,800単位)
  • 障害児 9,950単位(13,270単位)

※カッコ内は通院等(乗降)介助あり

介護保険対象者

  • 障害支援区分5 1,100単位
  • 障害支援区分6 1,810単位

 

重度訪問介護の国庫負担基準

2024年4月以前 2024年4月以降
  • 障害支援区分4 28,430単位
  • 障害支援区分5 35,630単位
  • 障害支援区分6 50,800単位
  • 障害支援区分4 28,940単位
  • 障害支援区分5 36,270単位
  • 障害支援区分6 62,050単位
 介護保険対象者 17,340単位 介護保険対象者

  • 障害支援区分4 14,620単位
  • 障害支援区分5 15,290単位
  • 障害支援区分6 22,910単位

▲一覧にもどる

 

スポンサーリンク

居宅介護の改定事項

訪問系障害福祉サービスのうち、居宅介護の改定事項は、以下のとおりです。

 

 

 

①:基本報酬の見直し

サービス内容 算定項目 2024年4月以前 2024年4月以降
居宅における身体介護 30分未満 255単位 256単位
30分以上1時間未満 402単位 404単位
1時間以上1時間30分未満 584単位 587単位
1時間30分以上2時間未満 666単位 669単位
2時間以上2時間30分未満 750単位 754単位
2時間30分以上3時間未満 833単位 837単位
3時間以上 916単位に30分を増すごとに+83単位 921単位に30分を増すごとに+83単位
通院等介助(身体介護を伴う場合) 30分未満 255単位 256単位
30分以上1時間未満 402単位 404単位
1時間以上1時間30分未満 584単位 587単位
1時間30分以上2時間未満 666単位 669単位
2時間以上2時間30分未満 750単位 754単位
2時間30分以上3時間未満 833単位 837単位
3時間以上 916単位に30分を増すごとに+83単位 921単位に30分を増すごとに+83単位
家事援助 30分未満 105単位 106単位
30分以上45分未満 152単位 153単位 
45分以上1時間未満 196単位 197単位
1時間以上1時間15分未満 238単位 239単位
1時間15分以上1時間30分未満 274単位 275単位
1時間30分以上 309単位に15分を増すごとに+35単位 311単位に15分を増すごとに+35単位
通院等介助(身体介護を伴わない場合) 30分未満 105単位 106単位
30分以上1時間未満 196単位 197単位
1時間以上1時間30分未満 274単位 275単位
1時間30分以上 343単位に30分を増すごとに+69単位 345単位に30分を増すごとに+69単位
通院等乗降介助 1回につき(片道) 101単位 102単位

【令和6年度改定対応】障害福祉サービスの居宅介護「単位数」一覧|基本報酬・加算・減算まとめ

▲一覧にもどる

 

②:特定事業所加算の加算要件の見直し

  • 特定事業所加算の算定にあたり、専門的な支援技術を必要とする重度障害児への支援が評価できるように、加算要件の「重度障害者への対応」、「中重度障害者への対応」の中に、「重度障害児(重症心身障害児、医療的ケア児)への対応」を追加する。

算定要件等


(20%加算)

(10%加算)

(10%加算)

(5%加算)
サービス提供体制の整備(研修の計画的実施、情報の的確な伝達等)
良質な人材の確保(介護福祉士の割合が30%以上等)
重度障害者への対応(区分5以上である者、喀痰吸引等を必要とする者並びに重症心身障害児及び医療的ケア児の占める割合が30%以上)
中重度障害者への対応(区分4以上である者、喀痰吸引等を必要とする者並びに重症心身障害児及び医療的ケア児の占める割合が50%以上)

令和6年3月31日時点で、特定事業所加算を受けている事業所については、3年間の経過措置を設けられています。

▲一覧にもどる

 

③:居宅介護職員初任者研修課程修了者をサービス提供責任者とする暫定措置の廃止

  • 居宅介護のサービス提供責任者については、指定基準の解釈通知において、「居宅介護職員初任者研修課程の研修を修了した者であって、3年以上介護等の業務に従事したものをサービス提供責任者とする」という暫定措置を設けていたが、質の向上を図る観点から、これを廃止する。

 

これに伴い、「居宅介護職員初任者研修課程修了者をサービス提供責任者として配置し、当該者が作成した居宅介護計画に基づいて居宅介護を行う場合は、所定単位数30%減算する」措置も廃止されています。

▲一覧にもどる

 

④:通院等介助等の対象要件の見直し

  •  居宅介護の通院等介助等について、通知を改正し、居宅が始点又は終点となる場合には、障害福祉サービスの通所系の事業所や地域活動支援センター等から目的地(病院等)への移動等に係る通院等介助等に関しても、同一の事業所が行うことを条件に、支援の対象とする。

変更内容

2024年4月以前 2024年4月以降
病院への通院等のための移動介助又は官公署での公的手続若しくは障害福祉サービスを受けるための相談に係る移動介助を行った場合に、所定単位数を算定する。 病院への通院等のための移動介助又は官公署での公的手続若しくは障害福祉サービスを受けるための相談に係る移動介助を行った場合に、所定単位数を算定する。

なお、目的地が複数あって居宅が始点又は終点となる場合には、指定障害福祉サービス(生活介護、短期入所、自立訓練(機能訓練)、自立訓練(生活訓練)、就労移行支援、就労継続支援A型、就労継続支援B型)、指定通所支援(児童発達支援、放課後等デイサービス)、地域活動支援センター、地域生活支援事業の生活訓練等及び日中一時支援から目的地(病院等)への移動等に係る通院等介助及び通院等乗降介助に関しても、同一の指定居宅介護事業所が行うことを条件に、算定することができる。

 

通院等介助・通院等乗降介助については、従来より居宅を始点または終点とする場合には、「病院(または官公署等)⇒病院(または官公署等)⇒自宅」というように、病院等⇒病院等の移動は可能でしたが、「通所系の事業所等」⇒「病院等」への移動は認められていませんでした。それが令和6年度より可能になったというわけですね。

▲一覧にもどる

 

スポンサーリンク

重度訪問介護の改定事項

訪問系障害福祉サービスにうち、重度訪問介護の改定事項は、以下のとおりです。

 

 

 

①:基本報酬の見直し

基本報酬 算定項目 2024年4月以前 2024年4月以降
1時間未満 185単位 186単位
1時間以上1時間30分未満 275単位 277単位
1時間30分以上2時間未満 367単位 369単位
2時間以上2時間30分未満 458単位 461単位
2時間30分以上3時間未満 550単位 553単位
3時間以上3時間30分未満 640単位 644単位
3時間30分以上4時間未満 732単位 736単位
4時間以上8時間未満 817単位に30分を増すごとに+85単位 821単位に30分を増すごとに+85単位
8時間以上12時間未満 1,497単位に30分を増すごとに+85単位 1,505単位に30分を増すごとに+85単位
12時間以上16時間未満 2,172単位に30分を増すごとに+80単位 2,184単位に30分を増すごとに+81単位
16時間以上20時間未満 2,818単位に30分を増すごとに+86単位 2,834単位に30分を増すごとに+86単位
20時間以上24時間未満 3,500単位に30分を増すごとに+80単位 3,520単位に30分を増すごとに+80単位

※「病院等に入院または入所中の障害者に提供した場合」の単位数は上記と同じです。

【令和6年度改定対応】重度訪問介護の「単位数」一覧|基本報酬・加算・減算まとめ

▲一覧にもどる

 

②:入院中の重度訪問介護利用の対象拡大

  • 入院中に特別なコミュニケーション支援を行うための重度訪問介護の利用(現行は、障害支援区分6の利用者のみ)について、特別なコミュニケーション支援を必要とする障害支援区分4及び5の利用者も対象とする。

変更内容

2024年4月以前 2024年4月以降
区分6に該当し、かつ、病院等へ入院又は入所をする前から重度訪問介護を受けていた利用者に対して、当該利用者との意思疎通を図ることができる重度訪問介護従業者が、当該病院等と連携し、病院等において重度訪問介護を行った場合に、入院又は入所をした病院等において利用を開始した日から起算して、90日以内の期間に限り、所定単位数を算定する。 区分4以上に該当し、かつ、病院等へ入院又は入所をする前から重度訪問介護を受けていた利用者に対して、当該利用者との意思疎通を図ることができる重度訪問介護従業者が、当該病院等と連携し、病院等において重度訪問介護を行った場合に、入院又は入所をした病院等において利用を開始した日から起算して、90日以内の期間に限り、所定単位数を算定する。

▲一覧にもどる

 

③:入院中の重度訪問介護利用における入院前の医療と障害福祉の連携した支援への評価(入院時支援連携加算の新設)

  • 重度訪問介護利用者が重度訪問介護従業者の付添いにより入院する際、その入院前に、重度訪問介護事業所の職員と医療機関の職員が事前調整を行った場合、当該重度訪問介護事業所が医療機関と連携した支援について評価する。

入院時支援連携加算の算定要件等

項目 算定要件 単位数
入院時支援連携加算 病院又は診療所に入院する前から重度訪問介護を受けていた利用者が当該病院又は診療所に入院するに当たり、重度訪問介護事業所の職員が当該病院又は診療所を訪問し、当該利用者に係る必要な情報の提供及び当該病院又は診療所と当該重度訪問介護事業所が連携して入院時の支援を行うために必要な調整を行った場合 300単位/回(入院前に1回を限度)

取り扱いの留意事項

取り扱い
⑯ 入院時支援連携加算の取扱いについて
  • ㈠ 報酬告示第2の5の3の入院時支援加算については、病院又は診療所に入院する前から重度訪問介護を受けていた利用者が当該病院又は診療所に入院することが決まった後、当該利用者が入院する前までに、重度訪問介護事業所の職員が当該病院又は診療所を訪問し、当該利用者に係る必要な情報の提供及び当該病院又は診療所と当該重度訪問介護事業所が連携して入院時の支援を行うために必要な調整を行った場合(以下「入院前の事前調整」という。)に、重度訪問介護事業所の業務に対し評価を行うものであること。
  • ㈡ 重度訪問介護事業所において、事前に、当該利用者の障害等の状況、入院中の支援における留意点、特別なコミュニケーション支援の必要性及びその理由、重度訪問介護従業者による支援内容等を記載した入院時情報提供書を作成し、重度訪問介護事業所の職員が当該病院又は診療所を訪問した際、この入院時情報提供書により入院前の事前調整を行うこと。なお、この入院時情報提供書については、当該利用者の支援に関わる計画相談支援事業所や複数の重度訪問介護事業所が共同して作成することや、これらの事業所の一つが代表して作成することも可能であること。また、この入院時情報提供書については、当該利用者及び家族の同意の上、病院又は診療所に提供すること。
  • ㈢ 入院前の事前調整においては、当該利用者の障害の状態や介助方法(体位変換、食事、排泄等)、障害特性を踏まえた病室等の環境調整(ベッド等の配置など)、入院中の生活や退院後の生活の希望などを情報提供するとともに、重度訪問介護従業者による支援に関する具体的な内容及び当該支援の留意点を確認すること。
  • ㈣ 当該利用者が入院前から複数の重度訪問介護事業者の従業者から支援を受けており、入院中も引き続き、複数の重度訪問介護事業者の従業者が当該利用者に重度訪問介護を提供する場合で、かつ、利用者の支援にあたる複数の重度訪問介護事業所の職員が入院前の事前調整に参加した場合は、この入院前の事前調整に参加した重度訪問介護事業所ごとに、当該加算が算定されること。
  • ㈤ 入院前の事前調整には、できる限り、当該利用者やその家族も同席できるように配慮すること。

厚生労働省Q&A

質問 回答
問18 入院前の事前調整の際に、入院時情報提供書を作成し、本人及び家族の同意を得た上で医療機関に提供し、当該情報提供書の内容を踏まえて必要な調整を行うこととされているが、重度訪問介護計画等の既存の書類で代替できないか。
  • 入院時情報提供書の様式例については、「入院時支援連携加算に関する様式例の提示等について」(令和6年3月28日障障発0328第2号厚生労働省社会・援護局障害保健福祉部障害福祉課長通知)によりお示ししている。
  • この入院時情報提供書には、当該利用者の障害等の状況、入院中の支援における留意点、特別なコミュニケーション支援の必要性及びその理由、重度訪問介護従業者による支援内容等を記載いただくことになるが、重度訪問介護計画やアセスメントシートなどを添付することにより、様式の記載の一部を省略することが可能である。

▲一覧にもどる

 

④:熟練従業者による同行支援の見直し

  • 重度訪問介護における熟練従業者の同行支援をより評価する観点から、熟練従業者及び新任従業者の報酬について見直しを行う。
  •  医療的ケア等の専門的な支援技術が必要な重度訪問介護加算対象者(15%加算対象者)に対する支援について、採用から6か月以内の新任従業者に限らず、重度訪問介護加算対象者(15%加算対象者)に対する支援に初めて従事する従業者も、熟練従業者の同行支援の対象とする。

変更内容

2024年4月以前 2024年4月以降
障害支援区分6の利用者に対し、指定重度訪問介護事業所が新規に採用した従業者により支援が行われる場合において、当該利用者の支援に熟練した従業者が同行して支援を行った場合に、それぞれの従業者が行う重度訪問介護につき、所要時間120時間以内に限り、所定単位数の100分の85に相当する単位数を算定する。 ①障害支援区分6の利用者に対し、指定重度訪問介護事業所が新規に採用した従業者により支援が行われる場合において、当該利用者の支援に熟練した従業者が同行して支援を行った場合に、それぞれの従業者が行う重度訪問介護につき、所要時間120時間以内に限り、所定単位数の100分の90に相当する単位数を算定する。
指定重度訪問介護事業所に勤務する従業者が、重度訪問介護加算対象者(15%加算対象者)に対する支援に初めて従事し支援が行われる場合において、当該利用者の支援に熟練した従業者が同行して支援を行った場合に、それぞれの従業者が行う重度訪問介護につき、所要時間120時間以内に限り、所定単位数の100分の90に相当する単位数を算定する。 

厚生労働省Q&A

質問 回答
問18 勤務する重度訪問介護事業所において、これまで重度障害者等包括支援の度合にある利用者(A利用者)を支援してきたが、別の重度障害者等包括支援の度合にある利用者(B利用者)に初めて従事する場合、熟練従業者による同行支援の報酬の対象となるか。
  • 対象とならない。
  • 重度訪問介護事業所に勤務する従業者が、当該事業所において初めて重度障害者等包括支援の度合にある利用者(重度訪問介護加算対象者(15%加算対象者))の支援に従事する場合が対象であり、当該事業所での2人目以降の支援は対象とならない。

 

ちなみに、同行支援を実施・算定する場合は、市町村から承認してもらう必要があります。(この場合、受給者証に「同行支援可(○○人、○○時間○○分)」的な印字がされます)

▲一覧にもどる

 

スポンサーリンク

同行援護の改定事項

訪問系障害福祉サービスのうち、同行援護の改定事項は、以下のとおりです。

 

 

 

①:基本報酬の見直し

算定項目 2024年4月以前 2024年4月以降
30分未満 190単位 191単位
30分以上1時間未満 300単位 302単位
1時間以上1時間30分未満 433単位 436単位
1時間30分以上2時間未満 498単位 501単位
2時間以上2時間30分未満 563単位 556単位
2時間30分以上3時間未満 628単位 632単位
3時間以上 693単位に30分を増すごとに+65単位 697単位に30分を増すごとに+66単位

【令和6年度改定対応】同行援護の「単位数」一覧|基本報酬・加算・減算まとめ

▲一覧にもどる

 

②:特定事業所加算の加算要件の見直し

  • 専門的な支援技術を有する人材を配置した事業所を評価できるように、加算要件の「良質な人材の確保」の要件の選択肢として、「盲ろう者向け通訳・介助員であり、同行援護従業者の要件を満たしている者」の配置割合を追加する。

算定要件等


(20%加算)

(10%加算)

(10%加算)

(5%加算)
サービス提供体制の整備(研修の計画的実施、情報の的確な伝達等)
良質な人材の確保

  • 介護福祉士の割合 30%以上
  • 実務者研修修了者や介護職員基礎研修課程修了者等の割合 50%以上
  • 常勤の同行援護従事者によるサービス提供 40%以上
  • 同行援護従業者養成研修及び国立リハビリテーションセンター学院視
    覚障害学科修了者等 30%以上
  • 盲ろう者向け通訳・介助員で、同行援護従業者の要件を満たしている
    者 20%以上
重度障害者への対応(区分5以上である者及び喀痰吸引等を必要とする者の占める割合が30%以上)
中重度障害者への対応(区分4以上である者及び喀痰吸引等を必要とする者の占める割合が50%以上)

▲一覧にもどる

 

スポンサーリンク

行動援護の改定事項

訪問系障害福祉サービスのうち、行動援護の改定事項は、以下のとおりです。

 

 

 

①:基本報酬の見直し

算定項目 2024年4月以前 2024年4月以降
30分未満 258単位 288単位
30分以上1時間未満 407単位 437単位
1時間以上1時間30分未満 592単位 619単位
1時間30分以上2時間未満 741単位 762単位
2時間以上2時間30分未満 891単位 905単位
2時間30分以上3時間未満 1,040単位 1,047単位
3時間以上3時間30分未満 1,191単位 1,191単位
3時間30分以上4時間未満 1,340単位 1,334単位
4時間以上4時間30分未満 1,491単位 1,479単位
4時間30分以上5時間未満 1,641単位 1,623単位
5時間以上5時間30分未満 1,791単位 1,764単位
5時間30分以上6時間未満 1,940単位 1,904単位
6時間以上6時間30分未満 2,091単位 2,046単位
6時間30分以上7時間未満 2,240単位 2,192単位
7時間以上7時間30分未満 2,391単位 2,340単位
7時間30分以上 2,540単位 2,485単位

【令和6年度改定対応】行動援護の「単位数」一覧|基本報酬・加算・減算まとめ

▲一覧にもどる

 

②:特定事業所加算の加算要件の見直し

  • 加算要件の「サービスの提供体制の整備」に、強度行動障害を有する者に対しての医療・教育等の関係機関との連携に関する要件を追加する。
  • 加算要件の「良質な人材の確保」の要件の選択肢として、「中核的人材養成研修を修了したサービス提供責任者の人数」を追加する。
  • 加算要件の「重度障害者への対応」の選択肢として、特に専門的な支援技術を必要とする「行動関連項目18点以上の者」を追加する。

算定要件等


(20%加算)

(10%加算)

(10%加算)

(5%加算)
サービス提供体制の整備

  • 研修の計画的実施、情報の的確な伝達等
  • サービス提供責任者が行動援護計画、支援計画シート及び支援手順書の作成及び利用者に対する交付の際、医療機関、教育機関等と連絡及び調整を行い、当該関係機関から利用者に関する必要な情報の提供を受けていること。

※ 令和6年3月31日時点で、特定事業所加算を受けている事業所については、3年間の経過措置を設ける。

良質な人材の確保

  • 介護福祉士の割合 30%以上
  • 実務者研修修了者や介護職員基礎研修課程修了者等の割合 50%以上
  • 常勤の行動援護従事者によるサービス提供 40%以上
  • サービス提供責任者のうち1人以上が中核的人材育成研修を修了した者
重度障害者への対応(区分5以上である者、喀痰吸引等を必要とする者及び行動関連項目合計点数が18点以上である者の占める割合が30%以上)
中重度障害者への対応(区分4以上である者及び喀痰吸引等を必要とする者の占める割合が50%以上)

▲一覧にもどる

 

③:行動援護のサービス提供責任者等の要件に係る経過措置の延長

  • 行動援護のサービス提供責任者及び従業者の要件における、「介護福祉士や実務者研修修了者等を行動援護従業者養成研修課程修了者とみなす」という経過措置について、令和9年3月31日まで延長し、その後廃止する。

▲一覧にもどる

 

スポンサーリンク

さいごに:運営規程および重要事項説明書を変更しよう

今回は、訪問系障害福祉サービスの令和6年度報酬改定の内容を詳しく紹介しました。

報酬改定に伴い基準省令(指定基準)が変更になった個所については、運営規程および重要事項説明書にも追記・変更を加えておきましょう。

また、既存の利用者に対しては、新しい料金表等を記載した重要事項説明書の変更同意書をもとに利用者に説明・同意を得て取り交わすようにしてください。

訪問系障害福祉サービス(居宅介護・重度訪問介護)用「令和6年度報酬改定に伴う重要事項説明書変更に係る同意書」ひな形テンプレート

 

※訪問介護における令和6年度報酬改定の内容を知りたい方は、あわせて以下をチェックしておきましょう。

訪問介護の令和6年度報酬改定まとめ|変更内容と事業所がやるべきことを解説

タイトルとURLをコピーしました