【指導の基本】ヘルパーとの「同行訪問」でチェックすべき16項目。

訪問介護の同行訪問 指導の基本

 

今度ヘルパーさんと同行訪問することになったんだけど

どこをチェックしたら良いかわからない・・・

 

同行訪問って具体的どう進めていったら良いの?難しい・・・

 

ヘルパーさんへの指導育成は「同行訪問」から始まります。

訪問介護ではめちゃくちゃ大事です。

でも、進め方や注意点を教えてもらうことって無いよね。

 

てことで今回は

  • ヘルパーとの同行訪問の進め方
  • 同行訪問チェックリスト
  • 同行訪問をする際の注意点

 

を解説していきます。サービス提供責任者の方は特に参考にしてみてくださいね!

 

 

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本記事の信頼性
  • 介護業界11年目のちょいベテランで現役の管理者兼サービス提供責任者が執筆しています。
  • 保有資格:ヘルパー2級、基礎研修、社会福祉士、同行援護、全身性ガイドヘルパー、ほか
  • 制度などの解説記事は「厚生労働省の一次情報」をもとにしています。

 

ヘルパーへ指導すべき「同行訪問チェックリスト」16項目

チェックリスト

 

訪問介護では初回訪問などの際に、サービス提供責任者がヘルパーと同行訪問を行います。

同行訪問をしっかりと行ってくれる訪問介護事業所では、優秀な人材に育ちやすくヘルパーの離職率も低い傾向にあります。

私の経験から同行訪問チェックリストを作成しました。

それは下記の16項目になります。

 

  1. 「訪問介護の範囲」は理解できているか
  2. 「利用者の基本情報」を把握できているか
  3. 「サービス内容」を理解できているか
  4. 「身だしなみ」は整っているか
  5. 「言葉使い」は適切か
  6. 「マナー」は守れているか
  7. 「メモ」はとっているか
  8. 「傾聴」はできているか
  9. 「状態観察」はできているか
  10. 「感染症対策」はできているか
  11. 「物品の取り扱い方」は適切か
  12. 「サービス実施記録」は正しく書けているか
  13. 「報告の仕方」は適切か
  14. 「守秘義務」を理解しているか
  15. 「価値観の違い」理解できているか
  16. 「おせっかい」をしていないか

 

それぞれ見ていきましょう!

 

 

①「訪問介護の範囲」は理解できているか

訪問介護は介護保険法にもとづいた介護保険制度におけるサービスですので、法令を守ることは当然の職務になります。

介護保険サービスで「できること」「できないこと」への理解を深める必要があり、決してヘルパー自身による拡大解釈はしてはいけません。

そのためサービス提供責任者はヘルパーに対して生活援助、身体介護、医療行為についての範囲をしっかり理解させる必要があります。

下記にまとめてますので参考にしてみてください。

>>生活援助の範囲を知る

>>身体介護について知る

>>医療行為の範囲を知る

 

 

②「利用者の基本情報」を把握できているか

利用者の氏名や住所、生活歴、既往歴、家族構成、住宅環境、サービスの目標、など、最低限で良いので把握した上でサービスを提供する必要があります。

そのためヘルパーには、アセスメント、訪問介護計画書を周知しておくと良いです。

サービス提供責任者は忙しいこともあって、ヘルパーとの基本情報の共有を怠りがちですが、現場のヘルパーが知らないことが多すぎると事業所としての体制を疑われますので注意が必要です。

 

 

③「サービス内容」を理解できているか

担当者会議で決められたサービス内容の説明をヘルパーへ行います。

サービス提供責任者は手順書を作成し、それをもとにヘルパーへの説明を行います。

細かいところは利用者宅で説明を行うことができるように、ヘルパーが訪問する前にサービス提供責任者がケアに入って、説明することができるようにしましょう。

 

 

④「身だしなみ」は整っているか

会社指定の制服があれば制服を着用し、なければ動きやすい服装にしましょう。

その他にも髪やひげ、においにも気を配っておく必要があります。

また訪問介護は身分証の携帯義務がありますので、ヘルパーひとりひとりに作成して渡しておく必要があります。

 

身だしなみについては下記で詳しく解説してますので参考にしてみてください。

>>身だしなみの整え方のポイントを知る

 

 

⑤「言葉使い」は適切か

ヘルパーは利用者を敬った言葉使いをする必要があります。慣れてくればタメ口になってしまったり、馴れ馴れしい話し方になってしまうこともありますので注意しておくことが大事です。

また、丁寧すぎたり、へりくだりすぎた話し方をすると、利用者が委縮したり、利用者の方が立場が上だと勘違いしたりすることもあります。

そのため、適度な距離感での言葉使いを意識してバランスをとることが重要だということも同時に指導しましょう。

 

 

⑥「マナー」は守れているか

細かいところになりますがマナーを守ることもヘルパーにとっては大事な要素になります。

例えば「畳のヘリは踏まない」、「靴をきれいに並べる」などを行えているかを指導します。

 

 

⑦「メモ」はとっているか

利用者の方々は当然ながら、一人ひとり何から何まで違いがあります。サービス内容や注意点、性格や家の形状などあらゆることが違うため、メモを取る習慣をつけておくよう指導する必要があります。

ヘルパーの中にはメモをとっても良いのか分からず気を使う人もいるため、サービス提供責任者が事前にメモを取るように伝えてあげましょう。

(利用者によってはメモを取ることを嫌がる方もいるので注意してくださいね。)

 

 

⑧「傾聴」はできているか

訪問介護において傾聴はとても大事な技術のひとつになります。

単に利用者の話を聞くというわけではなく、利用者の心情に寄り添い、尊重する姿勢が大切なのです。

「傾聴」については相談援助の基本原則であるバイステックの7原則をヘルパーに指導すると良いです。

 

下記で詳しく解説してますのでご参考ください。

>>介護職も知っておきたいコミュニケーション技術『バイスティックの7原則』とは?

 

 

⑨「状態観察」はできているか

訪問介護は限られた時間の中で利用者の異常の発見をしなければなりません。

そのため「利用者の状態」や「利用者をとりまく環境」を常に観察する必要があることを指導します。

 

観察のポイントを下記で詳しく解説してますのでご参考ください。

>>観察力を高める方法

 

 

⑩「感染症対策」はできているか

ヘルパーは感染症対策を行う必要があります。

利用者宅を訪問した時、帰る時は手洗いの徹底、必要時にはゴム手袋を着用するなどの感染症対策を指導します。

 

下記により詳しく解説していますので参考にしてみてください。

>>感染症対策、予防方法の基本を知る

 

 

⑪「物品の取り扱い方」は適切か

サービス提供時に使った品物は元の場所に戻すように指導します。

特に、台所で調理を行ったときは、気を付ける必要があります。包丁や調味料、鍋やフライパン、ボールなどの調理器具、食器や食材等です。

元の場所に戻していない場合、利用者家族や、ヘルパーが使うときに時間を要します。

他にも視覚障害などがある利用者は、物の置き場所が変わると重大な事故につながる可能性もありますので特に注意して指導しましょう。

 

 

⑫「サービス実施記録」は正しく書けているか

ヘルパーは実施記録をおざなりにしがちです。ですが実施記録は公文書扱いになりますのでしっかりと指導しておく必要があります。

記録簿はきちんと意味が伝わるように、訪問中の状態や出来事を記載し、間違えている部分には訂正印を押すように指導します。

下記にポイントをまとめてますので良かったら参考にしてみてください。

>>サービス実施記録の注意すべき3つのポイント

 

 

⑬「報告の仕方」は適切か

利用者の状態変化などをサービス提供責任者に報告する必要があることを指導します。

同時に、報告は「抽象的な表現ではなく具体的に伝えること」を意識させましょう。

 

また新人ヘルパーの場合「どこまでの内容を報告すれば良いか分からない・・・」といった悩みを抱えがちなので、新人の場合はどのような内容でも報告するように伝えます。極端な話、毎回のサービス後に報告をするぐらいで良いです。

その場合、サービス提供責任者の負担は大きくなりますが、決して鬱陶しい態度をとってはなりません。ヘルパーが報告をしてくれなくなりますので注意が必要です。

 

 

⑭「守秘義務」を理解しているか

“利用者宅で知りえた秘密は他言しない”は基本中の基本です。

必要のない部屋に入らない。必要のない引き出しや物入、押し入れは開けない。郵便物はご本人の許可なく触らない。等、注意するよう指導します。

また、利用者宅で知りえた情報に関しては、事務所で管理者やサービス提供責任者、ヘルパー同士での情報交換を行う以外には話さないように徹底させなければなりません。

ましてや道端や店舗、居酒屋などで話すなんてことをしないように指導していきましょう。

 

プライバシーについて下記に解説していますので良かったら合わせて読んでみてくださいね。

>>訪問介護におけるプライバシーについて知る

 

 

⑮「価値観の違い」を理解できているか

ヘルパーと利用者の価値観の違いはトラブルを誘引する要素のひとつです。

「私はこういう風にしています。」

「これはいらないものだと思いました。」

とヘルパーが言うことがあります。

しかし、それはそのヘルパーの価値観であって利用者の価値観ではありません。

例えば物の価値観であれば、ヘルパーがごみと思っていたものは利用者にとって大事なものだったりするので、処分する前には必ず利用者への確認が必要です。

自分と他人は価値観が違っているのが当然で、その価値観の違いは尊重されるべきものだ

ということをヘルパーに理解させなければなりません。

価値観の違いが分からない場合は、利用者も困惑してしまい、ヘルパーが入れなくなることもあるのでしっかりと説明しましょう。

 

 

⑯「おせっかい」をしていないか

これは、非常に重要です。

いわゆる「暴走ヘルパー」はお節介が原因であることが多々あります。

例えば

「利用者は一人暮らしで大変だろうから、自分の家で調理したものを持っていこう。」だったり

「困っているようだったから買ってきた。」だったり

たしかに、困ってはいるのでしょうが「このヘルパーさんはここまでしてくれたけど、このヘルパーさんはしてくれない。」といったことが発生すると、他のヘルパーが入ることができなくなってしまいます。

また病気などでヘルパーが休んだ場合にサービス提供が滞ってしまい困るのは利用者です。

そのため依存心を生むようなサービス提供は避けなければなりません。

 

訪問介護サービスはあくまでも自立支援であって、余計なお節介は自立を阻害するということを

余計なお節介をしがちなヘルパーに対しては指導し理解をもとめる必要があります。

 

【8stepで解説】訪問介護における同行訪問の進め方

ステップ

では次は同行訪問をサービス提供責任者がおこなう際のフローをstepごとに見ていきましょう。

 

  • STEP1
    ヘルパーの選定

     

    利用者の状態、意向、ヘルパーの性格やシフトなどを考慮し、ヘルパーの選定を行います。

     

    サービス提供責任者は普段からヘルパーの性格やスキルを把握しておきましょう。

  • STEP2
    事前の打ち合わせ

     

    事前の打ち合わせでは下記の書類を説明します。

    • アセスメント
    • 訪問介護計画書
    • 手順書

    利用者情報、注意点、サービス内容、サービスの目的を明確に伝えます。

    サービス目的をしっかり伝えることはヘルパーに目的意識を持たせる意味もあります。

    要はお手伝いさんではなくプロとしての意識を高めるということです。

     

    事前打ち合わせは直接面談することが望ましいです。

    その方がヘルパーさんも安心してくれますので。

    難しい場合は、電話などできる限り「話す」ことを心がけましょう!

  • STEP3
    利用者に了解を得る

     

    あらかじめ利用者には2人で訪問することになることを伝えておきます。

    3日前くらいには伝えておくと良いです。

     

    アポイント無しで訪問するのは止めましょうね。信頼を失ってしまうこともあります・・・

  • STEP4
    初回同行訪問

     

    初回の同行訪問は

    サービス提供責任者がサービスを実施して、ヘルパーには見ておいてもらうようにします

    メモを取らせながら、最初から最後までのサービスの流れを客観的に見てもらいましょう。

     

    手順書で伝えきれない細かい部分を伝えながら同行を進めていきます。

  • STEP5
    フィードバック

     

    同行訪問が終了したら必ずフィードバックを行います。

    サービスの「疑問点」や「不安に感じた部分」を重点的に聞き、次回の同行訪問に活かしていきます。

     

    利用者宅では伝えきれなかったことはフィードバック時に伝えましょう。

  • STEP6
    2回目以降の同行訪問

     

    同行訪問は初回だけではなく何度か行った方が良いです

    2回目以降の同行訪問ではヘルパーがサービス提供を行い、サービス提供責任者がチェックするような形で行っていきます。

     

    基本的にサービス提供責任者は手伝わないようにするように意識します。

    今後はヘルパーが一人で訪問し、限られた時間内でサービスを終えなければなりませんので手を出してしまうと台無しになってしまいます。

     

    また身体介護の場合、利用者で練習するということはなかなかできませんので、事務所で仮想の身体介護研修をするなども行うと良いです。

     

    同行訪問をしっかり行わない訪問介護事業所は多いです・・・

    ヘルパーさんの不満のもとになりますので要注意です。

  • STEP7
    2回目以降のフィードバック

     

    フィードバックは同行訪問をおこなう度に実施します。できればその日のうちに行いましょう。

    ヘルパーの中には実際にサービスを行ってみると、思っていたよりもできない自分に自信を無くしてしまうことも珍しくありません。

    注意するだけではなく褒めることも忘れずにフィードバックは行いましょう。

     

    ホメられるとモチベーションが上がります!

  • STEP8
    ひとり立ち

     

    ヘルパーが同行訪問をはなれ「ひとり立ち」します。

    だからといって指導は終わるわけではありません。

     

    定期的な報連相、または愚痴や悩みを聞くこともヘルパーへの指導の一環となります。

    ヘルパーとコミュニケーションを常に取り続けるように意識しましょう。

 

このようにして同行訪問は進めていきます。

同行訪問をかなり丁寧におこなうことでヘルパーさんの気持ちをつかむことができます。←めっちゃ大事

 

 

まとめ

今回はヘルパーの具体的な指導項目を16個解説しました。

  1. 「訪問介護の範囲」は理解できているか
  2. 「利用者の基本情報」を把握できているか
  3. 「サービス内容」を理解できているか
  4. 「身だしなみ」は整っているか
  5. 「言葉使い」は適切か
  6. 「マナー」は守れているか
  7. 「メモ」はとっているか
  8. 「傾聴」はできているか
  9. 「状態観察」はできているか
  10. 「感染症対策」はできているか
  11. 「物品の取り扱い方」は適切か
  12. 「サービス実施記録」は正しく書けているか
  13. 「報告の仕方」は適切か
  14. 「守秘義務」を理解しているか
  15. 「価値観の違い」理解できているか
  16. 「おせっかい」をしていないか

 

結構多いですが、この16項目をおさえて指導してみてください。指導に終わりはありませんが、質の高い介護の提供のためには必要不可欠なことです。

当サイトではサービス提供責任者の初心者向けに『業務マニュアル』を無料で公開しています。

かなり参考になると思いますので下記をぜひチェックしておきましょう。

 

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