【すぐつかえる】訪問介護のアセスメントの実践手順を5stepで完全解説

 

訪問介護 アセスメント 手順

 

  • アセスメントって具体的に何をどうすれば良いのかわからない
  • そもそもアセスメントって何?
  • なんとなくアセスメントシートを埋めるだけになってる…

 

訪問介護のアセスメントはサービス提供責任者の超重要な仕事のひとつです。

アセスメント能力が高ければ、サービスの質も比例するように高くなります。

とはいえ、アセスメントの方法を教えてもらえず困っているサービス提供責任者は多いですよね。

 

そこで今回はアセスメントの実践的な手法を5stepでわかりやすく解説していきます。

Step通りに進めることで、明日から“つかえる”アセスメント能力が手に入ります。

 

アセスメントシートの完成例も用意していますので参考にしてくださいね。

(※実地指導で指摘されなかったので信頼性はあると思います。)

※アセスメントの実践手順をすぐに知りたい!って方は下記から読み飛ばしてください。

アセスメント5step手順へジャンプ

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本記事の信頼性
  • 介護業界11年目、現役の管理者兼サービス提供責任者が執筆しています。
  • 保有資格:ヘルパー2級、基礎研修、社会福祉士、同行援護、全身性ガイドヘルパー、ほか
  • 制度などの解説は「厚生労働省の一次情報」をもとにしています。

訪問介護のアセスメントは「課題分析」のこと

訪問介護 アセスメント 課題分析

 

訪問介護のアセスメントとは『課題分析』のことを指します。

利用者のADLや周辺状況(既往歴、生活歴、介護力、趣味など)の情報を収集し、「在宅生活を継続するために問題になっていることは何か?」を分析していきます。

そもそも訪問介護を利用するということは、生活する上で何かしらの問題が必ずあるのです。

アセスメントは単に情報を集めるだけではないと良く理解しておきましょう。

 

ちなみに初回アセスメントは「契約時」や「サービス担当者会議」で行うことが多いです。

 

初回以降の再アセスメントのタイミングは下記のとおり。

  • 利用者の状態変化があったとき
  • 要介護度の変更があったとき
  • 訪問介護計画を見直すとき

 

【補足】ADLとは?

ADLは主に下記の2つに分けられます。

  • BADL(基本的日常生活動作)・・・食事、更衣、排泄、入浴、整容、起居動作など
  • IADL(手段的日常生活動作)・・・掃除、料理、買い物、洗濯、金銭管理など

 

アセスメントは訪問介護計画のベースとなる

 

訪問介護サービスの土台となる訪問介護計画は、アセスメントをベースに作成します。

そのためアセスメントは「どうすれば利用者が自立した生活が送れるのか」といった視点で分析しましょう。

 

  • 利用者・家族の希望・目標
  • 利用者のニーズや課題

 

これらを解決するために必要なサービスを検討し、訪問介護計画に反映することでアセスメントは意味のあるものになります。

 

アセスメントは訪問介護としての「役割」を明確するためにも必要なのです。

 

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アセスメントシートを利用して「可視化」する

訪問介護 モニタリングシート

 

アセスメントは利用者の状態や状況、解決すべき課題を可視化するために『アセスメントシート』を使用して実施します。

アセスメントシートは厚生労働省が定めている課題分析標準項目である「基本情報に関する項目」「課題分析に関する項目」の全23項目から構成されています。

具体的な内容を紹介しておきます。

 

【基本情報に関する項目】

 

①基本情報受付日時、受付対応者、受付方法等の情報、利用者の基本情報(氏名、性別、生年月日、住所・電話番号等の連絡先)、利用者以外の家族等の基本情報について
②生活状況利用者の現在の生活状況や生活歴
③利用者の被保険者情報利用者の被保険者情報(介護保険、医療保険、生活保護、身体障害者手帳の有無など)
④現在利用している介護サービス等の状況介護保険給付の内外を問わず、利用者が現在受けているサービスの状況
⑤認知症高齢者日常生活自立度自立ランクⅠ〜Mの認知症の方の日常生活自立度
⑥障害高齢者の日常生活自立度ランクJ〜Cの日常生活自立度(寝たきり度)
⑦主訴利用者や家族の主訴・要望
⑧認定情報利用者の要介護度区分などの認定結果情報
⑨課題分析(アセスメント)理由当該課題分析(アセスメント)の理由(初回、定期、 退院退所時等)について

 

【課題分析(アセスメント)に関する項目】

 

⑩健康状態利用者の健康状態(既往歴、主傷病、症状、痛み等)についての項目
⑪ADL(日常生活動作)寝返り、起きあがり、移乗、歩行、着衣、入浴、 排泄等に関する項目
⑫IADL(手段的日常生活動作)調理、掃除、買物、金銭管理、服薬状況等に関する項目
⑬認知日常の意思決定を行うための認知能力の程度に関する項目
⑭コミュニケーション能力意思の伝達、視力、聴力等のコミュニケーションに関する項目
⑮社会との関わり社会との関わり(社会的活動への参加意欲、社会との関わりの変化、喪失感や孤独感等)に関する項目
⑯排尿・排便失禁の状況、排尿排泄後の後始末、コントロール方法、頻度などに関する項目
⑰褥瘡・皮膚の問題褥瘡、皮膚の清潔状況などの項目
⑱口腔衛生歯や口腔内の状態、衛生に関する項目
⑲食事摂取栄養、食事回数、水分量などに関する項目
⑳問題行動暴言暴行、徘徊、介護の抵抗、収集癖、火の不始末、不潔行為、異食行動などの行動に関する項目
㉑介護力介護者の有無や介護意思などの介護力に関する項目
㉒居住環境利用者の居住環境、住宅改修の必要性、危険個所などついての記載
㉓特別な状況虐待やターミナルケアに関する項目

 

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【すぐつかえる】アセスメントの実践手順を5stepで解説

訪問介護 アセスメント 実践手順

 

ここではアセスメントを実際にどのような手順で行うのかを5stepで解説していきます。

※今回は新規利用者の初回アセスメントを想定しています。

 

アセスメント手順

 

  • STEP1
    事前情報の収集

    ケアマネから事前に利用者情報を収集しておきます。

  • STEP2
    ヒアリング内容を決める

    訪問前に重点的にヒアリングする内容を決めておきます。

  • STEP3
    ヒアリング&行為分析

    利用者へのヒアリング&行為分析をおこないます。

  • STEP4
    課題の優先順位をつける

    解決すべき課題の優先順位をつけます。

  • STEP5
    訪問介護計画へ反映

    アセスメントシートを完成させ、訪問介護計画へ反映します。

初心者にも分かるように嚙み砕いて説明しますね。

 

【step1】ケアマネから事前に利用者情報を収集しておく

モニタリング手順 Step1

 

訪問前にケアマネからフェイスシートやケアプランをもらえるので、分かる範囲でアセスメントシートに記入しておきます。

もしケアマネから書類をもらえない場合は、口頭で情報を収集します。

  • 生活状況
  • 家族構成・介護力
  • 病歴・健康状態
  • ADL

少なくとも、これらの情報は必ず得ておきましょう。

 

なぜ事前の情報収集が必要?

理由は、利用者はケアマネからすでにアセスメントされているので、「ケアマネジャーからも同じ質問をされた」ということが起こるからです。初対面の印象が悪くならないように注意しておきましょう。

 

【step2】訪問前に重点的にヒアリングする内容を決めておく

モニタリング手順 Step2

 

事前情報をもとに訪問介護としてのヒアリング内容や観察ポイントを決めておきます

  • 脳梗塞後の後遺症があるようなので、身体機能を重点的に観察しよう
  • 調理を希望しているようなので、好き嫌いや調理能力を重点的にヒアリングしよう
  • 家族との関係性を観察しておいた方が良さそうだな
  • 利用者の問題行動について家族からも話を聞いてみよう
  • 嚥下力が落ちているようなので、普段の食事形態や量を詳しく聞いておこう

こんな感じで考えておくとスムーズにアセスメントを進めれます。

 

【step3】利用者へヒアリング&行為分析をおこなう

モニタリング手順 Step3

 

利用者宅へ訪問し、事前に決めていたヒアリング内容や観察ポイントをもとにアセスメントを行います。

ヒアリングと行為分析のポイントは下記のとおり。

 

『ヒアリング』のポイント

利用者へのヒアリングは会話の流れで行うことがポイントです。

 

【例①】

  • 「生活歴を教えてください」と聞くのではなく、世間話の最中に「どちらでお生まれになったんですか?昔はどのようなお仕事をされていたんですか?」と聞いていきます。

【例②】

  • 「右手首は回りますか?右足は上がりますか?」と質問するのではなく、「棚の荷物を下ろすことはできますか?その時に体に痛みってありますか?」等と質問することで利用者にとって答えやすいようになります。

 

会話が続かない・・・と思ったら利用者が「自ら考えて答える」ような質問の仕方をしてみると良いです。

 

『行為分析』のポイント

行為分析は利用者の残存機能を明確にするために行います。

要するに、利用者の『できる動作』『できない動作』『介助すればできる動作』を探るということです。

そのためにはADLごとに細かく見ていく必要があります。

 

掃除、洗濯、排泄、入浴などのADLは『一連の動作の積み重ね』で成り立っています。

例えば

【居室掃除の場合】

  1. 道具を準備する
  2. 雑巾を濡らして絞る
  3. 家具・テーブルの拭き掃除を行う
  4. 床の掃除機をかける
  5. 床の拭き掃除を行う
  6. 身の回りの物を片づける
  7. 道具を片づける
  8. 雑巾を洗い干す

居室掃除は8つの動作から成り立っていることが分かります。

この中で

  • 3、6は『できる動作』
  • 4、5は『できない動作』
  • 1、2、7、8は『介助すればできる動作』

というように動作ごとに分析することで能力を可視化することができます。

行為分析をすることで「できること」は利用者自身で行い、「介助すればできること」は自立に向けたサービスへつなげることが可能となるのです。

 

このように利用者の「できないこと」だけではなく「できること」にも目を向けることがめちゃくちゃ大事です。行為分析なしに自立支援はできません。

 

【step4】解決すべき課題の優先順位をつける

モニタリング手順 Step4

 

利用者の生活課題が複数あったとして、すべての課題が同じレベルで困っているわけではありません

健康に直結する課題や衣食住など生活基盤にかんする課題などさまざまです。

まずはどの課題から解決する必要性があるのかを検討し、優先順位をつけることで効果的なサービスが提供できます。

 

【step5】アセスメントシートを完成させ、訪問介護計画へ反映する

モニタリング手順 Step5

 

アセスメントシートは誰が読んでも分かりやすいように記入し完成させます。(※完成例をあとで載せてます)

そして、アセスメントで得られた情報を訪問介護計画書に落とし込み、サービスを開始します。

 

※訪問介護計画書の作成方法については下記を参考にしてください。

参考:【記入例あり】訪問介護計画書の作成ガイド

 

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【完成例】アセスメントシートの記入例を紹介

 

最後にアセスメントシートの記入例を紹介しておきます。

 

下記は私の事業所で実際に使用しているアセスメントシートです。

仮想の利用者で記入してみましたので参考にしてみてください。

行政からの実地指導でも注意されませんでしたので信頼性はあると思います。

 

\ クリックすると拡大します /

アセスメントシート①アセスメントシート②アセスメントシート③アセスメントシート④

 

※ちなみにアセスメントシートのひな型が欲しい方は下記からどうぞ。

>>アセスメントシートの無料テンプレはこちら

 

自治体によってはアセスメントシートを指定している場合もあるので注意してくださいね!

 

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さいごに

今回は訪問介護におけるアセスメントについて解説しました。

新人のサービス提供責任者だと慣れないアセスメントに困ることも多いと思います。

ぜひ本記事のポイントをご活用いただければと思います!

 

当サイトではサービス提供責任者の初心者向けに業務マニュアルを無料で公開しています。

良かったら下記から参考にしてみてください!

 

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