訪問介護の「2人介助加算」とは?算定要件と5つの注意点

訪問介護 2人介助加算

 

担当している利用者さんがヘルパー1人対応では難しくなってきてる・・・

2人対応に変えたら、2人介助加算って算定しても良いの?

 

こんな疑問を感じている方は多いです。

訪問介護では、利用者の状態によりヘルパー1人対応が難しいケースもあります。

とはいえ、どのような利用者であれば2人介助加算の対象となるのか判断が難しいところです。

 

そこで今回は

  • 2人介助加算の対象利用者3パターン
  • 具体的な対象となるケース
  • 算定するうえでの注意点
  • 障害福祉サービスでの取り扱い

について初心者にも分かりやすく解説していきます。

 

 

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本記事の信頼性
  • 介護業界11年目、現役の管理者兼サービス提供責任者が執筆しています。
  • 保有資格:ヘルパー2級、基礎研修、社会福祉士、同行援護、全身性ガイドヘルパー、ほか
  • 制度などの解説は「厚生労働省の一次情報」をもとにしています。

訪問介護の「2人介助加算」とは?対象となる利用者3パターン

2人介助加算 対象利用者

 

訪問介護の2人介助加算は、利用者の身体の理由などにより、1人の利用者に対して同時に2人の訪問介護員がサービス提供をした場合に取得できる加算です。(所定単位数の200%)

 

具体的に対象となる利用者は下記の3パータンです。

 

 

  1. 利用者の身体的理由により一人の訪問介護員等による訪問介護が困難と認められる場合
  2. 暴力行為、著しい迷惑行為、器物破損行為等が認められる場合
  3. その他利用者の状況等から判断して、1または2に準ずると認められる場合

厚生労働省告示二十三号より引用

 

2人介助加算の対象となる具体的ケース

 

厚生労働省の告示ではイマイチ理解できない。

もう少し具体例を教えてほしい・・・

と思いますよね。

ここでは具体的に2人介助加算の対象となるケースを紹介していきます。

 

  • 体が大きく重い利用者への入浴介助などの身体介護
  • エレベーターのないマンション2階以上の部屋に住む、歩行困難な利用者への外出介助
  • 認知症がある利用者がヘルパーに対して暴力行為や物を投げたりするケース

 

こういったケースは2人介助加算の対象となります。

他にも、厚生労働省告示の2「著しい迷惑行為」について岡山県では下記ケースを算定対象事例としています。

 

 

(Q81)

盗難妄想のある利用者(訪問介護員等が帰る都度、訪問介護員等が盗んだと別居家族宅へ通報する。)に対する訪問介護において(盗難行為がないことを実証する目的で)2人の訪問介護員等による訪問介護を行うことを家族等の同意を得て行う場合、100分の200に相当する単位数を算定できるか

(答)

告示23号二のロ「著しい迷惑行為」に該当するものとして100分の200に相当する単位数を算定できる

平成21年岡山県保健福祉部長寿社会対策課「訪問介護QAとりまとめ集」

 

 

「1人のヘルパーではサービス提供ができない」ことが重要なので、例えば、単なる「安全確保」のために2人でサービス提供をしたなどの場合は原則算定はできないと考えておきましょう。

 

 

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2人介助加算を算定する上で注意したい5つのこと

2人介助加算 注意点

 

2人介助加算を算定する際には下記5つに注意してください。

 

5つの注意点
  1. 利用者または家族の同意が前提条件
  2. 2人のヘルパーが「同時」に介助しているか?
  3. 2人で介助している「時間」のみ算定できる
  4. 計画への位置づけは必須
  5. 通院等乗降介助では算定できない

 

① 利用者または家族の同意が前提条件

 

2人のヘルパーによるサービス提供について、利用者またはその家族などから「同意」を得なければなりません。

利用料も「2倍」になりますので丁寧に説明しておきましょう

2人介助加算を算定する上での前提条件となります。

 

 

② 2人のヘルパーが「同時」に介助しているか?

2人介助加算 イメージ図

 

2人介助加算は2人のヘルパーが「同時」にサービス提供している場合にのみ算定できます。

 

そのため、下記のようなパターンは算定できませんので注意してください。

算定不可 図

 

このように「1人の利用者に対して複数のヘルパーが交代してサービスを提供した場合」は、2人介助加算の対象とはならず、1回の訪問介護として算定します。

 

 

③ 2人で介助している「時間」のみ算定できる

 

2人介助加算を算定できるのは「2人で介助をしている間のみ」です。

例えば、2人のヘルパーで身体介護を行い、残りの時間を掃除などの生活援助を行ったとします。

この場合、生活援助部分を2人のヘルパーで行ったとしても2人介助加算の算定はできません。

理由は「生活援助部分を2人介助で行うことの必要性がない」からです。

誤って両方ともに2人介助加算を算定すると不正請求となりますので注意しておきましょう。

 

 

④ 計画への位置づけは必須

 

訪問介護サービスは計画に位置付けられていないサービス提供は原則できません。

そのため、ケアプラン・訪問介護計画に2人のヘルパーによるサービス提供を位置付けておく必要があります。

 

注意

訪問介護側の勝手な判断で2人介助加算を算定しないように注意してください。単位数が200%増加しますのでケアマネの行う給付管理に影響があります。

 

 

⑤ 通院等乗降介助では算定できない

 

通院等乗降介助は訪問介護のヘルパーが自ら運転する車で送迎するサービスのことを指します。

参考:訪問介護サービスの一つ「通院等乗降介助」とは?

2人介助加算は通院等乗降介助では算定ができませんので注意しておきましょう。

 

 

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障害福祉サービスにおける「2人介助加算」の取り扱いについて

障害福祉サービス 2人介助加算

 

私のところでは障害福祉サービスも行っているんだけど2人介助加算ってあるの?

と疑問に感じる方は多いです。

 

多くの訪問介護事業所では介護保険だけではなく、居宅介護や重度訪問介護などの障害福祉サービスも一体的に運営しています。

結論からいうと、障害福祉サービス(居宅介護、重度訪問介護)にも2人介助加算はありますし、算定要件は介護保険の訪問介護と同じと考えてOKです。

 

具体的に想定されるケースとしては下記のとおり。

 

  • 全身性障害による重度の四股麻痺がある利用者に対しての移乗、移動などの身体介護
  • 知的障害や精神障害による障害特性によって、パニックの際に激しい自傷や他害があるケース

 

このようなケースは1人のヘルパーによる対応が難しい場合、2人介助加算の算定が可能と考えられます。

(※あくまで例なので実際の運用は各自治体の意見を参考にしてください)

 

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最後に

今回は訪問介護の2人介助加算について解説しました。

サービス提供責任者は加算に関する知識は必須です。

下記で訪問介護の『加算・減算』をわかりやすくまとめてますので合わせてチェックしてみてください。

 

※サービス提供責任者の仕事内容が知りたい方は下記をどうぞ。

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