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重度訪問介護は単価が安い?居宅介護と比較して解説。

重度訪問介護は単価がやすい

 

障害福祉サービスの一つである重度訪問介護は長時間の訪問介護を特徴としたサービスです。

しかし事業者側からすれば「重度訪問介護は単価が安いから・・・」といった理由から敬遠されがちなサービスでもあります。

 

そこで今回は重度訪問介護の単価を同じ障害福祉サービスのひとつである居宅介護(ホームヘルプ)と比較し本当に安いのかを検証してみたいと思います。

 

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この記事を書いた人

ヘルパー会議室編集部

くらたろう

30代男性。大阪府在住。東証一部上場企業が運営する訪問介護事業所に3年従事し、独立。事業所の立ち上げも経験。訪問介護の経験は11年目、現在も介護現場に自ら出つつサービス提供責任者として従事している。ヘルパー・サ責の学ぶ機会が少ないことに懸念を抱き、2018年に訪問介護特化型ポータルサイト「ヘルパー会議室」を設立。

【保有資格】 訪問介護員2級養成研修課程修了/介護職員基礎研修修了/社会福祉士/全身性ガイドヘルパー/同行援護従業者養成研修修了  
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重度訪問介護と居宅介護のサービス単価を比較

電卓 女性

 

では、まず重度訪問介護と居宅介護のサービス単価をそれぞれ見ていきます。

 

重度訪問介護のサービス単価

 

重度訪問介護サービスの基本報酬単価は下記のとおりです。

なお、重度訪問介護のサービス単位はⅠ、Ⅱ、Ⅲの3種類に分けられます。

 

所要時間区分 重度訪問介護Ⅰ 重度訪問介護Ⅱ 重度訪問介護Ⅲ
1時間未満 213単位 201単位 185単位
1時間以上1時間30分未満 317単位 299単位 275単位
1時間30分以上2時間未満 423単位 399単位 367単位
2時間以上2時間30分未満 528単位 498単位 458単位
2時間30分以上3時間未満 634単位 598単位 550単位
3時間以上3時間30分未満 738単位 696単位 640単位
3時間30分以上4時間未満 844単位 796単位 732単位
4時間以上8時間未満 942単位+30分毎に98単位を加算 888単位+30分毎に92単位を加算 817単位+30分毎に85単位を加算
8時間以上12時間未満 1726単位+30分毎に98単位を加算 1624単位+30分毎に92単位を加算 1497単位+30分毎に85単位を加算
12時間以上16時間未満 2510単位+30分毎に92単位を加算 2360単位+30分毎に87単位を加算 2172単位+30分毎に80単位を加算
16時間以上20時間未満 3246単位+30分毎に99単位を加算 3056単位+30分毎に93単位を加算 2818単位+30分毎に86単位を加算
20時間以上24時間未満 4038単位+30分毎に92単位を加算 3800単位+30分毎に87単位を加算 3500単位+30分毎に80単位を加算

※重度訪問介護Ⅰ:障害支援区分6で重度障害者等包括支援対象者(15%加算)

※重度訪問介護Ⅱ:障害支援区分6(8.5%加算)

※重度訪問介護Ⅲ:障害支援区分4~5

※単価は1単位10円を基本として、サービスごと・地域ごとの地域加算を加えた金額になります。

 

居宅介護のサービス単価

 

居宅介護の身体介護を提供した場合の基本報酬単価は下記のとおりです。

所要時間区分 単位
30分未満 255単位
30分以上1時間未満 402単位
1時間以上1時間30分未満 584単位
1時間30分以上2時間未満 666単位
2時間以上2時間30分未満 750単位
2時間30分以上3時間未満 833単位
3時間以上 916単位に30分を増すごとに+83単位

※単価は1単位10円を基本として、サービスごと・地域ごとの地域加算を加えた金額になります。

 

また、居宅介護で家事援助の単価は下記のとおりです。

所要時間区分 単位
30分未満 105単位
30分以上45分未満 152単位
45分以上1時間未満 196単位
1時間以上1時間15分未満 238単位
1時間15分以上1時間30分未満 274単位
1時間30分以上 309単位に15分を増すごとに+35単位

※単価は1単位10円を基本として、サービスごと・地域ごとの地域加算を加えた金額になります。

 

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重度訪問介護は短時間利用の単価が安くなっている

ひらめいた女性

 

ここまで、重度訪問介護と居宅介護の単価を見てきましたが、単価が全然違いますね。

たとえば1時間以上1時間30分未満で身体介護を行った場合だとすると

  • 重度訪問介護Ⅲでは275単位
  • 居宅介護の身体介護では584単位

というように、2倍以上の差があります。

最重度障害が対象の重度訪問介護Ⅰでも317単位。居宅介護よりかなり安いです。

短時間でのサービス利用だと、重度訪問介護の単価は居宅介護と比較すると安くなってしまうことが分かります。

 

重度訪問介護の単価が安い2つの理由

 

先ほど説明したとおり、重度訪問介護を短時間で提供した場合、居宅介護と同じ身体介護を提供したとしても、居宅介護より単価が安くなります。

これは下記2つの理由によるものです。

 

  1. 『長時間設計のサービス』だから
  2. 『身体介護、家事援助、見守りが混在したサービス』だから

 

①『長時間設計のサービス』だから

重度訪問介護は常時介護を必要とする障害者を対象としたサービスのため、長時間利用を前提とした設計構造になっています。

そのため重度訪問介護と居宅介護の単価を比べると

重度訪問介護は長時間向けの安い単価のサービス、居宅介護は短時間で高い単価のサービスになってしまうわけです。

また重度訪問介護の利用料はほぼ公費で賄われていることも大きな要因の一つです。(収入により利用者負担一部あり)

公費で賄われているということはそれだけ財源が必要になります。

そのため長時間のサービスが必要となる重度訪問介護では現状の単価が一杯一杯なのが正直なところだと思います。

 

②『身体介護、家事援助、見守り』が混在したサービスだから

同じ障害福祉サービスの居宅介護だと、身体介護、家事援助、通院介助といったように明確にサービスが区分されており短時間に集中してサービスを提供します。

一方で重度訪問介護は長時間の中で身体介護、家事援助、見守り、などが混在しているサービスです。

つまりサービスの区分が無いので、サービス時間内で身体介護を行っている時間と家事援助を行っている時間が同じ単価になるということです。

そのため重度訪問介護の単価は身体介護を行っている場合は安く感じます

ですが家事援助だとすると少し高い、見守りだとそもそも居宅介護では算定すらできず、見方によっては高くも安くも感じる報酬単価になっています。

要するにすべてを鑑みた平均的な単価設定にしているのですね。

 

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【最後に】重度訪問介護のことをもっと知りたい方へ

今回は重度訪問介護の単価は安いのかを居宅介護と比較し解説しました。

当サイトでは重度訪問介護サービスについてもっと知りたい方に向けて

サービス内容や介護報酬、制度面について詳しく解説した『完全ガイド』を無料で公開しています。

下記から確認できますのでぜひご活用ください。

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