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【障害】居宅介護で「基礎研修課程修了者等」または「重度訪問介護研修修了者」を配置している場合の減算適用について解説

 

今回は、訪問系障害福祉サービスの「居宅介護」において、「基礎研修課程修了者等(旧3級ヘルパーなど)」または「重度訪問介護研修修了者」など減算対象となるヘルパーがいる場合の算定方法等について取り上げます。

減算の取り扱いが若干ややこしいため、居宅介護のヘルパー要件を整理し、国の解釈通知および留意事項通知などをもとに解説していきます。ぜひ参考にしてください。

 

おそらく今回の記事に当てはまる事業所はかなり少なく、あんまり需要はないと思いますが、当サイトにいくつか問い合わせがあったので取り上げました。

介護保険の訪問介護の指定は受けておらず、居宅介護と重度訪問介護のみを運営している事業所などではあり得るかも。

 

注意

本記事は、厚生労働省の解釈通知並びに留意事項通知等を参考に作成しています。できる限り正確な記述に努めていますが、各都道府県等により従業者要件および減算の取り扱いが異なる場合がありますので、本記事と併せて各指定権者への確認をお願いします。

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居宅介護の従業者(ヘルパー)要件を整理

指定居宅介護の提供に当たる従業者(ホームヘルパー)の要件については、厚生労働省告示「指定居宅介護の提供に当たる者としてこども家庭庁長官及び厚生労働大臣が定めるもの等」に示されています。

指定権者により多少異なるものの、概ね以下のとおりとなります。

  • 介護福祉士
  • 実務者研修修了者
  • 廃止前の居宅介護従業者養成研修(旧1級ヘルパー)
  • 居宅介護職員初任者研修課程修了者(旧2級ヘルパー)
  • 介護職員初任者研修課程修了者
  • 障害者居宅介護従業者基礎研修課程修了者(旧3級ヘルパー)
  • 重度訪問介護従業者養成研修課程修了者
  • 生活援助従事者研修課程修了者
  • 実務経験を有する者(※1)
  • 旧外出介護研修修了者(※2)

など。(その他各研修に相当する研修)


 

※1)いわゆる「みなし証明者」のことで、平成18年3月31日において身体障害者居宅介護等事業、知的障害者居宅介護等事業または児童居宅介護等事業に従事した経験を有する者であって、都道府県知事から必要な知識および技術を有すると認める旨の証明書の交付を受けたもののこと。

※2)廃止前の視覚障害者外出介護従業者養成研修、全身性障害者外出介護従業者養成研修および知的障害者外出介護従業者養成研修課程修了者のこと。(これらの研修課程に相当するものとして都道府県知事が認める研修の課程を修了し、当該研修の事業を行った者から当該研修の課程を修了した旨の証明書の交付を受けた者を含む)

上記のとおり、「基礎研修課程修了者等(旧3級ヘルパーなど)」や「重度訪問介護研修修了者」なども居宅介護の従業者要件に入りますが、初任者研修課程修了者等の配置が基本です。

 

また、留意事項通知によれば、重度訪問介護研修修了者がサービス提供を行う場合は、早朝・深夜帯や年末年始などにおいて、一時的に人材確保の観点から市町村がやむを得ないと認める場合に限るものとされています。

 

居宅介護で減算対象となる従業者資格、単位数など

先の従業者要件のうち、減算対象となる従業者資格や単位数などを下表のとおり整理しました。

資格および提供するサービス内容により減算率(単位数)が異なり、また、資格によって報酬算定が可能なサービス内容が異なる場合もあります。

資格 算定単位数など
生活援助従事者研修課程修了者
  • 減算はありませんが、報酬算定は、家事援助および通院等介助(身体介護を伴わない)に限られます。
障害者居宅介護従業者基礎研修課程修了者(旧3級ヘルパー)
  • 身体介護・通院等介助(身体介護を伴う)
    ⇒ 所定単位数の70%で算定(30%減算)
  • 家事援助・通院等介助(身体介護を伴わない)・通院等乗降介助
    ⇒ 所定単位数の90%で算定(10%減算)
実務経験を有する者(みなし証明者)
  • 身体介護・通院等介助(身体介護を伴う)
    ⇒ 所定単位数の70%で算定(30%減算)
  • 家事援助・通院等介助(身体介護を伴わない)・通院等乗降介助
    ⇒ 所定単位数の90%で算定(10%減算)
旧外出介護研修修了者
  • 通院等介助(身体介護を伴う)
    ⇒ 所定単位数の70%で算定(30%減算)
  • 通院等介助(身体介護を伴わない)・通院等乗降介助
    ⇒ 所定単位数の90%で算定(10%減算)

※報酬算定は、通院等介助および通院等乗降介助に限られます。(身体介護や家事援助は算定できません)

重度訪問介護従業者養成研修課程修了者
  • 身体介護・通院等介助(身体介護を伴う)
    ⇒ 所要時間3時間未満の場合は重度訪問介護サービス費の所定単位数、所要時間3時間以上の場合は638単位単位に所要時間3時間から計算して所要時間30分を増すごとに86単位を加算した単位数
  • 家事援助・通院等介助(身体介護を伴わない)・通院等乗降介助
    ⇒ 所定単位数の90%で算定(10%減算)

※身体介護・通院等介助(身体介護を伴う)については、身体障害者の直接支援業務の従事経験を有する者に限られます。

 

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居宅介護計画上予定されている資格の従業者とは異なる資格の従業者がサービス提供を行った場合の減算適用について

居宅介護計画上予定されている資格の従業者とは異なる資格の従業者がサービス提供を行った場合の減算適用の取り扱いは、少し理解が難しいので注意が必要です。以下に、前提となる居宅介護計画上の位置づけと条件分岐ごとの算定単位数をまとめました。

 

※下記の「算定単位数」については、前述の「減算対象従業者資格、単位数表」より確認してください。

サービス種別 居宅介護計画上
の位置づけ
条件分岐 算定単位数
身体介護・通院等介助(身体介護伴う) 初任者研修課程修了者等を派遣予定 基礎研修課程修了者等または旧外出介護研修修了者を派遣 基礎研修課程修了者等又は旧外出介護研修修了者が派遣される単位数
重度訪問介護研修修了者であって身体障害者の直接支援業務の従事経験を有する者を派遣 重度訪問介護研修修了者であって身体障害者の直接支援業務の従事経験を有する者が派遣される場合の単位数
基礎研修課程修了者等または旧外出介護研修修了者を派遣予定 初任者研修課程修了者等を派遣 基礎研修課程修了者等または旧外出介護研修修了者が派遣される場合の単位数
重度訪問介護研修修了者であって身体障害者の直接支援業務の従事経験を有する者を派遣 重度訪問介護研修修了者であって身体障害者の直接支援業務の従事経験を有する者が派遣される場合の単位数
重度訪問介護研修修了者であって身体障害者の直接支援業務の従事経験を有する者を派遣予定 左記以外の居宅介護従業者を派遣 重度訪問介護研修修了者であって身体障害者の直接支援業務の従事経験を有する者が派遣される場合の単位数
家事援助・通院等介助(身体介護伴わない) 初任者研修課程修了者等または生活援助従事者研修課程修了者を派遣予定 左記以外の居宅介護従業者を派遣 基礎研修課程修了者等、重度訪問介護研修修了者または旧外出介護研修修了者が派遣される場合の単位数
基礎研修課程修了者等、重度訪問介護研修修了者または旧外出介護研修修了者を派遣予定 左記以外の居宅介護従業者を派遣 基礎研修課程修了者等、重度訪問介護研修修了者または旧外出介護研修修了者が派遣される場合の単位数
通院等乗降介助 初任者研修課程修了者等を派遣予定 左記以外の居宅介護従業者を派遣 基礎研修課程修了者等、重度訪問介護研修修了者または旧外出介護研修修了者が派遣される場合の単位数
基礎研修課程修了者等、重度訪問介護研修修了者または旧外出介護研修修了者を派遣予定 左記以外の居宅介護従業者を派遣 基礎研修課程修了者等、重度訪問介護研修修了者または旧外出介護研修修了者が派遣される場合の単位数

 

めちゃくちゃ簡単に言うと、

  • 当初の計画と実績においてヘルパーの資格が変更(初任者研修・介護福祉士等→旧ヘルパー3級・重度訪問介護研修等)した場合は当然減算
  • さらに、計画時旧ヘルパー3級・重度訪問介護研修等→実績時初任者研修・介護福祉士等に変更の場合も減算が適用される

ということです。

なんで、計画時が減算対象資格だからといって、実際には初任研修等の通常資格のヘルパーがサービス提供したのに減算されるんだ!?って話なんですが、留意事項通知上そういう規定になっているんです。

 

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居宅介護計画とサービス提供実績記録票の取り扱い

これまで解説してきた居宅介護従業者要件に係る減算については、運営指導時にもきちんと報酬算定(減算)がなされているかを確認されます。その確認書類として重要になるのが、居宅介護計画とサービス提供実績記録票です。(もちろん介護給付費・訓練等給付費請求明細も重要です)

ここでは、減算対象となる資格を有する従業者がサービス提供を行う場合の居宅介護計画およびサービス提供実績記録票の取り扱いについて解説します。

 

居宅介護計画への従業者氏名と種別の記載

基準省令において居宅介護計画の記載事項は具体的に定められていはいませんが、基準の解釈通知および告示の留意事項通知には、担当従業者の氏名および派遣される従業者の種別(保有資格等)を記載することとされています。

これらはあくまで通知において規定されていることですので、指定権者により異なるものではありますが、自事業所に「基礎研修課程修了者等(旧3級ヘルパーなど)」や「重度訪問介護研修修了者」のヘルパーがいる場合であって派遣する場合は、基本的には、当該利用者の居宅介護計画に従業者の氏名と資格を記載しておきましょう。

 

サービス提供実績記録票への資格の併記

(※上記イメージ図は、実際の運用とは異なります)

サービス提供実績記録票は、介護給付費の請求に必要な書類です。サービス提供の都度、実績を記
録し、利用者から確認を受けることとされています。

「基礎研修課程修了者等(旧3級ヘルパーなど)」や「重度訪問介護研修修了者」を派遣する場合は、上記イメージ図のとおり、サービス内容欄に当該従業者の資格(基礎等)または(重訪)を併記します。

また、上記の4日は計画上は初任者研修などの通常資格⇒実績は基礎研修課程修了者等(旧3級ヘルパーなど)に変更した場合、5日はその逆パターンの場合です。4日と5日の家事援助は、両方減算が適用されますので、最下段「内訳(適用単価別)欄」には90%に「2」が記載されます。

⇒サービス提供実績記録票運用マニュアル|記入例・書き方の基本

 

さいごに

今回は、訪問系障害福祉サービスの居宅介護において、減算対象となるヘルパーがいる場合の算定方法等を解説しました。あまり需要はなさそうですが、該当ヘルパーがいる事業所は、「本当は減算しないといけないのに基本報酬で請求していた」といったことがないように注意してくださいね。