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【令和8年度介護報酬改定】期中改定のポイントを総まとめ!訪問介護への影響は?

 

令和8年度は、通常3年ごとに行われる介護報酬改定(令和9年度)を待たず、「期中改定」が実施されます 。本記事では、厚生労働省の資料をもとに、令和8年度期中改定の全体像と、訪問介護事業所が押さえておくべき重要なポイントをわかりやすく解説します。

 

令和8年度介護報酬改定はあくまで「期中改定」ですので、訪問介護の基本報酬や既存の加算、制度等に変更はありません。

 

これらは、本来のサイクルである令和9年度に行われる予定です。今回の主眼は、現場を支える介護従事者のさらなる処遇改善に置かれていて、訪問介護事業所に関係あるのは処遇改善加算のみです。

 

処遇改善加算の拡充(令和8年6月施行)

令和8年度介護報酬改定の最大の目玉は、処遇改善加算の大幅な拡充です。(令和8年6月から施行)

主に以下の措置が講じられます。

月1.0万円の賃上げと対象者の拡大 これまでの介護職員のみから「介護従事者」に拡大され、幅広く月1.0万円(3.3%)の賃上げを実現する措置が実施されます。
上乗せ措置(月0.7万円) 生産性向上や協働化に取り組む事業者の介護職員を対象に、月0.7万円(2.4%)の上乗せ措置が実施されます。これらを合わせると、介護職員にとって最大月1.9万円(6.3%)の賃上げ(定期昇給0.2万円込み)が実現する計算になります。
対象サービスの新設 これまで処遇改善加算の対象外だった「訪問看護」「訪問リハビリテーション」「居宅介護支援・介護予防支援」にも、新たに処遇改善加算が設けられます。

 

改定後の加算率

生産性向上や協働化に取り組む事業者を評価するため、これまでの加算Ⅰ・Ⅱに上乗せする形で「加算Ⅰロ」「加算Ⅱロ」という新しい区分が設けられます。(従来の加算Ⅰ・Ⅱはそれぞれ「加算Ⅰイ」「加算Ⅱイ」)

訪問介護の新しい加算率は以下のとおり。

  • 加算Ⅰイ(旧加算Ⅰ):27.0%
  • 加算Ⅰロ(新設・上乗せ):28.7%
  • 加算Ⅱイ(旧加算Ⅱ):24.9%
  • 加算Ⅱロ(新設・上乗せ):26.6%
  • 加算Ⅲ:20.7%
  • 加算Ⅳ:17.0%

 

上乗せ区分(Ⅰロ、Ⅱロ)を取得するための「令和8年度特例要件」

より高い加算率である「Ⅰロ」や「Ⅱロ」を取得するためには、生産性向上や協働化の取組として「令和8年度特例要件」を満たす必要があります 。

訪問介護などの訪問・通所系サービスの場合、以下のいずれかを満たすことが求められます。

  • ケアプランデータ連携システムへの加入と実績報告(※)
  • 社会福祉連携推進法人に所属していること

※)事務負担への配慮措置として、加算の申請時点では「加入の誓約」でも算定可能です。

 

ケアプランデータ連携システムについて、厚労省介護職員等処遇改善加算に関するQ&Aによると「令和8年度特例要件を満たすに当たっては、ケアプランデータ連携システムへの加入だけではなく、利用することが必要であり、実績報告書において、利用実績について記載することとする。」とのこと。なので、加入だけではダメで、利用しないといけないようです・・・。

 

処遇改善加算の対象サービス拡大

先のとおり、これまで処遇改善加算の対象外だったサービスに、新たに加算が設けられました。

居宅介護支援・介護予防支援は2.1%、訪問看護(介護予防含む)は1.8% 、訪問リハビリテーション(介護予防含む)は1.5%です。なお、これらのサービスは、Ⅰ~Ⅳのように段階評価されておらず単一の区分となります。

新たに対象となる居宅介護支援、訪問看護、訪問リハ等の算定要件は以下のとおり。

以下のいずれかの要件を満たすこと。

  • 加算Ⅳに準ずる要件(キャリアパス要件Ⅰ・Ⅱ及び職場環境等要件)(※)
  • 令和8年度特例要件

※)加算Ⅳに準ずる要件は、加算の申請時点では、令和8年度中の対応の誓約で算定可能です。

 

処遇改善計画書の提出期限について

通常、計画書の提出は算定開始月の前々月末日までを原則としていますが、今回は特例として以下のスケジュールが適用されます。

令和8年4月・5月分から算定する事業者 令和8年6月以降の申請に係る処遇改善計画とあわせて令和8年4月15日まで(当該事業者に所属する居宅介護支援、訪問看護、訪問リハなど加算新設事業所に係る処遇改善計画書もあわせて提出)
令和8年6月以降分から算定する事業者 居宅介護支援、訪問看護、訪問リハなど加算新設事業所のみが所属する事業者など、令和8年4・5月分は算定せず、令和8年6月以降分から申請する事業者は、令和8年6月15日まで

 

訪問介護事業所のみなさんは、基本的に4月15日が提出期限です。

処遇改善計画書等の様式は、各指定権者のホームページからダウンロードしてくださいね!

 

処遇改善加算に係る厚生労働省通知とQ&Aを確認しておこう

介護職員等処遇改善加算の考え方や算定要件、事務処理手順、取り扱いなどについては、厚生労働省から通知が発出されていますので、しっかり確認しておきましょう。

介護職員等処遇改善加算に関する基本的考え方並びに事務処理手順及び様式例の提示について

介護職員等処遇改善加算に関するQ&A(第1版)

 

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その他の改定内容

令和8年度介護報酬改定では、処遇改善加算の拡充のほか、介護保険施設等における食費の基準費用額の見直しが行われています。

 

ここからは訪問介護には関係ありませんので把握してなくても大丈夫です。

 

基準費用額(食費)の見直し|令和8年8月施行

令和8年8月より、介護保険施設等における食費の基準費用額が1日あたり100円(1,445円から1,545円へ)引き上げられます。

 

補足給付(低所得者の食費・居住費の負担軽減)の仕組み

基準費用額が引き上げられる一方で、低所得者(負担限度額対象者)には急激な負担増にならないよう緩和措置が取られます。標準的な費用の額(基準費用額)と負担限度額との差額は、補足給付として介護保険から給付されます。

  • 第1段階・第2段階:負担限度額を据え置き(300円、390円のまま)
  • 第3段階①:1日あたり30円の引き上げ(650円から680円へ)
  • 第3段階②:1日あたり60円の引き上げ(1,360円から1,420円へ)

 

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さいごに

令和8年度の期中改定は、現場で働く介護従事者の処遇改善を中心とした内容となっており、繰り返しになりますが、訪問介護に関係あるのは処遇改善加算の拡充のみです。

訪問介護事業所においては、新設される上乗せ区分「Ⅰロ」「Ⅱロ」を取得できるかどうかが大きな鍵を握ります。ケアプランデータ連携システムの導入など、「令和8年度特例要件」への対応をクリアして、上乗せ分を取りに行くかの1点だけに集中して対策しましょう!

また、計画書提出期限が迫っていますので遅れないよう注意してくださいね!

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この記事を書いた人

ヘルパー会議室編集部

くらたろう

30代男性。大阪府在住。東証一部上場企業が運営する訪問介護事業所に3年従事し、独立。事業所の立ち上げも経験。訪問介護の経験は11年目、現在も介護現場に自ら出つつサービス提供責任者として従事している。ヘルパー・サ責の学ぶ機会が少ないことに懸念を抱き、2018年に訪問介護特化型ポータルサイト「ヘルパー会議室」を設立。

【保有資格】 訪問介護員2級養成研修課程修了/介護職員基礎研修修了/社会福祉士/全身性ガイドヘルパー/同行援護従業者養成研修修了  
ヘルパー / サービス提供責任者の仕事管理者 / 経営者の仕事

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