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訪問介護で時間が余った場合「ヘルパーは早く帰っても良いの?」算定上の注意点を解説。

訪問介護 ヘルパー 早く帰る

 

人を相手にする訪問介護では、そのときの状況や利用者の状態等によって、予定どおりに仕事を終えられないことがどうしても起こります。時には、予定時間を大幅にオーバーすることもあれば、逆に時間が余ってしまうこともあるでしょう。

こんなとき、ホームヘルパーとしてはどのように対応したら良いのか悩みますよね。

そこで今回は、良くある疑問のうちのひとつ、「訪問介護で時間が余ってしまった場合は、早く帰っても良いのか?」について解説します。ホームヘルパーとして押さえておくべきことや算定上の注意点などが多数ありますので、ぜひ最後まで読んで日々の業務の参考にしてください。

 

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この記事を書いた人

ヘルパー会議室編集部

くらたろう

30代男性。大阪府在住。東証一部上場企業が運営する訪問介護事業所に3年従事し、独立。事業所の立ち上げも経験。訪問介護の経験は11年目、現在も介護現場に自ら出つつサービス提供責任者として従事している。ヘルパー・サ責の学ぶ機会が少ないことに懸念を抱き、2018年に訪問介護特化型ポータルサイト「ヘルパー会議室」を設立。

【保有資格】 訪問介護員2級養成研修課程修了/介護職員基礎研修修了/社会福祉士/全身性ガイドヘルパー/同行援護従業者養成研修修了  
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訪問介護で時間が余った場合は、早く帰っても良い?

基本的に、ケアプランおよび訪問介護計画に位置づけられたサービス内容を滞りなく実施できているのであれば、その時点で帰っても制度上の問題はないと考えられます

報酬算定においても、利用者宅に滞在した時間を用いるわけではないので影響はありません。訪問介護費の算定にあたっては、「訪問介護計画に位置づけたサービス内容を行うのに要する標準的な時間」で算定することとされています。

そのため、例えば

訪問介護計画に「身体2:排せつ介助(30分)と食事介助(30分)」と位置付けられていたとして、その日はいつもより本人の調子が良く、スムーズに排せつ介助と食事介助を終え、5分~10分程度時間が余り、早く終了した。

などの場合、当初の予定どおり身体2(身体介護中心型30分以上60分未満の場合)を算定することになります。(※逆に、ヘルパーの手際が悪いなどの理由で超過した場合も同様に身体2での算定)

 

記録と報告

早く・遅く帰ることに限らず、交通状況や天候、前の訪問との兼ね合い、利用者側の都合などさまざま理由から、予定時間とズレることは大なり小なりどの事業所にもあります。この際、重要になるのが、サービス提供責任者にきちんと連絡報告した上で、その旨を記録に残しておくことです。

 

サービス提供責任者への連絡報告

そもそも訪問介護サービスは、ケアプランおよび訪問介護計画にもとづき実施するものであり、計画に位置づけられているサービス内容に係る所要時間は、ヘルパーにとって過不足ない時間が設定されています。

したがって、計画通りにサービスを終えるのが本来の在り方になりますので、計画(予定)と実績の時間が異なる状態が続く場合は、ケアプランおよび訪問介護計画の見直しを検討しなければなりません。

ですから、時間が余ったからといってヘルパーの勝手な判断で早く帰るのではなく、必ずサービス提供責任者や管理者へ連絡を入れ、指示を仰ぐ必要があります。

 

サービス提供記録の記入

サービス提供記録には、計画時間(予定時間)ではなく、実際の入退室の時間を分単位で記入します。

もし、早く帰っているのに予定通りの時間を記入していると、利用者が記録を見たときに不信感を持たせてしまいます。加えて、実地指導(運営指導)時に記録と実態が違うことが発覚すれば、報酬返還等を受ける可能性もありますので、十分注意しておきましょう。

 

ただし、早く帰ることで苦情等につながる可能性がある

 

「ヘルパーさんがいつも早く帰ってしまう…。予定の時間になるまで帰らないでほしい。」

 

これは、訪問介護に寄せられる苦情の良くある事例のひとつです。

利用者の立場になって考えてみると、利用料金が変わらないわけですから不満が出るのは自然なことで、やはり予定の時間いっぱいまでいてほしいと思うのが顧客心理というものでしょう。

また、ヘルパーが早く帰った後に誤嚥や転倒など事故が発生した場合、訪問介護側に責任がないと言えるでしょうか。ヘルパーが契約上の規定時間まで滞在していれば防げた事故かもしれません。そうなると、利用者側が訴訟を起こした場合、民事責任(損害賠償等)を科せられる可能性も考えられます

とはいえ、訪問介護計画に位置づけがないサービス内容を勝手に行うわけにはいきません。また利用者や家族から「早く帰って」と言われるケースもあるでしょうし、ケースバイケースではあります。

しかし、こうした懸念点を踏まえると、余った時間はコミュニケーションにあてる等の対応を検討し、基本的には予定時間いっぱいまで滞在しておく方が、トラブルの未然防止の観点からも利用者・ヘルパー双方にとって最良であると考えます。

 

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訪問介護費(介護報酬)を算定する際の注意点

これまで解説してきた内容は、あくまでケアプランおよび訪問介護計画に位置づけたサービス内容を完遂している場合の話です。予定していたサービス内容をすべて実施できていない場合は、算定方法に注意してください。

 

予定通りのサービス内容を実施できなかった場合は、所要時間を変更して算定する

厚生労働省は、『利用者の当日の状況が変化した場合であっても、所要時間の変更は、計画に位置づけられた時間であるため変更はできないのか?』という問いに対して、以下のとおり回答しています。

「例えば、当日の利用者の状態変化により、訪問介護計画上、全身浴を位置づけていたが、清拭を提供した場合や訪問介護計画上、全身浴を位置づけていたが、全身浴に加えて排泄介助を行った場合等において、介護支援専門員とサービス提供責任者が連携を図り、介護支援専門員が必要と認める(事後に介護支援専門員が必要であったと判断した場合を含む。)範囲において、所要時間の変更は可能である。なお、この場合、訪問介護計画及び居宅サービス計画は、必要な変更を行うこと。」

「21.3.23介護保険最新情報vol.69平成21年4月改定関係Q&A(vol.1)」より引用

上記の回答では、サービス内容の変更・追加に伴う所要時間の変更について例示されていますが、サービス内容の削減、減少についても同様だと考えられます。

ですから、例えば

訪問介護計画に「身体2:排せつ介助(30分)と食事介助(30分)」と位置付けられていたとして、その日は予定通り排せつ介助は実施したが、食事介助は行えず30分早くサービスを終了した。

などの場合、当初の身体2(身体介護中心型30分以上60分未満の場合)で算定することはできません

計画に位置づけられた食事介助を行っていないため、この場合は、ケアマネジャーに相談した上で、身体1(身体介護中心型20分以上30分未満の場合)を算定するのが適切だと考えます。

 

加えて『なぜ食事介助を行えなかったのか』、その理由によって訪問介護計画の見直し・変更を検討します。

例えば、「食事介助の必要性がない利用者であって本人自ら食事を食べれていた場合」や「家族が介助を担える場合」など、今後も食事介助が必要でないと想定されるのであれば、ケアプランを変更してもらった上で訪問介護計画の変更を行ってください。

 

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さいごに

今回は、「訪問介護で時間が余った場合にヘルパーは早く帰っても良いのか?」について解説しました。

まとめると、ケアプランおよび訪問介護計画に位置づけられたサービス内容を完遂できているのであれば、早く帰っても制度上(報酬算定上)の問題・影響はないと考えられますが、利用者からの苦情や事故発生時の責任の所在などの懸念点を考えると、予定時間いっぱいまで滞在しておいた方が良いという結論になります。

事業所ごとに対応方法はさまざまですが、本記事で紹介した算定上の注意点を踏まえた上で適切な事業所運営を行ってもらえればと幸いです。

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