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【訪問介護のアンガーマネジメント実践】怒りをコントロールしてうまく付き合う方法

訪問介護 アンガーマネジメント

 

最近、とある利用者さんにいつもイライラしてしまいます。

本当は怒りたくないけど我慢できません。

やっぱり訪問介護の仕事に向いていないのでしょうか…

 

今回は、こんな悩みにお答えします。

いくら介護職といえども、訪問介護業務を担うホームヘルパーは人間です。

当然ながら、わたしたちも“怒り”という感情をもっていますし、利用者の行動や言動にムカッとしたりイラッとしたりすることもあるでしょう。

しかし、怒りの感情は、利用者との関係性を悪化させ、最悪の場合、虐待などの重大事案につながる可能性があります。また、ホームヘルパー自身が疲弊し、訪問介護の仕事自体を辞めたくなってしまうかもしれません。

こうした状況を防ぐためには、怒りを我慢するのではなく、怒りとうまく付き合っていくための方法を身につけておくことが必要です。

そこで、本記事では心理トレーニングの一種である「アンガーマネジメント」について徹底解説します。

アンガーマネジメントの基礎から実践方法まで詳しく説明していきますので、ぜひ取り入れてみてください。

 

本記事は、事業所内で行う全体研修の資料としても使えます。

 

研修テーマ集:【研修資料つき】訪問介護のヘルパ-勉強会テーマ39案

監修者

ヘルパー会議室編集部

くらたろう(管理人)

30代男性。大阪府在住。東証一部上場企業が運営する訪問介護事業所に3年従事し、独立。事業所の立ち上げも経験。訪問介護の経験は11年目、現在も介護現場に自ら出つつサービス提供責任者として従事している。その中でヘルパー・サ責の学ぶ機会が少ないことに懸念を抱き、2018年に訪問介護特化型ポータルサイト「ヘルパー会議室」を設立した。

【保有資格】
訪問介護員2級養成研修課程修了/介護職員基礎研修修了/社会福祉士/移動支援従業者養成研修全身性課程修了(ガイドヘルパー)/同行援護従業者養成研修修了

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アンガーマネジメントとは

アンガーマネジメントとは

 

アンガーマネジメントとは、怒りのメカニズムを理解して怒りに振り回されないための技術です。

よく誤解されますが、アンガーマネジメントは怒ることを我慢するための方法論ではありません。

アンガーマネジメントの目標は、怒るべき場面でうまく怒り、怒る必要のない場面で怒らずに済むよう線引きができるようになることです。

 

怒りは攻撃性が最も高い感情

家庭内暴力や幼児、高齢者に対する虐待事件などを目にする機会は多いです。

その背景にある怒りは、人間が持つ感情の中で、最も攻撃性が高いと言われています。

怒りに任せて物を壊してしまったり、人を傷つけてしまったり。

みなさんも電車の遅延が理由で、改札で駅員に怒鳴り散らす人を一度は見かけたことがあるのではないでしょうか。電車遅延が分かった時点で取るべき行動は、会社への連絡と振替輸送が可能か確認することのはず。

人は怒りにとらわれると、問題解決につながらない行動を取ってしまうものなのです。

また、怒りの矛先は他者に対してだけでなく、自分に向ける場合もあります。その最たるものが自傷行為です。やけ食いややけ酒、衝動買いも広い意味で自傷行為に当たります。

 

怒りの感情をコントロールすることで、「あんなことを言わなければ良かった」、「あのとき言っておけば良かった」と後悔することがなくなります。

 

アンガーマネジメントは、現代のストレス社会において、職場をはじめ友人や家族との関係を良好に保つために不可欠なスキルです。

 

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怒りのメカニズム

アンガーマネジメント 怒りの仕組み

アンガーマネジメントを身に付けるには、まず怒りとは何かを理解することが大切です。

ここでは怒りが生じるメカニズムについて解説していきます。

 

怒りの正体

この前片付けたばかりなのに、○○さんのお宅はいつも部屋がぐちゃぐちゃ。はぁ…

次の訪問先に遅れてしまう…頼むから早くしてっ…!

 

と、怒りの感情が湧いたとき、“誰かのせい”、“何かのせい”にしてはいませんか?

しかし、怒りの感情が生まれるのは「人」でも「物」でも「出来事」のせいでもありません

怒りの感情を生み出しているのは自分自身です。

残念ながら他人や出来事はコントロールできません。しかし、怒りの原因が自分自身にあるのならコントロールは可能であり、これがアンガーマネジメントの基本的な考え方となります。

 

怒りは情動のひとつ

怒りは恐怖や驚き、悲しみ、喜びといった情動のひとつです。

つまり、自然に湧いてくる感情なので反応自体をとめることはできません

そして、怒りは二次感情と呼ばれ、その背景には「悲しい」「苦しい」「心配だ」「むなしい」「さみしい」などの一次感情が潜んでいます。人はこのような一次感情を伝えるために怒りの感情で表現しているわけです。

また、怒りは良くないものと思われがちですが、モチベーションや熱意を伝える手段になるといったメリットもあります。

ただし、ほかの感情と比べてエネルギーが高く、使い方や使う場面を誤ると、人間関係を悪化させたり場の空気を悪くしたりしかねないため表現方法に注意が必要です。

 

怒りは身を守るための防衛機能

怒りは、身を守るために生まれつき備わった防衛機能と表現できます。

人間は自分や身内の安全が脅かされたとき、戦うか逃げるかの二者択一の選択を迫られます。

これは視野が狭くなることで、やるかやられるかの極端な思考になってしまうためです。ビジネスの場では、自分の立場や面子を守るために怒りが使われる場合もあるでしょう。

怒るのを我慢しつづけているとストレスを抱えてしまい、自分を苦しめる原因になります。

それに不利益に対して声を上げないのは、精神衛生上よくありません。時と場合によっては怒ることも必要になります。

 

怒りは自分の価値観と出来事のギャップにより生じる

怒りは自分の価値観と出来事のギャップによって生じます。

要するに、自分の「〇〇するべき」、「〇〇であるべき」という考え方が裏切られることで、怒りの感情が生まれるということです。

この「べき思考」のことをコアビリーフと呼びます。

本来、コアビリーフは人それぞれ異なるものであって、正解も間違いもありません。

ところが自分のコアビリーフにこだわり過ぎると、相容れないコアビリーフを持つ相手に対して怒りが生まれます。

例えば「遅刻や病欠の連絡は電話でするべき」というのも一種のコアビリーフです。

最近の若者はLINEで連絡すれば問題ないと考えているかもしれませんし、そもそも必ず電話で連絡しないといけない決まりなどありません。世代や環境が変われば、コアビリーフが変わるのは当然です。

 

訪問介護は、相手の価値観や生活スタイルに合わせてサービスを提供する仕事です。とはいえ、冒頭でも触れたとおりホームヘルパーも感情を持ったひとりの人間です。仕事中にイラついたり、ムカついたりすることはもちろんあります。

 

ここで、訪問介護の現場で怒りが生じる場面をいくつか見ていきましょう。

 

例1「入浴を拒否する利用者の対応」

1つ目は、入浴を拒否する利用者の対応で衝突が起きるケースです。

利用者Aは入浴拒否が多く、担当ヘルパーは毎回手を焼いています。このとき、担当ヘルパーは「決められた時間どおり入浴介助をするべきだ」と考えています。

  • 「嫌だと言っているんだから放っておいてよ!」
  • 「Aさん、清潔にしておかないと病気になりますよ」

このように入浴をめぐって、利用者と担当ヘルパーの間で意見が対立することはよくあるのではないでしょうか。

説得しようとすればするほど利用者は反発し、思うようにいかないホームヘルパーのイライラは募るばかりです。

 

例2「認知症患者に対する介助」

2つ目は、認知症の利用者の介助を行う場面で衝突が起こるケースです。

認知症の利用者の対応で頭を悩めているホームヘルパーは多いと思います。認知症の対応では否定したり、行動を急かしたり制限したりするのはNGとされます。

認知症の方とわたしたちでは見えている世界が異なるからです。ホームヘルパーには奇妙に思える行動も、認知症の方なりの意味があります。

ホームヘルパーが利用者のことを考えてとった行動も、

  • 「どうして怒られるのだろう」
  • 「きっと私のことが嫌いなんだ」
  • 「あの人に意地悪をされた」

などといった負の感情だけが認知症の方に残るため、介護拒否や暴言・暴力行為につながる可能性があります。

 

例3「暴言を吐く利用者の介助」

3つ目は暴言を吐く利用者の介助にイライラするケースです。

これは私の実体験に基づいた話です。就寝介助のため、利用者宅を訪問したところ

  • 「何でこんな早い時間に来た!」

と訪問時間について立腹されました。

  • 「先日、責任者と話をされたと伺ったのですが…」

と答えましたが、

  • 「ワシは聞いとらん!誰がそんなこと言うとるんや!」

と怒りが収まる気配はまったくありません。

会話が一切嚙み合わないばかりか、私のことを「お前」呼ばわりされたため、上司に報告しました。

上司の話では、ほかの職員に対する暴言はまったくないとのこと。しかも上司からは「あなたの対応・態度が悪いからだ」と責められる始末です。しかし、私には「いくら客だからといってお前呼ばわりはないだろう」という価値観があるため、理不尽でなりませんでした。

 

これら3つの例に共通して言えるのは、出来事そのものというより、自分の理想と現実のギャップが原因で怒りが生じているということです。

「普通は」「常識」「当たり前」が口ぐせになっている人は特に注意してください。

 

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怒りとうまく付き合っていくための方法

アンガーマネジメント 怒りとうまく付き合う方法

 

これまで「怒り」について基本的な理解を深めてきました。

ここからはアンガーマネジメントの実践的手法として、「怒り」とうまく付き合っていくための方法を5つ紹介します。

 

  1. 6秒だけ我慢する
  2. 重要なことか・変えられるものかの2軸で考える
  3. アンガーログをとる
  4. 怒りの度合いに点数を付ける
  5. コアビリーフの境界を広げる

 

方法①:6秒だけ我慢する

 

1つ目の方法は、怒りが生じたときに6秒だけ我慢することです。

怒りの感情は、脳の大脳辺縁系と呼ばれる本能的な感情や行動を司る部位が活性化することで生じます。

その怒りを理性的な判断で抑制するのが大脳新皮質の中の前頭葉です。前頭葉は人間が社会生活を送る過程で、感情を制御するために発達したと言われています。

大脳辺縁系から前頭葉への伝達に3~5秒かかり、前頭葉が制御を行うのに1~2秒かかるため、6秒待つのは脳科学的にも理に適っていると言えます。

今まで自分が怒ったり、怒られたりした場面を思い起こしてみてください。

おそらく、反射的にキレたり怒鳴ったりしているのではないでしょうか。怒りをコントロールする上で絶対にしてはならないのは「反射」です。

 

とはいえ、怒っているときに6秒待つのはなかなか至難のワザですよね。

そこで、6秒間我慢するためのテクニックを以下の表にまとめました。

 

6秒我慢するためのテクニック 

深呼吸する

もっとも簡単なのは、深呼吸すること。

深呼吸をすることで、怒りによって上がった血圧や心拍数を下げる効果があります。息を吸うときは4秒前後、息を吐くときは吸うときの倍ぐらいかけてゆっくり行いましょう。

興奮状態に入ると交感神経が優位になり、人を臨戦状態にするアドレナリンが分泌されます。深呼吸をすることで、副交感神経が優位となって精神を安定させるセロトニンが分泌されます。

ラジオ体操の最後に深呼吸をするのは、そういった理由からです。副交感神経が優位になることで、リラックスやストレス軽減の効果もあります。

脳内で好きな音楽をかける

脳内で好きな音楽をかけることも6秒間我慢する上でとても有効です。

好きな音楽を聴くと、幸福感が高まるドーパミンが分泌されてリラクゼーション効果があります。

ただし、とっさにできないことがあるため、あらかじめ流す曲を決めておくと良いでしょう。脳内で音楽をかけることに慣れるには多少のトレーニングが必要です。

心を落ち着かせるフレーズを唱える

怒りを感じたとき、「ムカつく」「あり得ない」「ちくしょう」といったネガティブな言葉で脳の中は埋め尽くされています。

そういった時には、

  • 「大丈夫」
  • 「たいしたことじゃない」
  • 「気持ちを切り替えよう」

といったポジティブな言葉に変換して唱えてみてください。

言葉と感情はつながっているため、怒りを鎮める効果があります。

カウントバックする

カウントバックとは、数を逆算することです。

「1、2、3」と数えるのは無意識にできてしまうため、100から3を引いた数を「100、97、94」とあえて計算が必要な数え方をします。

脳に計算処理をさせるのは、怒りに意識を向かせないようにするためです。

数を数えているうちに6秒ぐらいすぐに経つでしょう。

 

方法②:重要なことか・変えられるものかの2軸で考える

 

2つ目の方法は、怒りの対象が「自分にとって重要なことかどうか」「変えられるものかどうか」の2つの軸で考えることです。

2つの軸で考えると、怒りの対象は4つに分類できます。

  1. 重要なことであり、変えられるもの
  2. 重要なことだが、変えられないもの
  3. 重要ではなく、変えられるもの
  4. 重要ではなく、変えられないもの

多くの人が頭を悩ませるのは、2と4です。

1と3は変えられるという共通点があり、1は真っ先に取り組み、3は余力や時間があるときに取り組めば問題にはならないからです。

一方、2と4は変えられないことが前提となるため、問題解決は容易ではありません。

2は変えられない事実をいったん受け入れ、現実的な選択肢を探す必要があります。4は重要でないため、気にせずかかわらないことが怒りの感情に振り回されないためのポイントとなります。

 

方法③:アンガーログをとる

 

3つ目の方法は、アンガーログを取ることです。

人が怒る基準は個人差がありますが、一定の傾向があります。ログを取ることで自分がどんな時にイライラするのか、どこまでの許容範囲を持っているのかについて傾向を掴むことができます。

ログを取る時は、日時や場所・出来事・感じたことなど事実だけを残すことが肝心です。

怒りの原因の分析は、くれぐれも時間が十分経ってから行いましょう。怒っている状態で原因の分析を始めると、悶々として怒りが収まらなくなるためです。

誰に対して怒っているのか、どういう状況で怒っているのか、どういう理由で怒っているのかが分かれば、自分の怒りのパターンが把握できます。

怒りのパターンが分かれば、対策も立てやすくなります。

 

4種類の怒りのタイプ

 

 

怒りにはさまざまなタイプがあり、その中で特に注意すべきなのが上記図にあげた「強度が強い怒り」「持続性のある怒り」「頻度が高い怒り」「攻撃性がある怒り」の4つです。(複数のタイプを併せ持つ人もいます)

アンガーログをとる過程で「自分はどのタイプに当てはまるだろうか」と考えてみてください。それにより自分の怒りの傾向を知ることにつながるでしょう。

 

方法④:怒りの度合いに点数を付ける

 

4つ目の方法は、怒りの度合いに点数を付けることです。

スケールテクニックと呼ばれる手法で、10点満点で怒りの度合いに点数を付けます。

0点はまったく怒りを感じていない状態で、10点は絶対に許せない激しい怒りを感じている状態です。

許せる範囲と許せない範囲は人それぞれ異なるため、怒りの度合いも個人差があります。

以下のように点数によって対処法を決めておけば、0点の状態に素早くリカバリーできることができます。

  • 1点~3点の場合は深呼吸する
  • 4点~6点の場合はカウントバックする
  • 7点以上はその場を離れる

etc.

 

怒りの度合いに点数を付ける目的は2つあります。

一つは、意識をキレたり怒鳴ったりすることから遠ざけるため。もう一つは、アンガーログを取る場合と同じで、自分がどういう時に怒りを感じるのかを把握するためのバロメーターとして活用するためです。

 

方法⑤:コアビリーフの境界を広げる

 

5つ目の方法は、コアビリーフの範囲を広げることです。

まず、コアビリーフにおける「べき」の境界線を明確にし、次に許容範囲を3つに分類します。

  1. 許せるゾーン
  2. まあ許せるゾーン
  3. 許せないゾーン

許せるゾーンの外側にまあ許せるゾーンがあり、さらに外側にあるのが許せないゾーンです。

許せないゾーンは怒る必要がある範囲と言い換えられるため、このゾーンが広い人ほど許容範囲が狭く、怒りっぽい人となります。

アンガーマネジメントのトレーニングでは、まあ許せるゾーンを広げることを目標としています。

そこで重要となるのが、まあ許せるゾーンと許せないゾーンの境界線を明確にすることです。さらに自分の機嫌によって、境界線をブレさせないことも大事です。

 

機嫌が良い時は許されるのに、機嫌が悪い時に許されないとしたら、周囲から面倒な人として認定されてしまいます。境界線をブレさせないためには、「ここまでは許せるけれどこれ以上は許せない」とあらかじめ周囲に対して言葉で伝えておく必要があります。

 

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相手から怒りを受けたときの対処法

アンガーマネジメント 怒りを受けた時の対処

 

これまで他者に対する自分の怒りのコントロール方法について解説しました。

アンガーマネジメントは、自分の怒りだけでなく、相手から受けた怒りの対処法を理解することも求められます

相手の怒りをうまく対処できないと、火に油を注ぐことになりかねないからです。

そこで、ここでは怒りの状態にある人への対処法を紹介します。

 

  1. 相手の話を最後まで聞く
  2. クールダウンする時間を取る
  3. 相手の一時感情に寄り添う

 

対処法①:相手の話を最後まで聞く

1つ目の対処法は、相手の話を最後まで聞くことです。

怒りの状態にある人は、「やるかやられるか」思考になっており、視野が狭くなっています。話の途中で口を挟もうものなら、敵対心を生んで怒りをヒートアップさせるだけです。

相手の話を最後まで聞くことで怒りのピークを越えます

こちらから話を切り出すのは、相手の怒りが収まってからにしましょう。

 

対処法②:クールダウンする時間を取る

2つ目の対処法は、クールダウン時間を取ることです。

相手の怒りがなかなか収まらない場合は、「場所を変えてお話ししましょう」「上司に連絡してまいりますので、少々お待ちいただけますか」と告げて、クールダウンする時間を取るようにしましょう。

相手の興奮状態を抑えるため、話すスピードを落とすことが大事です。

ただし、相手を待たせることでイライラを募らせる可能性があるため、ケースバイケースで使い分ける必要があります。

 

対処法③:相手の一次感情に寄り添う

3つ目の対処法は、相手の一時感情に寄り添うことです。

怒りに対して正論でぶつかっても、反撃されるだけです。

怒りは二次感情であり、その原因となる一次感情があるとお伝えしました。

「失望しているのか」「不安に感じたのか」「辛かったのか」など、相手はどういった思いから怒りをあらわにしているのかを推測します。

怒りをぶつけてくる人の本当の望みは、相手に謝らせることではなく、自分の気持ちを理解してもらうことです。

 

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さいごに

今回は、訪問介護職向けにアンガーマネジメントの概要や方法を解説しました。

「本当は怒りたくないけど怒ってしまう…」と思った経験がみなさんにも一度はあるはずです。ぜひ本記事を繰り返し読んで怒りとうまく付き合っていけるようになりましょう。

本記事の作成にあたり以下を参考にさせていただきました。

アンガーマネジメント/著:戸田久実(日経文庫)
日本アンガーマネジメント協会

 

当サイト「ヘルパー会議室」では、ホームヘルパー・サービス提供責任者の初心者向けに業務マニュアルを無料で公開しています。

この機会にあわせてチェックしておきましょう。

【全てわかる】ホームヘルパーの完全業務マニュアル

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