訪問介護で「サービス提供拒否ができる正当な理由」と「中止する際の5つの注意点」

 

介護保険法の第9条にのっているとおり訪問介護は正当な理由なく、利用者申込者へのサービス提供を拒否してはならないことになっています。

たとえ

介護度が低く訪問介護にとって利益にならない利用者でも、

難しいケースの利用者でも、

事業所の都合で簡単に拒否することは基本的にはできないのです。

ですがこれはあくまで原則です。

 

正当な理由があればサービス提供の拒否は可能ですし、契約している利用者とのサービスを中止することも状況によっては可能です。

利用者の中には、理不尽な要求をする人や粗暴な人がいて、苦労することも多いですよね。

いくら介護の仕事をしているとはいえ、あまりにも酷い扱いを受けたら

 

もうこのサービス中止したい・・・

と考えるのも当然かと思います。

 

訪問介護は我慢をしがちです。私も経験がありますが、無理をしてしまうことが多く

利用者、ヘルパー双方にとって悲惨なことになりかねません。

 

 

そこで今回は

 

✓訪問介護でサービス提供を拒否できる正当な3つ理由

 

✓新規受け入れ拒否・サービス中止する際の注意点

 

を解説します!是非参考にしてみてくださいね。

 

 

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本記事の信頼性
  • 介護業界11年目のちょいベテランで現役の管理者兼サービス提供責任者が執筆しています。
  • 保有資格:ヘルパー2級、基礎研修、社会福祉士、同行援護、全身性ガイドヘルパー、ほか
  • 制度などの解説記事は「厚生労働省の一次情報」をもとにしています。

 

サービス提供拒否が可能な正当な3つの理由

3つの理由

 

冒頭でもお話した通り、正当な理由がない場合はサービス提供を拒否できないように定められています。

このことは下記にも明記されていますので確認してみてください。

(厚生労働省) 指定居宅介護支援等の事業の人員及び運営に関する基準

 

 

ではサービス提供拒否の正当な理由はなんなのか?というと下記のとおりです。

 

  1. 事業所の現員からは利用申込に応じきれない場合
  2. 利用申込者の居住地が当該事業所の通常の実施地域外である場合
  3. その他利用申込者に対し自ら適切なサービスを提供することが困難な場合

 

大阪府福祉部高齢介護室居宅事業所課「介護サービス事業者に求められる法令順守」より抜粋

 

この3つが正当な理由であると明記されており

該当するようであれば、「新規利用申し込みの拒否」「契約している利用者のサービス中止」ができます。

 

 

サービスを中止するに値する具体例

前述の1、2、3の中で3が分かりにくく、どのような事例が該当するのか疑問に感じると思います。

そこで具体的な事例をあげて深掘りしていきます。

 

具体的な事例としては下記のとおり

 

  1. ハラスメント行為
  2. 暴力行為

 

このあたりであれば中止するに値する正当な理由になるかと思います。

 

例えば、岡山県のQ&Aによると下記の事例が提供拒否できると認められています。

 

(質問)

『女性ヘルパーに対して触る、抱きつくなど利用者の行為が尋常ではない場合などサービス提供の拒否をしても良いか』

 

(答)

『質問のケースは「その他利用申込者に対し自ら適切なサービスを提供することが困難な場合」に該当すると考えられるが、サービス提供の拒否までに猶予期間を設けるなど誠意を持った対応をした上でも、利用者の問題行動が続くならばやむを得ないものと考える。』

 

平成21年岡山県保健福祉部長寿社会対策課「訪問介護QAとりまとめ集」

 

このようにハラスメント行為や暴力行為などの問題行動によって、サービス提供拒否をすることを多くの自治体では認めています。

 

残念ながら、さまざまな理由から問題行動を起こす利用者はけっこういます。

訪問介護として誠意ある対応をしたのであればサービスの中止は仕方がないです。

 

サービス提供拒否・注意する際の5つの注意点

ストップ

 

もしあなたの訪問介護事業所が、実際に利用申し込みの拒否やサービスの中止を行うのであれば

下記の5つに注意してください。

 

  1. 事務的な断り方はNG
  2. 可能な限り他の事業所を紹介する
  3. 相談受付票に記録しておく
  4. 支援経過記録に詳細を記録しておく
  5. 契約書に明記し説明しておく

 

それぞれ見ていきましょう。

 

 

① 事務的な断り方はNG

サービス提供の拒否をする場合、事業者側が積極的に関わっているかが重要になります。

利用者の立場に立って意見や希望を出しやすい対等な雰囲気作り意識しましょう。

 

 

② 可能な限り他の事業所を紹介する

新規の利用申し込みを断らざるを得ないケースはありますよね。

ですがその際もただ断るのではなく

他の事業所を紹介するか、他の代替えを提案できるようにしておきましょう

こういう時に普段から他の訪問介護事業所とつながっておくと紹介しやすいです。

 

 

③ 相談受付票に記録しておく

新規の利用申し込みがあった場合は相談受付票に記録しておくことも大事です。

介護保険の訪問介護はケアマネを介して利用申し込みがありますのでトラブルに発展することは稀ですが

障害福祉サービスはトラブルに発展する可能性があります。

理由としてはケアマネを介さずに利用申し込み者が直接依頼してくることがあるので、無下に断るとトラブルに発展しやすいです。

そうなった場合に、記録に残しておくことで誠意ある対応をした証拠になりますので安心です。

相談受付票は下記からダウンロードできますのでどうぞ。

 

 

④ 支援経過記録に詳細をのこしておく

例えば、ヘルパーに対して暴力行為が続いているため、適切なサービスを提供できないため、中止を検討した場合を仮定してみましょう。

その場合

 

  1. 認知症や精神疾患の有無、有った場合の受診等の対応の可否
  2. 暴力行為の内容
  3. ヘルパーが受けた被害内容
  4. 暴力行為が続いている期間
  5. 暴力行為に対しての事業者側の対応

 

…などなど。

このような部分を記録しておきましょう。

そしてこの記録をもとにケアマネジャーや自治体と相談し中止対応していくことが大事です。

 

記録は客観的にだれが見てもわかりやすいようにしておきましょうね。

また実地指導の際にも見られる可能性がありますので保管もしておきましょう!

 

 

⑤ 契約書に明記し、説明しておくこと

契約書に契約破棄の条項をしっかりと記載しておくことも忘れないようにしてください。

問題行動についてを明記しておき、契約時に説明しておきましょう。

  • 「契約書に記載されている」ということ
  • 「契約破棄の条項を説明している」ということ

は、いざ中止するとなった場合に、めちゃくちゃ活きてきますので必ず行ってからサービスを開始するようにしてくださいね。

 

契約を舐めてはいけません。なんでも最初が肝心です!

 

まとめ

今回は訪問介護サービスの提供拒否と中止について解説しました。

世の中のヘルパーやサービス提供責任者は無理を我慢して無理をしすぎる傾向があります。

ただ、断ることも大事だと良く理解してくださいね!

 

当サイトではサービス提供責任者として必要な『法律・制度面の13の知識』を解説しています。

かなり参考になると思いますので下記からチェックしておきましょう。

 

※サービス提供責任者の仕事内容が知りたい方は下記をどうぞ。

 

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