訪問介護でクリーニングは行える?|社会保障の観点からみる支援の姿

洋服

 

訪問介護で行える支援のひとつに洗濯があります。

ヘルパーが利用者の代わりに行った場合は生活援助、見守りをしつつ一緒に行った場合は身体介護として算定することが可能です。

では、ヘルパーが洋服をクリーニングに出したり受け取ったりすることは、介護保険で算定できるのでしょうか。

 

今回はこのような疑問に答えるため、訪問介護におけるクリーニングについての解説を行っていきます。

 

 

 

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訪問介護サービスでクリーニングは可能?

○×女性

 

ずばり結論をお伝えしたいのですが、

クリーニングに関しては見解が難しく、保険者によって意見が異なる可能性が高いのが実情です。

 

地域によって介護保険のサービスとして認められているところもあれば、そうではないところもあるということです。

なぜこのようなことが起きるのかというと、クリーニングに関しては厚生労働省から直々に解釈の通知が出されていないことが挙げられます。

さらに、介護保険は国によって定められている社会保障になりますが、実際に運営を行っている保険者は市区町村になるのも理由のひとつです。

市区町村といっても、例えば東京23区と地方の村とでは整っている地域資源も異なるため、すべての市区町村で一律に同じルールを敷くというのが難しいという背景があります。

 

保険者へ確認することが確実

実際に訪問介護でクリーニングの利用を検討する場合、保険者に算定できるか確認することが望ましいです。

事情を説明したうえで訪問介護による算定が妥当となれば、居宅サービス計画と訪問介護計画書に記載してサービスを提供することができます。

 

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「日常生活の範囲を超えるサービス」という考え方

介護保険法

 

訪問介護では「日常生活の範囲を超えるサービス」は行えないというルールがあります。

厚生労働省では、日常生活の範囲を超えるサービスの例として「草むしり」「ペットの世話」「大掃除」などと示していますが、はたしてクリーニングは日常生活の範囲を超えるサービスと言えるのでしょうか。

 

日常的にクリーニングを利用していた場合

仮に「日常的にクリーニングを利用していた人」が訪問介護でクリーニングを利用したいと考えた場合。

その人にとってクリーニングを利用する行為は日常生活の範囲であるため、「訪問介護でクリーニングを行える」と考えることができるように感じます。

では、社会保障の観点からみてみるとどうでしょうか。

 

社会保障の観点からみると難しいという解釈も

介護保険は社会保障のひとつであり、社会保障は「国民の最低限保障されている生活水準を維持」するための憲法として規定されています。

衣類を洗濯する行為というのは清潔の保持や身なりを整えるという観点から介護保険でも認められていますが、クリーニングが必要なおしゃれ着に関しては、社会保障で言うところの「最低限保障されている生活水準」に該当しないと考えられても仕方がないことかもしれません。

 

調理に例えて考えてみると、調理は介護保険で認められていますが、料理の得意な人が支援を要するようになり、日常的に手の込んだ料理をしていたため、同程度の調理を介護保険のサービスで望んだとしても認められないのと同じことではないでしょうか。

このように社会保障の観点からみると、クリーニングを介護保険で行うことは難しいという考えになるかと思います。

 

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地域の資源を活用する

サポート

 

訪問介護でのクリーニングを認めていない保険者の場合は、地域の資源を活用して課題の解決を目指すのが良いでしょう。

今回お伝えするのは一例になるので、地域によっては整っていない資源もあるかと思います。

実際に地域の資源を活用したいと考えた場合は、ご自身の地域にはどのような資源があるのかを確認することから始めましょう。

 

自費の訪問サービス

介護保険では行えないサービスを行う自費の訪問サービスを活用することで、クリーニングの課題を解決できることができます。

介護保険とは違って費用はかかってしまいますが、比較的多くの地域で支援を受けることができます。

 

宅配クリーニング

自宅までクリーニングに出したい衣類を取りに来てくれて、クリーニング後には自宅まで届けてくれるサービスです。

通常のクリーニングより高くなることは多いのですが、中には通常のクリーニングと同じ価格で行っているお店もあります。

地域によってはサービスがないことも考えられるため、確認が必要です。

 

市区町村や社会福祉協議会のサービス

地域によっては市区町村や社会福祉協議会が独自でサービスを行っている場合もあります。

その中でも多いのが寝具に関するもので、布団を洗ったり消毒したりしてくれるサービスが主となります。

実際にサービスが存在するかの確認が必要にはなりますが、通常のクリーニング等と比べて安価で受けられるのが利点です。

 

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まとめ

訪問介護のクリーニングに関しては見解が難しく、保険者によって意見が異なる可能性があるため、サービスを検討している段階で確認することが大切です。

訪問介護として行うことが難しい場合は、地域の資源を活用し、課題の解決方法を模索する必要があります。

地域の資源は地域によって差があるので、適切な支援に繋がるように、様々な資源を知っておくことはヘルパーとしても役立つことでしょう。

最後までお読みいただきありがとうございました。少しでも参考になれば幸いです。