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訪問介護でできる「軟膏塗布の基準」と「注意したい5つのこと」

 

訪問介護の現場では、利用者に軟膏を塗布する機会が多いですよね。

利用者に軟膏を塗布する目的は「痒みを抑える」ことや、「皮膚を保護する」ことなど様々です。

ヘルパーが当然のように行っている軟膏塗布ですが

  • 「軟膏塗布って医療行為じゃないの?」
  • 「そもそもヘルパーの判断で塗布していいの?」
  • 「家族から医療行為じゃないのか聞かれたけど大丈夫なんやろか?」

など、医療行為とならない軟膏塗布のボーダーラインって曖昧じゃないですか?

 

そこで今回は

 

ヘルパーができる軟膏塗布の判断基準

 

軟膏塗布での注意してほしい5つの事

 

予定外の軟膏塗布依頼への対応事例

 

を中心に軟膏塗布への疑問を解決していきましょう!

 

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この記事を書いた人

ヘルパー会議室編集部

くらたろう

30代男性。大阪府在住。東証一部上場企業が運営する訪問介護事業所に3年従事し、独立。事業所の立ち上げも経験。訪問介護の経験は11年目、現在も介護現場に自ら出つつサービス提供責任者として従事している。ヘルパー・サ責の学ぶ機会が少ないことに懸念を抱き、2018年に訪問介護特化型ポータルサイト「ヘルパー会議室」を設立。

【保有資格】 訪問介護員2級養成研修課程修了/介護職員基礎研修修了/社会福祉士/全身性ガイドヘルパー/同行援護従業者養成研修修了  
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訪問介護で軟膏塗布は3つの条件を満たしていれば可能

 

「そもそも軟膏塗布をヘルパーが行うことがOKなのか?」という事に関して言うと、ヘルパーが利用者に軟膏塗布することは、条件を満たしていれば可能です。

 

厚生労働省が通達している条件は下記のとおりです。

 

 

患者の状態が以下の3条件を満たしていることを医師、歯科医師又は看護職員が確認し、これらの免許を有しない者による医薬品の使用の介助ができることを本人又は家族に伝えている場合に、事前の本人又は家族の具体的な依頼に基づき、医師の処方を受け、あらかじめ薬袋等により患者ごとに区分し授与された医薬品について、医師又は歯科医師の処方及び薬剤師の服薬指導の上、看護職員の保健指導・助言を遵守した医薬品の使用を介助すること。

具体的には、皮膚への軟膏の塗布(褥瘡の処置を除く。)、皮膚への湿布の貼付、点眼薬の点眼、一包化された内用薬の内服(舌下錠の使用も含む)、肛門からの坐薬挿入又は鼻腔粘膜への薬剤噴霧を介助すること。

 

  1. 患者が入院・入所して治療する必要がなく容態が安定していること
  2. 副作用の危険性や投薬量の調整等のため、医師又は看護職員による連続的な容態の経過観察が必要である場合ではないこと
  3. 内用薬については誤嚥の可能性、坐薬については肛門からの出血の可能性など、当該医薬品の使用の方法そのものについて専門的な配慮が必要な場合ではないこと

 

※厚生労働省 医師法17条、歯科医師法第17条及び保健師助産師看護師法第31条の解釈についての通知より引用

 

では,この条件をふまえて不可能なことを具体的にあげてみましょう!

 

軟膏塗布が不可能な場合

下記の6つのどれかにあてはまる場合は軟膏塗布は不可と考えておきましょう。

 

  1. 褥瘡の処置となってしまう場合
  2. 本人や家族の依頼があっても医師の処方を受けていないもの
  3. 本人や家族がドラッグストアで買ってきたもの
  4. ケアプランの記載にないもの
  5. 病状が変化するなど不安定で看護師の指示が必要な場合
  6. 軟膏塗布する部位に新たな出血が見られる場合

 

このように専門的な管理が必要な場合には、医療行為となってしまうことがあります

 

軟膏塗布が可能かどうかわかりにくい場合の対応

例えば1年前に皮膚科を受診し処方されたかゆみ止めを、別の部位に生じた痒みに塗布してほしいと言われた場合。

結構良くある話でついうっかり塗布してしまいそうですが、

「今の痒みの生じている部位」と、「1年前に生じた痒みとは違うものかもしれない」と考えてみてください。

この場合、皮膚科受診し医師の判断や処方を受け、ケアマネジャーやサービス提供責任者を含めケアプランを作成しなおすことが必要となります。

 

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訪問介護で軟膏を塗布する時の5つの注意事項

 

訪問介護で軟膏塗布をする場合、条件をクリアしていたら可能だということがわかりましたね。

では、軟膏を塗布する程度なら誰でも簡単にできそうですが、実は気をつけるべきポイントや守るべきことがあるのでしっかりチェックしておいてくださいね!

軟膏は「ただ塗れば良い」という事ではありません!

 

必ずゴム手袋を着用してから軟膏は塗布するように

ゴム手袋は以下の5つの理由から感染予防として必須です。

  1. 傷のない皮膚からうつる感染症はもちろん、便、尿、嘔吐物、血液、体液、分泌物などからも感染するため
  2. 免疫力、抵抗力が低下していて感染リスクが高い利用者の在宅へ訪問することがほとんどであるため
  3. ヘルパー自身が他の利用者からのウイルスや細菌を運んでしまう可能性があるため
  4. ヘルパー自身の皮膚に切り傷などがある場合も、自身の感染リスクが高まるため
  5. ヘルパーがもっている疾患(例B型肝炎、C型肝炎など)を感染させないため

 

皮膚を清潔な状態にしてから塗布するように

軟膏を塗布する部位が不潔になっているなど汚れた状態では軟膏の効果が薄れてしまいます

軟膏塗布の前には、陰部なら洗浄後に塗布、部位によってはホットタオルで拭いて清潔な状態にしてから塗布することが大切です。

 

塗布している薬のことを知っておく(名称や効能など)

ステロイド系の軟膏

外用薬名:ダイアコート、リンデロンV、フルコート、ロコイドなど

効能:炎症を鎮め 毛細血管を引き締めて皮膚の赤みやかゆみをとる

使い方:優しく塗り、擦り込まない

非ステロイド系

外用薬名:オイラックスソフト、アズノールなど

効能:炎症を抑える 比較的軽い湿疹や痒みに

使い方:優しく塗り、擦り込まない

抗ヒスタミン成分

外用薬名:レスタミンコーワクリーム、ベナパスタ軟膏など

効能:かゆみをやわらげる 痒み止め かゆみを抑える

使い方:1日数回塗るか擦り込みます

抗生物質

外用薬名:ゲンタシン軟膏、フルコートF、テラマイシンなど

効能:細菌を殺菌する作用、病巣の清浄化

使い方:1日1回~数回 患部に塗ります

 

このように、軟膏の用途によって塗布の目的や塗り方に違いがあります

ステロイド系のリンデロン軟膏であれば強い薬剤なので正常な皮膚には塗布すべきではありません。患部に範囲を定めて塗布します。(綿棒を使用する場合も多くあります)

また、オイラックスなどのような痒み止めは伸びが良いものも多く出ているので、数回に分けて患部に擦り込むように塗布します。

様々なタイプの軟膏がありますが、塗布の際にはどのような目的で塗布するのかという効能と、使い方などをしっかり把握したうえで塗布していきましょう!

 

皮膚状態の観察を、必要ならば医療連携を

訪問介護を利用している利用者は、皮膚や体調が変化することがよくあります。

特に、糖尿病で人工透析患者だったり、廃用性症候群だったりとなど著しく状態の変化は起こります。

ヘルパーは「ただ決められているから軟膏を塗る」のではなく

観察力をもって皮膚状態に異常が無いかを観て、必要ならばサービス提供責任者や主治医、訪問看護に連絡し令閨を図っていくことが大切です。

 

ケアプランに記載があるかどうかの確認

ケアプランの内容をもとに実際に介護現場は動いています。

軟膏塗布がケアプランの中にあるかどうかも、必ず確認するようにしましょう。

 

 

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「市販薬を塗ってほしい」と利用者や家族に言われた場合の対応

 

本人や家族からケアプランで決められている薬ではなく、ドラッグストアで購入したものを塗布してほしい、という要望はよくあります。

その場合、もちろんケアプランへの記載もなく、市販の薬なので主治医の許可もありません。となると、塗布することはできませんよね。

しかし、利用者やご家族の多くは介護保険でヘルパーを利用する細かいルールなど知りません。

 

まず、希望の外用薬はケアプランに入っていないことと、専門的な判断が必要になるのでヘルパーの一存では決められないことを伝えます。

そのあとで、ケアマネジャーに相談してみて良い方法を考えましょう!

と伝えるのがベストです。くれぐれも勝手な判断をしないようにしましょうね。ヘルパー自身を守る為でもありますので。

 

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まとめ

今回は訪問介護での軟膏塗布について解説しました。

医療行為のできる・できない、のボーダーラインをしっかりと把握し、自信をもって介護にあたれるようにしていきたいですね。

当サイトでは他にも訪問介護で注意しておくべき医療行為の範囲をまとめてます。

この機会にチェックしてみてくださいね。

 

※ホームヘルパーの仕事内容が知りたい方は下記をどうぞ。

※サービス提供責任者の仕事内容が知りたい方は下記をどうぞ。

 

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